2012年01月21日(土) 20:00
先週1月15日のWIN5は1万4600円の低配当決着。配当の低さとしては史上2番目ですが、優勝馬の平均単勝人気順(1.2番人気)はこれまでの最低記録を塗り替えました。
各レースで優勝を果たした馬の単勝支持率は、1レース目から順に23.1%、57.7%、26.5%、17.8%、51.3%。一方、各レースの残存率(当該レース終了時点での残り票数÷前レース終了時点での残り票数)は25.3%、60.8%、29.7%、19.9%、55.4%。5レースとも単勝支持率が残存率を下回っており、「本来(=単勝支持率どおり)ならもっと票数が減るはずなのに意外と減らない」という結果ばかりだったのです。票数が減らなければ配当は伸びませんから、WIN5を的中させた方にはちょっと損をしていることになりますね。
今回に限らず、配当が10万円を切るような回はこうしたパターンになりがち。「堅い馬が揃った回は人気サイドのWIN5を少点数で厚く買おう」と考えている方もいそうですが、以上のような理屈で考えるとあまりお勧めできませんし、少なくとも「オッズ的にはちょっと不利」と認識したうえで取り組むべきでしょう。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山11R AJCC このレースを1点に選んだのは頭数が少ないからではなく、1着としての調教適性があるのはネヴァブションしかいないから。昨年のトーセンジョーダンを除けば、2007年以降はトラック単一調教馬の優勝しかありません。人気上位3頭の高い能力は当然評価していますが、調教適性にこだわるなら、過去の勝ち馬の調教タイプと同じネヴァブション1頭に絞りたいところです。
推奨馬:2.ネヴァブション
●今週の多点買いレース →中山10R 若潮賞 1回中山で行われた1000万下の芝1600m(1月5日)は調教本数多い馬の勝利。レースで主導権を握った逃げ馬がこのレースでも出走しており、同じような調教適性のレースになるでしょう。そうなると、調教本数の多いのはフィールマイハート、シャイニンアーサー、コスモソーンパークの3頭だけ。クラス実績のある上位人気が予想される馬たちは休養明けで調教本数は標準的ですから、勝ち馬はこの中から出るはずです。
推奨馬:3.フィールマイハート、4.シャイニンアーサー、11.コスモソーンパーク
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →小倉11R 関門橋S ◎ワンダームシャ 近2走で直結コースの京都芝2000mと阪神芝2000mを連対した。今回は内枠ですぐに先手を取れるし、メンバー的にも展開は楽そう。小回りコースの2000m戦を得意としており、勝ち負けになる。
推奨馬:2.ワンダームシャ
●今週の多点買いレース →京都10R 伏見S ◎タガノラヴキセキは、同コースの1000万下を勝ち上がり、直結コースの前走を連対した。平坦コースのスプリント戦は得意で勝ち負けになる。そして、穴馬として▲ドリームピーチに注目する。▲は近走にて直結コースの函館芝1200mと札幌芝1200mを勝利した。近2走を好走して、昇級3戦目の今回は大駆けを期待する。
推奨馬:5.タガノラヴキセキ、15.キングレオポルド、9.ドリームピーチ
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山11R AJCC ここはルーラーシップで良さそうだ。伸びしろの大きいナカヤマナイトまで押さえれば万全だが。ルーラーシップの前走は有馬記念だったが、休み明けにしては良く仕上がっていたし、超スローペースで後方からの競馬は不利なのにもかかわらず出遅れて後方から4着まで追い上げた。やはり力がある。以前は中山コースは合わない印象があったが今なら大丈夫だし、別定戦ならほぼ確勝と言ってもいいだろう。
推奨馬:3.ルーラーシップ
●今週の多点買いレース →京都10R 伏見S ここはハンデ戦だけに混戦模様。まずはツルマルジュピター。土曜日の競馬を見ても内・前有利はまだ残っているし、内枠で先行できるこの馬にとっては非常に有利な条件。休養明けでハンデ頭とマイナス材料はあるが、それを補えるだけの条件が揃った。一発あるのはキヲウエタオトコ。道悪は得意だし、近走のデキも悪くない。内枠を引けたここはチャンスがある。
タガノラブキセキは徐々に力をつけている。内枠で立ち回るのは上手いほうだし、ハンデも手頃なここは上位争い可能。シャイニーホークとキングレオポルドは道悪こなせそうだし、力も上位。メモリアルイヤーは先行力が魅力。取り消し明けになるが、行き切ればスピードで上位争い可能。
推奨馬:2.ツルマルジュピター、4.キヲウエタオトコ、5.タガノラブキセキ、8.シャイニーホーク、15.キングレオポルド、16.メモリアルイヤー
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山11R AJCC AJCCは格を重視したいレース。JRAのGIかGIIにおいて連対経験のなかった馬は2008年以降[0-0-1-23]と大苦戦しています。前走クラス別成績を見ても、前走がJRA重賞以外だった馬は2008年以降[0-0-2-17]。オープン特別やGIIIでの実績を評価し過ぎないよう心掛けるべきでしょう。
これなら福永祐一騎手とルーラーシップのコンビを素直に信頼した方が良さそう。前走や3走前のレースぶりから、本質的にはゴール前の直線が短いコースを得意としているタイプだと思います。道悪も問題ありません。
●今週の多点買いレース →京都10R 伏見S 昨年と今年の1回京都芝1200mは、1〜4番枠の馬が[5-4-3-8]、5〜16番枠の馬が[0-1-2-52]。もともと内枠有利と言われている開催ですが、このコースはさらに顕著です。また、サンデーサイレンス系種牡馬の産駒が[0-0-2-19]と苦戦していました。
こうなると、15番枠を引いてしまったキングレオポルドはかなり不安。そもそもこの馬自身が内めの枠を得意としていますし、コンビ実績がないジョッキーに乗り替わる点も気になります。それなりに内の枠を引いたツルマルジュピター、タガノラヴキセキ、シャイニーホークも、サンデーサイレンス系種牡馬の産駒であることを考えれば過信禁物です。 狙ってみたいのはアイアムマリリン、キヲウエタオトコ、アスターエンペラー、ブラーニーストーンの4頭。特に、スウェプトオーヴァーボード産駒と相性がいいジョッキーに乗り替わるキヲウエタオトコは要注意だと思います。
推奨馬:1.アイアムマリリン、4.キヲウエタオトコ、6.アスターエンペラー、7.ブラーニーストーン
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。