2011年08月12日(金) 18:00
同じ1600万条件の定量で行われた7月16日の「北陸S」の出走馬が5頭いる。その北陸Sを1分10秒9で勝った4歳牝馬アースサウンドが、7月31日のオープン「NST賞」でも人気でドスライスの2着しているから、北陸S組は大きなマイナス要素がない限り、争覇圏に入る可能性が高い。当時2着のトーホウチェイサーはハンデ戦に変わった今回「0.5kg増」になったが、4着ナムラカクレイ、5着チャンピオンラブはそれぞれ「1kg減」、6着チャレンジシチーは「6kg減」7着オーシャンカレントは「2kg減」となった。微妙なハンデとはいえるが……。
北陸Sはちょっと出負けして、最後方追走から0秒4差の4着にとどまったナムラカクレイ(父ニューイングランド)の巻き返しに期待したい。出負けはたまたま。同じ芝からスタートの中山1200ダート、京都1400ダートでも芝からのスタートだからダッシュつかずはなく、出負けはたまに見せる癖にすぎない。前回騎乗していた戸崎騎手は、出負けしたからといってあわてて強引に押し上げるような騎手ではなく、出負けしたならそれなりのリズムを崩さず、追い込みに転じる。前回、ナムラカクレイはメンバー中断然の上がり「35秒7」で猛追して0秒4差。しかし、約354mしかない短い新潟ダートの直線に向いた時点でまだ最後方15番手。追い出しにかかったのは正味1ハロン半くらい。上がり35秒7の数字以上に直線は鋭かった。
また出負けしては、それはアウトだが、互角のスタートでいつもの中位追走の形になれば好勝負だろう。休み明けでちょっと外から強引に行きすぎた3走前の「安芸S」を別にすると、この1600万条件のダート1200〜1400mは、「2、4、3、2、2、4」着。この組み合わせなら勝機十分と考えたい。
流れは厳しくなりそうだが、前回6月の新潟ダート1200mで粘り腰発揮のストレートイン、ハンデはわずか0.5kg増だから不利とはならないトーホウチェイサー本線に、デイトユアドリーム、チャンピオンラブ、オーシャンカレント、リッカアリュールまで、ハンデ戦なので手を広げることにする。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。