京都金杯は1点勝負、中山金杯は手広くおさえる

2012年01月04日(水) 20:00

 新年明けましておめでとうございます。まだまだスタートしたばかりの当コラムですが、2012年もご愛顧のほど宜しくお願い致します。

 2011年はWIN5が計37回発売され、宝塚記念当日の6月26日に最高配当の2億円が出現。的中なしの週も1回(新潟2歳S当日の9月4日)ありましたから、今後も年に2〜3回程度のペースで2億円的中のチャンスが巡ってくることになりそうです。

 気になるのは平均配当ですが、的中票があった週の配当を集計すると単純平均は約2386万円になります。もっとも「当たれば平均で数千万円の配当になる馬券」というイメージはありませんよね。ちなみに、中央値を求めると約109万円、調和平均と呼ばれる数字を求めると約19万円。どちらも一種の「平均」であることに変わりはないので、穴っぽいところを狙っている方なら前者が、やや堅めの決着を狙っている方なら後者がひとつの目安になるんじゃないでしょうか。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都10R 万葉S
 正直、今回のWIN5で1点に絞るというレースはありません。ただどのレースで点数を減らすかといえば京都芝3000mのこのレース。とにかく調教本数多い馬が馬券になるこの条件で、逃げ脚質で標準多め併用に仕上げてきたのがゴールデンハインド。豊富な調教量の逃げ切りに期待します。

推奨馬:12.ゴールデンハインド

●今週の多点買いレース
→京都9R 初夢S
 過去4年に遡って、初夢Sの勝ち馬の調教タイプを調べると、その4頭に共通するのが本数多い「標準多め」「乗込」の調教タイプ。人気馬では標準多め坂路シルクシュナイダーが入っていますが、ゴッドエンブレム、ダノンハラショー、エイシンナナツボシは人気下位。少し手を広げるだけで人気薄が拾えるレースですから、多点買いすべきレースです。

推奨馬:16.シルクシュナイダー、3.ゴッドエンブレム、11.ダノンハラショー、15.エイシンナナツボシ

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山10R 初日の出S
 5走前に中山ダ1200mを勝利している。休養明けを叩いて上昇しており、叩き3走目の今回は勝ち負けになる。このレースで人気を集めるのはデイトユアドリームになりそうだが、勝ちきれないレースが続いているので、◎ノボレインボーに逆転を期待する。

推奨馬:3.ノボレインボー

●今週の多点買いレース
→中山11R 中山金杯
 ハンデ戦で混戦模様。連勝中の○アドマイヤコスモスを押さえながらも、穴馬として、昨年の同レースの勝ち馬◎コスモファントム、中日新聞杯を叩いて変わり身ありそうな▲エーシンジーライン、中山5勝でコース巧者の△ダイワファルコンを評価する。

推奨馬:5.アドマイヤコスモス、6.コスモファントム、8.エーシンジーライン、11.ダイワファルコン

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都11R 京都金杯
 昨年の頭から、開幕直後の京都コースは異常なまでに内有利。特に昨年の正月競馬は芝コースでは内枠しか上位にこなかった。内回りの方がもちろんこの傾向が顕著だが、外回りコースでもせいぜい7番までくらいしかこなかった。今年もこの傾向で良いと見る。

 ここはマイネルラクリマの一点勝負。内枠を引けたし、前を取れる先行力もこの条件では大きな武器。前走は差し損ねたが、前がずっと詰まっていたし、力負けではない。間を割れるタイプなのもこの条件では強みで、ここは勝ち切れる場面と見る。

推奨馬:4.マイネルラクリマ

●今週の多点買いレース
→中山11R 中山金杯
 ここは大混戦。頭候補だけでもかなりの数を要すると思う。トップゾーンは折り合った時の瞬発力が魅力。ステイゴールド産駒で今の馬場も合いそうだ。ネオヴァンドームは内枠が合う馬。前に壁を作っていけば、瞬発力で抜け出す場面も。アドマイヤコスモスは確かに良い馬だが、体型的にはあまり中山向きではない感じがする。力上位だけに押さえという感じで。コスモファントムは斤量を気にしないし、この条件への適性も高いだけに好勝負。エーシンジーラインは単騎で行けそうなのが魅力。馬は強くなっているし、逃げ切りまであっても良い。ダイワファルコンは前走の惨敗が気になるが、元々は力のある馬。押さえは必要だろう。

 フェデラリストはこのメンバーでも力上位。馬体的にはこれを一番推したい。エクスペディションは一叩きで変わってきそう。本来の積極策なら勝ち負け。アクシオンは一息入ったが、高齢でも力のあるところを見せているだけに注意は必要。馬体写真を見ても仕上がっていそうだ。

推奨馬:2.トップゾーン、4.ネオヴァンドーム、5.アドマイヤコスモス、6.コスモファントム、8.エーシンジーライン、11.ダイワファルコン、12.フェデラリスト、13.エクスペディション、14.アクシオン

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都9R 初夢S
 昨年の1回京都ダート1800mは、4歳以上のレースに限るとミスタープロスペクター系種牡馬の産駒が[7-4-0-24]と好調。単勝2番人気以内の馬に限れば[5-2-0-0]でしたし、上級条件ほど活躍が顕著でした。

 これなら岩田康誠騎手とシルクシュナイダーのコンビを素直に信頼できそう。乗り替わりをきっかけに末脚が安定してきましたし、血統や馬格から1回京都ダート1800mの馬場は合っていそうです。もともとオープン特別2着の実績がある素質馬なので、昇級が壁になる可能性も低いと思います。

推奨馬:16.シルクシュナイダー

●今週の多点買いレース
→京都10R 万葉S
 ハンデキャップ競走となった2005年以降は、前走でJRA重賞に出走していた馬が[2-5-5-27]。この臨戦過程で勝ち切ったのは、当レース通算[2-1-0-1]のトウカイトリックだけです。ステイヤーズS組をはじめとする格上勢が意外なほど勝ち切れておらず、連単系の式別やWIN5なら波乱の目も十分にあります。

 狙ってみたいのは芝長距離のレースで底を見せていない馬。芝2600m以上で[0-2-0-1]のエナージバイオ、同じく[2-1-0-2]のブルースターキングあたりは侮れません。この2頭に、相性のいいジョッキーへ乗り替わるキタサンアミーゴ、前出のトウカイトリックを加えた4頭で勝負してみたいと思います。

推奨馬:2.トウカイトリック、4.ブルースターキング、5.キタサンアミーゴ、8.エナージバイオ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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