2012年02月24日(金) 12:00
いや〜競馬って難しいですね〜。
先週のフェブラリーS、1番人気トランセンド、全く持って競馬をしていなかったですね…。というのもレース後、すぐに陣営にレース直後の馬の様子を聞かせてもらったのですが、息の乱れるところもなかったとのこと。
要するに、馬が全く走っていない状態であり、陣営も具合の良さと調整過程の順調さに自信があっただけに、この結果には誰よりも驚き、呆然とされていました。
もちろん私も期待をしていましたし、当日のケハイも良いと感じ、パドック解説者としても太鼓判をおしただけに、いろんなことをレース後に感じ、自分にも反省し、グルグルといろんなことが頭をめぐりました。
確固たる理由は分かりませんが、結果を受け止めた上で考えられることはいくつかあるのかなぁ〜とも。
例えば、年齢を重ねてくると馬はズブサが出でくるものですし、距離の適性もハッキリとあらわれるもの。
レース前から、ベストではないマイルという距離を心配していた点からも、このあたりが影響した可能性も…。
またこのトランセンドは、もともと馬を怖がるというか、馬添えのよくないタイプ。パトロールフィルムを見ても、首の方向が馬から逃げている感じにも…。外枠ということでスタート後、外に馬がいなかった分、余計に内の馬から逃げる一方になってしまったようにも…。
いずれにしても、あれだけ強い勝ち方をしてきた馬が、こんな形で大敗をしてしまう…。しかもレース後、ケロッとしているというのだから、馬の意思が働いていた点はおおいにあったように感じ、改めて馬は心を持った生き物であり、繊細であると認識させられました。
また馬も、年齢と経験を重ねることによって、変化していく部分も多いということも。 あ〜ドラえもんの「翻訳こんにゃく」がほしい、心底そう思えました。
一方、勝利したテスタマッタですが、岩田騎手の道中の我慢が、直線で一気に弾けましたね〜。掛かる馬の難しさは、道中、脚をためる形で馬を我慢させることができるか否か?今回は流れが向いた点ももちろんありましたが、やはりそれだけではなく、岩田騎手の腕力、脚力、そして精神力が、道中、馬のフォームを崩さずに進むことへと繋がり、勝利へと導かれたように感じます。岩田騎手、やっぱり巧みなジョッキーですね〜。
それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。
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細江純子
愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。