東西メインは多点買い向き

2012年01月07日(土) 20:00

 2012年最初のWIN5は2447万2220円の大波乱決着となりました。金額自体も驚くべきものですが、昨年11月20日から7回連続で100万円を超える配当が飛び出している点もなかなか驚異的。それ以前は10月16日、10月23日、10月30日の3回連続が最高だったのです。

 1月5日の売り上げは有馬記念当日(昨年12月25日)の約半分に止まってしまいましたが、これは変則開催やメインレースの格だけが原因なのではなく、「波乱続きで多くのプレイヤーが心を折られている」という理由もあるように思います。

 もっとも、この間の配当は単勝支持率から計算した配当理論値よりもかなり高め。当たる確率が極端に低いというだけで、単勝などと比べると相当オイシイことに変わりはありません。諦めずに戦い続けたプレイヤーだけが報われる馬券なので、今週以降もじっくり腰を据えて取り組みましょう。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都10R 寿S
 京都芝2000mは本数多く調教されていることが重要なコース。またコーナー4つを回ることで、トラック調教の適性が発揮されます。調教適性十分なラフォルジュルネは鞍上の替わった前走でようやく復調気配。再び後方一気のレースになるでしょうが、エンジンが掛かればまとめて面倒を見ることができる末脚は持っています。

推奨馬:14.ラフォルジュルネ

●今週の多点買いレース
→京都9R 許波多特別
 普段の当欄では4頭から5頭を挙げさせてもらっていますが、今週のWIN5は個人的に1レース最大2頭しか買うつもりはありません。少頭数で京都芝外回りの長距離戦。万葉Sと同じく、本数多い調教タイプが逃げればそのままが濃厚です。坂路で本数多いローレルクラシック、ファイブイーグル。どちらかがハナを切れば。

推奨馬:3.ローレルクラシック、9.ファイブイーグル

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都9R 許波多特別
◎ロードオブザリング
 最後の直線が平坦な京都芝コースを得意にしており、京都芝2200mの1000万特別は、すでに勝ったことがある。休養明けを叩いて良化を示したことから、得意コースで好調の今回は勝ち負けになる。

推奨馬:2.ロードオブザリング

●今週の多点買いレース
→京都11R シンザン記念
◎ジェンティルドンナ、○トウケイヘイロー、▲オリービン、△タイセイシュバリエ
 この時期の3歳戦なので出走馬のキャリアは浅く、混戦模様。実績馬の○トウケイヘイローを押さえつつも、直結コースの阪神マイルと京都芝1600m内を勝利した馬を狙う。大穴は、京都替わりと内枠がプラス材料の△タイセイシュバリエ。

推奨馬:2.タイセイシュバリエ、7.ジェンティルドンナ、9.オリービン、11.トウケイヘイロー

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山10R 迎春S
 ここはメイショウドンタク一頭買いで臨みたい。今期は安定しているし、元々天皇賞3着の実績がある馬。長距離では崩れない。

 問題は勝ち切れるかどうかだが、ここは定量戦になるし、メンバーもあまり強くない。今の馬場は外を回しても押し切れるし、この馬にとってはピッタリ。ここは勝ち切れる場面と見る。

推奨馬:11.メイショウドンタク

●今週の多点買いレース
→中山11R  ジャニュアリーS
 ハンデ戦だけにここは混戦模様。多点買いになるが、ペースは速くなりそうなので、差し脚のしっかりとした馬に的を絞りたい。

 ティアップワイルドは前走でも力のあるところを見せた。大型馬で斤量も問題なさそうだし、好位から差せるので安定感も抜群。詰め切れるかどうかは微妙だが、力的に頭は勝っておかなければいけないだろう。

 ゼンノベラーノは骨太のパワータイプだけに良馬場の方が合っているタイプだが、脚抜きの良い馬場で結果を出してきた。力が付いている証拠だ。良馬場なら更に力を発揮できるし、ハンデの54キロも有利。これも勝ち負けに持ち込めて良い。

 エベレストオーはここにきて自分の型が固まってきた。ここは相手が強化されるが、展開は向きそうだし、ハンデ差を生かせば突き抜けても良い。

 レディルージュは詰めの甘さがあるタイプだが、能力はここでも上位。54キロの斤量でも押し切る可能性はある。

推奨馬:5.ティアップワイルド、6.ゼンノベラーノ、7.エベレストオー、14.レディルージュ

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R ジャニュアリーS
 ジャニュアリーSは前走好走馬が強いレース。オープン特別となった2009年以降、前走4着以下だった馬は[0-2-1-32]と勝ち切れていません。これなら石橋脩騎手とティアップワイルドのコンビを素直に信頼できそう。中山ダート1200mでは連を外していませんし、前走並みのパフォーマンスを見せられれば結果はついてくると思います。

 怖いのは前走で1600万下を勝ち上がってきたエベレストオー、ゼンノベラーノあたりですが、エベレストオーは脚質に、ゼンノベラーノは乗り替わりに不安が残る印象。このあたりをベタベタ押さえるくらいなら、いっそ一点に絞って他のレースを厚く買いたいところです。

推奨馬:5.ティアップワイルド

●今週の多点買いレース
→中山10R 迎春S
 迎春Sは差し馬向きの展開になりやすいレース。前走がJRAの平地競走、かつその前走で上がり3ハロンタイムが出走メンバー中6位以下だった馬は2003年以降[0-2-3-40]と大苦戦しています。逃げ馬や先行馬が押し切る可能性はほとんど考えなくていいでしょう。

 今年の出走馬12頭中、前走がJRAの平地競走、かつその前走で出走メンバー中5位以内の上がり3ハロンタイムをマークしているのは、ウォークラウン、コスモロビン、トウカイオーロラ、フェニコーンの4頭です。

 ウォークラウンには現級3着の実績があり、コスモロビンは前走が好内容だった4歳馬。3戦連続で前走で出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークしているトウカイオーロラ、中山芝2500mで2勝しているフェニコーンも今回の条件は合うと思います。これだけ面白そうな馬が揃ったのですから、そのまま4頭まとめて押さえたいですね。

推奨馬:1.コスモロビン、2.トウカイオーロラ、10.ウォークラウン、12.フェニコーン

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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