2012年02月04日(土) 20:00
今週は早春S、皿倉山特別と芝長距離のレースが2つあります。芝2200m以上、かつ重賞以外のレースがWIN5対象レースに2つ含まれたのは2回目。片方が重賞だったケースを入れても4回目に過ぎず、意外と珍しい構成です。
いい機会なので先週までに行われた芝2200m以上のWIN5対象レースを集計したところ、単勝1番人気馬の勝率は42.9%で、WIN5対象全レースの平均(33.8%)を大きく上回る好成績。しかしその一方、単勝2〜5番人気だった馬の勝率は8.0%止まりで、全レース平均(11.5%)を大きく下回っています。このあたりの人気帯がいまひとつな分、単勝6〜10番人気あたりの馬が健闘している印象です。
今後もこうした傾向が続くとすれば、芝長距離はメリハリのある買い目作りを心掛けたいところ。1点勝負で絞りに行くか、多点買いで穴を狙うかの選択から予想を始めるべきでしょう。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京11R 東京新聞杯 WIN5対象レースでは最も難解なレースだと思っていますが、そんなレースこそ絞るというのが私の考え方。調教本数の少ない馬は連対すらないという過去5年の調教傾向を重視すれば、人気馬は軽視できます。
とはいえ残った調教本数の多い馬はたくさんいますが、なかでも冬場は走るガルボ。調教本数は十分ですし、なにより前日に南Pで1F11秒台のスパイス調教。本気モードを感じる仕上げに一票投じてみます。
推奨馬:5.ガルボ
●今週の多点買いレース →東京10R 早春S この時期に1600万下で行われた東京芝2400mはないため、この条件に対する調教条件というよりも、各馬の過去好走時の調教内容と比較して勝ち馬を選択すると浮上するのがハッピーパレード。前走時は間隔が詰まって坂路追い切りで凡走。今回は2走前1着時と南P追い切りで併せ馬。しかも同じ東京競馬場なら文句はありません。
ギュスターヴクライは日曜左回りのDPで時計を出しており、左回り対策は万全。あとは単騎逃げ濃厚で調教内容からも粘り込み可能なドリームセーリングまで。
推奨馬:7.ハッピーパレード、2.ギュスターヴクライ、12.ドリームセーリング
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の多点買いレース →京都11R きさらぎ賞 ◎ワールドエース 前走の若駒Sは、京都内回りのレースで上がり最速だったものの、逃げた馬を残してしまった。新馬戦を阪神芝1800mで勝ち上がったように、直線の長い外回りコースの方が合っている。今回は京都芝コースの外回りに替わり、勝ち負けになる。
推奨馬:9.ワールドエース
●今週の多点買いレース →東京11R 東京新聞杯 ◎ヒットジャポット ○マイネルラクリマ ▲ダノンシャーク 直結コースの京都金杯の1着○マイネルラクリマと2着▲ダノンシャークを押さえながらも、穴馬として◎ヒットジャポットを狙う。鳴尾記念組も強敵ではあるが、◎ヒットジャポットは、その鳴尾記念でも掲示板に乗る好走を見せている。
推奨馬:7.ヒットジャポット、15.マイネルラクリマ、12.ダノンシャーク
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の一点勝負レース →京都11R きさらぎ賞 前走は不良馬場でどスローを最後方から追走。あれでは敗戦も仕方が無い。今回はパンパンの良馬場でやれそうだし、外回りの1800mはいかにも条件が合う。メンバーもそれほど強くないので、ここは押し切りが濃厚だろう。人気だが素直に一点買いしておきたい。
◆多点買いレース →東京11R 東京新聞杯 ここは頭を取れそうな馬が数頭いるので、多点買いレースに指定したい。まずはガルボ。前々走は内で詰まって競馬にならず、前走は大外枠がこたえた格好。共に力負けではない。デキの充実振りが目立つし、今回はレースのしやすい内枠に入った。勝ち負けできてもいい。
コスモセンサーも充実振りが目立つ。以前は掛かる気性が災いして崩れる印象が強かったが、近走はそれが解消して安定。ここもレースが運びやすそうだし、人気の盲点にもなりそうなので買っておきたい。
フレールジャックの前走はデキが落ちていた感じ。立て直した効果はありそうだ。マイルの距離も悪くないと思う。ダノンシャークは頭までくるかと言えば微妙も、一応の押さえはしておきたいところ。サダムパテックの前走はまだ余裕があった印象。枠順もこたえたので力負けではない。今回は絞れていそうだし、条件さえ揃えばいつでも勝ち負けできる馬だ。マイネルラクリマは前走を余裕残しで快勝。今回は枠が外になる分微妙だが、馬体は更に良くなっているし、ここでも勝ち負けは可能だ。
推奨馬:5.ガルボ、6.コスモセンサー、10.フレールジャック、12.ダノンシャーク、14.サダムパテック、15.マイネルラクリマ
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京10R 早春S 今年の1回東京芝2400mは、4歳以上のレースに限ると出走メンバー中2位以内の上がり3ハロンタイムをマークできなかった馬が[0-0-3-30]。昨年同時期の開催もほぼ同じ傾向でしたが、先行力を活かして粘り込みたいタイプは勝ち切れません。もっとも、ゴール前の直線が長いコースに実績のある馬は案外信頼できないので、ある程度は器用さのある馬を狙いたいところです。
イメージに近いのはギュスターヴクライ、オーシャンブルー、ノーステアの3頭。3頭とも押さえればより安心ですが、1頭に絞り込むならオーシャンブルーでしょう。昨年や今年の1回東京はステイゴールド産駒の活躍が目立っていますし、現在の馬場なら京都芝内回りや新潟芝内回りで差し切り勝ちを収めてきた器用さも活きる思います。
推奨馬:4.オーシャンブルー
●今週の多点買いレース →京都11R きさらぎ賞 きさらぎ賞はコース適性がポイントになるレース。京都芝1600〜1800mで優勝経験があり、なおかつ単勝オッズ50倍未満だった馬は2002年以降[6-2-2-12]と堅実です。ただし、京都芝2000m以上で優勝経験があった馬は[1-3-2-5]と勝ち切れない印象。京都芝への適性だけでなく、マイル前後への適性も重視すべきでしょう。なお、脚質的にはやや先行有利でした。
今年の出走メンバー中、京都芝1600〜1800mで優勝経験があるのはスノードン、プレミアムブルー、マジカルツアー、マデイラの4頭だけ。いずれも人気薄ですが、実績上位のスノードン、先行力があるプレミアムブルー、マジカルツアーは展開ひとつで勝ち切れると思います。この3頭を軸に、総点数や他レースで買う馬の人気を考慮しながら手広く押さえるつもりです。
推奨馬:1.スノードン、5.プレミアムブルー、10.マジカルツアー
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。