2003年01月29日(水) 13:09
今注目の2歳馬。年が明けて順調に勝つことができた3頭の今後に楽しみを持っています。目下2戦2勝、この先の1勝が大きな意味を持ちます。
まず外国産馬のスシトレイン。余りにも強い勝ち方で、早くもアメリカ遠征が伝えられました。父がデピュティミニスター。ノーザンダンサー系の中でも最も北米で活気のあるヴァイスリージェントを経るサイアーラインを受け継ぐ本格的なダート血統です。アメリカのこのチャンピオンサイアーを父に、母の父がイージーゴアー。あのサンデーサイレンスの永遠のライバルです。イージーゴアーのサンデーサイレンスとの名勝負の中で、唯一8馬身差をつけて勝利したベルモントSがスシトレインのめざすレースと言われているのも、因縁を覚えます。ダートでもうひとつ勝てば、渡米にはずみがつくでしょう。
そして、牝馬のスティルインラブ。11月の新馬を勝ってから、トモの疲れを取るため休養し、目標とした1月の紅梅Sに出て勝利しました。このレースには、最優秀2歳牝馬で3戦全勝のピースオブワールドと対戦したシーイズトウショウが出ていました。ファンタジーSが0.2秒差の2着、阪神ジュベナイルFが0.4秒差の4着。スティルインラブは、このシーイズトウショウに0.4秒差をつけたことで、俄然、牝馬クラシック戦線の圏内に突入してきました。
そして、もう一頭が牡馬のサクラタイリンです。センスを感じさせる走りでデビュー戦を勝った後、1月の若竹賞では、中団を追走し、直線、粘る先行勢をせり落として2連勝を達成しました。サクラバクシンオー産駒のサクラタイリンの次走は、皐月賞に向けての大事な一戦です。
それぞれの路線を走るこの3頭が、果してエリートコースを進むことになるのか、この1月戦線の大きな収穫であったことは間違いないでしょう。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。