エイシンアポロン中野助手のちょっといい話

2011年11月25日(金) 12:00 6

 先週のマイルCS、池添騎手お見事でしたね~。

 当日私はゲート裏リポートをしていたのですが、発走直前に、何度も右手で心臓を叩いて気持ちを集中させていた池添騎手。

 その姿に、「あれ~?! いつも以上に神経を研ぎ澄ませているなぁ~」とは感じていたのですが、雑念を振り払うかのように気持ちをレースのみへと向け、そして結果をだすあたりはさすが3冠ジョッキー、素晴らしいの一言です。

 今期G1・5勝。3冠の偉業を成し遂げるばかりか、この秋のG1戦線で見せる池添騎手の活躍振りには、凄さを感じます。一方の松永昌博調教師にとっては、騎手時代も含めて初のG1勝ち。本当に嬉しそうでしたし、何よりも周りの皆さんが大喜びされている姿に、松永師のお人柄を感じました。

 このエイシンアポロンは、転厩馬ということもあり、長期休み明け後から管理されることとなった松永師。それだけに複雑な心境がおありだったことと思います。そんな中において、コメントの一つ一つを慎重に選び、いろいろなことに配慮されながら言葉を発している師の姿に、人としての優しさと、人間として見習うべき点が多いと感じました。

 また担当される中野助手、翌週に逢うと、「ジュンちゃん、馬房の前に行ってみて~」と、厩舎の運動場で声をかけられ、ハナマエに行くと、「エイシンアポロン&お父さんおめでとう」と小学生の息子さんが書いたお祝いメッセージが扉に貼ってありましたぁ。

 何でもレースを終え、競馬場から厩舎へと帰り、夜に帰宅すると、玄関にお子さんが書いたそのメッセージが掲げられており、ドアを開けると音なしクラッカーで出迎えてくれたとのこと。本当に嬉しそうで、聞いているこちらも温かい気持ちになれましたし、家族っていいなぁ~と感じました。これがまた中野助手の仕事へのパワーともなるのでしょうね。

 さて今週はJCです。凱旋門賞馬、そしてドバイワールドカップ以来となるヴィクトワールピサも出走。豪華メンバーの集結です。

 そんな中、魅力を感じたのがトゥザグローリー。目つきがガラリと変わり、戦闘モードに入っている様子。また体のラインが前走とは違い、引き締まって大きく見せるボディーになりましたぁ。人気的にも抑えておきたい一頭です。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでした。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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