2011年11月26日(土) 20:00
先週のWIN5対象レースは、順に単勝1番人気→4番人気→1番人気→6番人気→5番人気の馬が優勝。捻らずとも手の届きそうな馬ばかりでしたが、的中票数は331票どまりで、219万1850円の高配当決着となりました。ある意味、WIN5の難しさを象徴するような結果だったと思います。
ちなみに、単勝支持率とWIN5上の支持率が同じと仮定した場合の配当理論値は約216万円で、実際の配当とほぼ同じ。以前はこの配当理論値と実際の配当が大きく異なるケースも多かったんですけど、先週は極めて妥当なオッズが形成されていたようです。WIN5の発売開始から早8か月。買う側もだいぶこの馬券に慣れてきたんでしょうね。今後は勝ち馬を的確に見抜く目がますます重要になってくるはず。当コラムが新たなステージへ突入したWIN5を攻略するためのヒントになればと考えておりますので、どうぞご期待ください。
今週のWIN5は京都9Rの白菊賞からスタート。重賞はジャパンCのみで、残る4レースも500万下や1000万下ばかりという興味深い構成になっています。上級条件のレースが少ない分、序盤をどう突破するかが攻略のポイントになりそうですね。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →小倉10R 九十九島特別 2011年1月2月に行われた500万下の小倉ダート1700m(頭数12頭以下)の勝ち馬の調教タイプを調べると、8頭中6頭、75%はトラック単一調教馬でした。そのうちの最多勝が一杯平均トラックだったので、この調教タイプに該当するサダルメリクの1頭でほぼ大丈夫でしょう。
推奨馬:1.サダルメリク
●今週の多点買いレース →京都10R 北國新聞杯 京都ダート1800mはトラック系統に調教適性高いコースですが、1000万下ともなると、一杯に追われている系統が人気薄でも勝ち切るケースが目立ちます。ボリュームゾーン、メメビーナスはともにトラックで一杯に追われた一杯平均トラック。どちらも前走から本数が強化されており、上積みは十分あります。あとは坂路で一杯系統のキングオブフェイスと標準併用のエンリルまで押さえれば十分。
推奨馬:7.エンリル、10.メメビーナス、11.ボリュームゾーン、15.キングオブフェイス
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京9R アプローズ賞 フルアクセルを推奨する。フルアクセルは、東京マイルにて500万クラスを勝ち上がり、近2走は現クラスの馬券になった。他の人気馬に適性をあらわす直結指数が高い馬はいないため、東京マイルが得意なフルアクセルにとって有利なレース。
推奨馬:2.フルアクセル
●今週の多点買いレース →東京10R ジャパンC ローズキングダム、トゥザグローリー、ブエナビスタ、エイシンフラッシュの4頭を狙う。ジャパンCは外国馬が出走するため、日本馬との比較が難解に思われがちだが、私は毎年のように日本馬を本命にして成功してきた(近5年の連対馬は、すべて日本馬)。
その理由は、施行コースの影響が大きい。ジャパンCが行なわれる東京芝2400mは、日本を代表するコース。日本の関係者はダービーを目標として、血統の良い馬や馬体の良い馬はダービーを勝つため育成・調教される。そのため日本の最強クラスは、東京芝2400mに対する適性を持つ馬が多い。対して、外国馬は実績馬ほど外国のコースに対する適性が高く、日本を代表するコースに合わない。よって、ジャパンCが日本ダービーと同コースで行なわれるかぎり、日本馬が優勢となる。
推奨馬:2.ブエナビスタ、3.ローズキングダム、6.トゥザグローリー、15.エイシンフラッシュ
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →京都9R 白菊賞 今週も京都芝コースは内枠しかこない状態。ならばここはシャンボールフィズ1頭で大丈夫だと思います。姉アプリコットフィズに似て細身の体型ですが、その切れ味は姉にも劣らないものを持っています。前に行く脚もありますし、折り合いにも問題がないタイプ。ここはほぼ確勝と言えるでしょう。
推奨馬:1.シャンボールフィズ
●今週の多点買いレース →京都10R 北國新聞杯 ここはエンリル、メメビーナスという人気2頭に、巻き返しの要素があるメイショウゾウセンを加えた3頭を買いたいところ。エンリルは逃げて堅実ですし、今の京都コースは基本的に前残り。手替わりとなりますが、佐藤哲騎手なら問題ないでしょう。メメビーナスは元々格上の馬で、京都の軽いダートも合っているタイプ。前走は休み明けで取りこぼしましたが、ここも当然勝ち負けになるでしょう。
メイショウゾウセンは前走が昇級戦で駄目でしたが、見限れないところがあります。ネオユニヴァース産駒で、今週のダートは合いそうなタイプ。川須騎手で積極的な競馬をすればチャンスは十分あります。
推奨馬:7.エンリル、9.メイショウゾウセン、10.メメビーナス
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京9R アプローズ賞 2008〜2011年(11月26日終了時点)の5回東京芝1600m、かつCコースで開催された3歳以上のレースを見ると、4〜8枠で単勝2番人気以下だった馬は[0-4-3-68]。今週土曜のレース結果を見ても、内枠勢や先行馬に有利な馬場だと思います。
有力と見られている馬は何頭かいるものの、アドマイヤセプターは距離短縮が、フルアクセル、オルトリンデは脚質が、サトノオー、レインスティック、ヒシカツジェームスは枠順がそれぞれ不安。これなら、好枠のハングリージャックを素直に信頼すべきでしょう。現級勝ちの実績があるコンビなので、乗り替わりはまったく問題ありません。
推奨馬:4.ハングリージャック
●今週の多点買いレース →東京10R ジャパンC 注目を集めそうなのは凱旋門賞を快勝したデインドリーム。ただし、過去のジャパンCにおける凱旋門賞馬の成績は5着、14着、8着、3着、4着、8着といまひとつです。また、2001年以降にJRAのレースを使ったフランス調教馬は[0-0-3-33]。ドイツ調教馬とはいえ、フランス一のビッグレースを制したデインドリームは、逆説的に日本への適性がないことを証明してしまったと言えます。
人気の中心となっているブエナビスタも、丸一年に渡って勝利から遠ざかっている5歳牝馬。付け入る隙は十分にあるんじゃないでしょうか。また、2006年以降は東京芝のJRA重賞で優勝経験のない日本調教馬が[0-2-2-34]、前走がJRA、かつ前走で4角4番手以内だった馬が[0-0-1-16]。逆転を期待されている4歳勢のうち、トゥザグローリー、ヴィクトワールピサ、エイシンフラッシュはいかにも人気を裏切ってしまいそうなタイプです。
波乱の目は十分にあると見て、減点材料の少ないローズキングダム、ペルーサ、ウインバリアシオン、トーセンジョーダンあたりを手広く押さえたいと思います。
推奨馬:3.ローズキングダム、7.ペルーサ、12.ウインバリアシオン、16.トーセンジョーダン
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。