2011年12月24日(土) 20:00
219万円、361万円、4429万円、212万円、911万円……。11月20日以降のWIN5は、5週連続で200万円を超える高配当決着となっています。ただし、これらが到底手の届かない「大穴」だったかと言うと、決してそんなことはありません。ここ5週のうち、単勝オッズ10倍以上の伏兵が2頭以上勝ったのは、4429万円の超高額配当となった12月4日だけ。しかも、この週ですら5レース中3レースを単勝1〜2番人気の馬が勝っていますし、他の週の内訳はすべて「単勝オッズ10倍未満の馬が4勝、10倍以上の馬が1勝」でした。
1000万円近い配当となった先週も、優勝馬は順に単勝5→1→1→2→8番人気。これくらいの配当を狙うのであれば、人気薄を3頭も4頭も絡めたり、単勝ふたケタ人気クラスの超人気薄に手を出したりする必要はまったくないんですね。このあたりの機微はWIN5マニアにとって常識かもしれませんが、明日は今年最後のJRA開催となる有馬記念デー。ついつい財布の紐を緩めてしまいがちな日ということで、あえてこうした話題を取り上げてみました。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →阪神09R 江坂特別 過去2年の江坂特別1着馬は標準多め併用、乗込併用。「併用で本数多く」が連勝しているレースですから、迷うことなく標準多め併用のカノンコード。松田国英厩舎の鉄板調教にも該当したので、ここは1点で大丈夫です。
推奨馬:1.カノンコード
●今週の多点買いレース →中山10R 有馬記念 週中のコラムにも記したように、坂路単一調教馬が勝てば「10年に一度の珍事」と諦めるのが有馬記念。オルフェーヴルやアーネストリーは単勝の魅力十分な馬であることは間違いありませんが、調教適性からWIN5対象としては除外。坂路とトラックで本数多くという意味では、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサ、トゥザグローリー。この3頭から勝ち馬が出るはずです。
推奨馬:1.ブエナビスタ、2.ヴィクトワールピサ、7.トゥザグローリー
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →阪神09R 江坂特別 前走にて直結コース・阪神芝2200mの現クラスを連対した。休養明けを叩きながら着順を上げており、叩き3走目の今回は勝ち負けになる。少頭数で相手に恵まれたので、ここは1点勝負にしたい。
推奨馬:8.ロードラテアート
●今週の多点買いレース →中山10R 有馬記念 人気馬のブエナビスタとオルフェーヴルをおさえつつも、高配当を期待して穴馬のトゥザグローリーとローズキングダムを狙う。トゥザグローリーは昨年の有馬記念3着馬、叩き3走目で能力を発揮する。ローズキングダムは直結コースの京都大賞典を制し、今回で変わり身を警戒する。
推奨馬:1.ブエナビスタ、7.トゥザグローリー、8.ローズキングダム、9.オルフェーヴル
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山09R フェアウェルS ここは一見混戦模様だが、良くなっているバトードールで何とかなると思う。骨太、肉厚で中山コースは向いていそうだし、前走は先行して安定感のあるレース振りを見せたように充実している。そこそこ厳しい流れになりそうで、そんな流れも合いそうだし、ここは勝ち切る場面と見たい。
推奨馬:6.バトードール
●今週の多点買いレース →中山10R 有馬記念 ここは勝ち切る決め手を持った馬が数頭いるので、多点買いレースとしたい。まずはブエナビスタ。前走JCで復活勝利を挙げたが、今回は更に良くなっている印象。枠順もロスなく進めるうち枠を引けたし、間を縫う瞬発力もある。当然頭候補で入れておかなければならない一頭。
次にヴィクトワールピサ。前走はできていると思ったが、全くレースをしなかった。今回はかなりハードに追われて気合いを付けられているし、本来の能力を発揮できれば今年も勝ち負け。
オルフェーヴルは少し重いような感じがするが、能力を考えれば当然押さえは必要。トーセンジョーダンはすっかり府中でこその印象を与えられているが、本質的には中山の方が合いそう。妙味という点ではこれが一番だろう。
推奨馬:1.ブエナビスタ、2.ヴィクトワールピサ、9.オルフェーヴル、10.トーセンジョーダン
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →阪神09R 江坂特別 今年の6回阪神芝2400m外回りは、4コーナーを5番手以下で通過した馬が[0-0-1-10]。ゴール前の直線が長いコースではあるものの、極端に速い上がり3ハロンタイムをマークする必要はない馬場です。
これなら先行力のあるカノンコードを素直に信頼した方が良さそう。浜中俊騎手はクロフネ牡馬に騎乗したときの成績が優秀なので、無難に持ち味を引き出してくれる可能性が高いと思います。しかも、前走で騎乗していたのはそれまでに2度コンビを組んで好走例のなかったジョッキー。基本的にテン乗りは評価を下げる方針ですが、このパターンならむしろ前向きに評価すべきでしょう。
●今週の多点買いレース →中山10R 有馬記念 有馬記念はゴール前の直線が短いコースへの適性を問われるレース。2007年以降の優勝馬4頭は、いずれも中山芝か阪神芝内回り、かつ2000m以上のJRAGIかJRAGIIで優勝経験がある馬でした。一方、東京芝2000m以上のJRA重賞で優勝経験のあった馬は2007年以降[0-3-1-12]。好走率自体は悪くないのですが、単勝5番人気以内だった馬が[0-2-0-7]と苦戦しているように、前評判を裏切りがちです。中山芝と東京芝は求められる資質がまったく違うため、適性はトレードオフの関係になると考える方が自然。東京芝でビッグレースを勝つような馬は割り引くべきでしょう。
イメージに合うのはヴィクトワールピサ、ヒルノダムール、アーネストリーの3頭。一方、ブエナビスタやオルフェーヴルはいかにも東京芝向きという印象で、人気ほど信頼できないように思います。強いて言えば、前走のレースぶりに中山芝をこなせそうな雰囲気のあったオルフェーヴルを押さえるべきかと思いますが……。
推奨馬:2.ヴィクトワールピサ、3.ヒルノダムール、9.オルフェーヴル、12.アーネストリー
【お知らせ】 『WIN5スペシャル予想』の次回更新は1/4(水)になります。ご了承の程よろしくお願い致します。
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。