ポイントは朝日杯FSとギャラクシーS

2011年12月17日(土) 20:00

 今週のWIN5でポイントになりそうなのは阪神10Rの逆瀬川ステークス。9頭立てのここをどう構えるかで総点数がだいぶ変わってくるんじゃないでしょうか。

 少頭数のレースはWIN5の投票動向に興味深い傾向があります。10頭立て以下、かつ単勝5番人気以下の馬が勝ったWIN5対象レース(現時点で計5回)は、いずれも単勝支持率より小さな割合の票数しか残らなかったのです。例えば11月27日の九十九島特別(9頭立て)。前レース終了時点における残り票数が12万5422票で、勝ったアキノグローブは単勝支持率が約5.3%でしたから、同様の割合でWIN5が買われているとすれば6600票くらいは残る計算になります。しかし、実際に残った票数はわずか4014票(前レース比で約3.2%)。この日は最終的に361万780円の配当となりましたが、これは本来あるべき額よりもだいぶおトクだったんですね。

 おそらく、少頭数のレースは人気サイドの数頭に絞るプレイヤーが多くて、人気薄の馬には単勝支持率よりも低い割合の票数しか行き渡っていないのでしょう。無論、1〜2頭に絞れるのならそれに越したことはありませんが、期待値を考えるなら「少頭数のレースをあえて手広く構える」という作戦もアリだと思います。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神10R 逆瀬川S
 阪神芝1800mで行われた過去3年の逆瀬川Sの勝ち馬調教タイプはスパルタトラック主体、標準併用、連闘坂路。併用系統か連闘というハードな調教タイプが勝ち切っていますが、シルクアーネストは連闘にも関わらず、CWと坂路で時計を出す連闘併用。勝ち馬の調教タイプとしては文句ありません。

推奨馬:3.シルクアーネスト

●今週の多点買いレース
→中山10R 仲冬S
 中山ダート1200mで行われた過去3年の仲冬Sの勝ち馬調教タイプは標準多め坂路、馬ナリ平均トラック、標準坂路。少しバラついた傾向ではありますが、先週この条件で行われたカペラSが1着、2着ともに標準多め坂路。こんな時は標準多め坂路の決め打ち、オーシャンカレント、デイトユアドリーム、ニシオドリーム、カフェレジェンドの4頭が標準多め坂路に該当します。

推奨馬:4.カフェレジェンド、13.ニシオドリーム、14.デイトユアドリーム、15.オーシャンカレント

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神11R ギャラクシーS
 阪神ダ1400mにて、500万、1000万、1600万クラスを勝ち上がった馬。また、間隔のあいた前走を叩いての上積みも見込める。前走は東京で敗れたが、今回のコースはベスト条件となるため巻き返せる。

推奨馬:1.ウィキマジック

●今週の多点買いレース
→中山11R 朝日杯FS
 混戦模様の2歳戦で波乱の可能性あり。直結コースとなる阪神芝1600m、東京芝1400m、同コースの中山芝1600mを勝利した4頭を推奨する。直結コースの勝ち馬は、同じ適性が要求される今走のコース(中山マイル)に適性があるため、勝ち負けになる。

推奨馬:2.ローレルブレット、3.アルフレード、15.レオアクティブ、16.ダローネガ

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R 朝日杯FS
 ここはアルフレード一頭で勝負したいところ。フォトパドックの馬体を見ても抜けて良く見えるし、枠順も良いところを引けた。シンボリクリスエス産駒だが、同産駒特有の重苦しさが無いし、母父サンデーサイレンスの切れあのある筋肉を受け継いでいる。それでいてシンボリクリスエスのボリューム感を受け継いでいる正に良い所取り。ここはメンバーも大したことが無いし、ほぼ勝てると見る。

推奨馬:3.アルフレード

●今週の多点買いレース
→阪神11R ギャラクシーS
 ここは混戦ムード。今の阪神のダートは前が有利なので、ペースが速くなりそうなレースだが好位で立ち回れる馬を頭で買いたいところ。まずはウィキマジック。前走は一息入った分と東京コースで息切れしたが、得意の阪神コースなら違うはず。内枠も有利だし、チャンスは十分。穴で面白いのがサワノパンサー。今週はツナギが柔らかい先行馬が上位に来る傾向。初ダートでこの相手でも今の馬場なら面白い。

 あとは休み明けも世代トップクラスの能力があるアイアムアクトレス、先行力あって番手でもレースが運べるアーリーロブストあたりが頭までありえる。シルクフォーチュンは軽さが武器なのと、脚質がネック。流れは速くなり展開は向きそうだが、馬場は合っていないので頭までは厳しいと見る。

推奨馬:1.ウィキマジック、8.サワノパンサー、12.アイアムアクトレス、13.アーリーロブスト

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→小倉11R 愛知杯
 愛知杯はエリザベス女王杯に出走していた馬が強いレース。前走がエリザベス女王杯、かつその前走で9着以内だった馬は2006年以降[4-0-5-5]と安定しています。今年の該当馬はシンメイフジ、フミノイマージン、ワルキューレの3頭。どの馬も展開次第では侮れませんが、もっとも信頼できそうなのは実績上位のフミノイマージンです。3走前の内容を見る限り、ゴール前の直線が短いコースでもスムーズに加速できるタイプ。今回は枠順にも恵まれました。

 同じような脚質でも、レーヴディソールはいかにも小倉替わりが堪えそう。また、コスモネモシンは芝2000mだとやや差し脚が鈍ります。フミノイマージンがその他の馬を差せない確率はさらに低いはずです。

推奨馬:12.フミノイマージン

●今週の多点買いレース
→中山11R 朝日杯FS
 朝日杯FSは前走1着馬が強いレース。特に前走が1400m以上のJRA重賞かオープン特別だった馬は[7-4-4-19]と安定しています。ただし、前走が2着以下だった馬のうち、その前走がJRA重賞、かつ前走で単勝2番人気以内の支持を集めていた馬は[3-3-3-10]。前走の時点で高く評価されていた馬は、その前走で敗れていても侮れません。

 やや長めの距離に実績のある馬が強い点まで考慮すると、今年はスノードン、ダローネガ、レオアクティブあたりが優勝争いの中心となるはず。一方、500万下を勝ち上がったばかりのアルフレード、ローレルブレットあたりはやや人気先行という印象です。これなら、乗り替わりと中山替わりで前進を期待できるマイネルロブストを押さえたいところ。4レース目以降が絞り込みやすそうなので、3レース目のここは通過を優先したいと思います。

推奨馬:4.マイネルロブスト、6.スノードン、15.レオアクティブ、16.ダローネガ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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