寒い季節となりましたが…

2012年01月13日(金) 12:00

 寒い日が続きますね〜。

 体がよりいっそう硬くなるこの季節は、かなり苦手。記憶にはないのですが、母がバレリーナーに興味があったらしく、子供の頃に私を教室に行かせたようなのですが、あまりの硬さに初日で断念したほどの柔軟性のなさだったとのこと…この硬さは産まれ持ってのものなのでしょう。

 特に年齢と共にその硬さは強度を増し、よくもまぁこの体の硬さで騎手になれたものだなぁ〜と、自分でも不思議に思うほどなのですが、体の柔らかさが馬乗りに必要か否かは、人それぞれに考え方が違うので、一概に柔らかくなければならないということも言えなさそうなのですが、それでもやはり、あらゆるスポーツにおいて、柔軟性は大事なことだと感じます。

 特に寒い季節は、体の硬さがケガにも繋がります。ジョッキーもそれぞれに考え、対処・対応をしているのですが、最近、私自身も身を持って体験をし、素晴らしいと感じているのが「ヨガ」なのです。

 騎手では小牧騎手がヨガを取り入れていますが、トレーニングという意味はもちろんのこと、体のケアという意味においても重要な要素となっているようで、なんとヨガを始めてから、マッサージに行かなくてもいい体になったとのこと。

 これは筋肉の動き、可動範囲、左右のバランス等、自分自身の体を感じ取れることによって、ニュートラルな状態に戻しやすいのでしょう。なおかつ根幹というか、軸がしっかりと作られるので、体のメンテナンスもスムーズになってくるのかもしれません。

 騎手という職業は、専属コーチがいない分、個々にスポーツトレーナーを探し、トレーニングメニューを組み立てている人も入れば、自分自身で模索しながら独自のトレーニングに励むケース、はたまた馬に乗っていることのみに徹する場合と、いろいろに分かれます。

 私も現役時代、夕方からスポーツジムに通っていましたが、その内容はごくごく一般的な筋トレやマラソンといったもので、果たしてそれが馬乗りとして本当に必要だったのか? と聞かれると、今でも疑問な部分が…。

 だからこそ、ヨガとの出会いは衝撃的であり、小牧騎手が絶賛されるのも納得できるのです。

 もちろん個人差はあるとは思いますが、馬乗りに通じる要素を非常に兼ね備えている、そんな気がします。

 今週の栗東には、また新たな競馬学校騎手過程の生徒たちが研修に来ており、大きく名前のついたゼッケンを胸に競走馬に跨っていましたが、この時期からいろいろなことに触れてみて、感じ、選択していく能力も身に付けなければ、騎手としてデビューしてから非常に厳しいのではないかなぁ〜と、感じましたぁ。

 それでは皆さん、週末競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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