2012年02月25日(土) 20:00
今週は出馬投票後に阪神競馬のレース順が変更され、WIN5の対象となる阪神10Rに伊丹ステークスが組まれました。もともと阪神10Rとして施行される予定だったすみれステークス(阪神9Rとして施行)は7頭立て。仮に入れ替えがなかったとすると、総組み合わせ数は史上4番目に少ない21万6832通りとなった計算です。ちなみに、総組み合わせ数が29万通り以下だった8回のうち、配当が100万円を超えたのは1回だけで、しかもその時の配当は100万8010円。高額配当が飛び出す可能性はかなり低かったと思います。
単純に総組み合わせ数が増えただけでなく、対象レースが3歳オープン(すみれステークス)から4歳以上1600万下(伊丹S)に変わった点も大きなポイントです。先週までのWIN5対象レースを集計すると、世代限定(2歳、3歳)、かつオープン特別か重賞のレースは勝ち馬の平均単勝人気が2.2番人気、平均単勝配当が642円。一方、古馬(3歳以上、4歳以上)、かつ条件クラスのレースは勝ち馬の平均単勝人気が3.6番人気、平均単勝配当が1383円でした。より荒れやすい条件のレースと入れ替わった分、高額配当の可能性は高くなったと言えるでしょう。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山9R 潮来特別 中山芝2500mは坂路とトラックを本数多く併用されている調教タイプに適性の高い条件。それに該当した馬は4頭ほどいますが、その中でも勝ち切るだけの強調材料があるのはレオプログレス。間隔こそ空きましたが、坂路と南Wを併用しての調教本数は十分。太目が残らないように前日追いまで施しており、今回の調教内容なら2走前より走れるはずです。
推奨馬:3.レオプログレス
●今週の多点買いレース →中山10R ブラッドストーンS 過去3年のブラッドストーンSは標準多め坂路(09年)、標準坂路(10年)、一杯平均坂路(11年)とすべて坂路調教馬が勝利。特に栗東坂路で調教されているタイプが出走していれば、人気薄でも勝つための調教適性が高いでしょう。馬ナリ平均系統ではない坂路は標準坂路のヒシコモンズ、一杯平均坂路のマイプラーナとデイトユアドリーム。そして標準多め坂路はウララカ。流れが速い展開の差し馬はこの4頭です。
推奨馬:1.ヒシコモンズ、4.マイプラーナ、5.ウララカ、8.デイトユアドリーム
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース 中山9R 潮来特別 ミッションモード…直結コースの中山芝2200mにて現級を勝利したことがある。また、前々走で同コースを連対しており、中山芝の長距離戦は得意。前走の東京は敗れたが、中山に戻って勝ち負けとなる。
推奨馬:4.ミッションモード
●今週の多点買いレース 中山10R ブラッドストーンS ・エーシンリードオー…同コース(中山ダ1200m)で1000万クラスを勝ち上がり、直結コースの阪神ダ1200mにて現級を連対、コース適性が高い ・ダンシングマオ…休養前に同コースの1000万クラスを勝利している。近3走は距離が長く、1200mに戻る今回は勝ち負けになる。 ・デイトユアドリーム…昨年の同レースの連対馬、2〜3走前の同コースの内容も良く、中山ダ1200mを得意にしている。 ・ニシオドリーム…前走にて直結コース・京都ダ1200mの現級を連対したことから、押さえ評価とする。
推奨馬:3.ニシオドリーム、8.デイトユアドリーム、9.エーシンリードオー、16.ダンシングマオ
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山10R ブラッドストーンS ここはニシオドリーム一本で行きたい。今週は酷い道悪馬場で、ダートは脚短い抜きが良い状態だし、芝もこなせそうな軽くて柔らかい造りの馬が有利。また、ある程度のポジションが取れるというのも重要な要素。ニシオドリームは重・不良馬場で1-0-0-0と結果を出しているし、先述した造りで馬体面からも適性が高い。内枠でロス無く運べるのも有利だし、ここは勝ち切れる場面と見る。
推奨馬:7.ニシオドリーム
●今週の多点買いレース →阪神11R 阪急杯 ここは人気がガルボとサンカルロに偏っているが、確実にこの2頭のどちらかが勝つという感じではないので、2頭に人気が集中するのを逆手にとって多点買いしておきたい。もちろんこの2頭は入れておくが。他の頭候補としてはスプリングサンダーとオセアニアボスを挙げておきたい。前者は前走マイルで惨敗しているが、今回は得意の1400mで内枠と巻き返しの条件が揃った。能力的には重賞でも通用するものは持っているので、一発を期待したい。オセアニアボスは阪神の1400mがピッタリ。土曜日の競馬を見ていると決め手のある馬がちゃんと上位に来ていたし、スムーズに捌ければ頭まで十分ある。ここはこの4頭で攻めたいところ。
推奨馬:2.スプリングサンダー、4.ガルボ、5.オセアニアボス、16.サンカルロ
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中山9R 潮来特別 一昨年の2〜3回中山芝2500mは、重賞を除くと前走の4コーナーを5番手以下で通過した馬が[0-1-2-21]。昨年の潮来特別もネコパンチが逃げ切り勝ちを収めており、先行有利な展開となる可能性が高そうです。脚質と実績から強調できるのはミッションモード、ヒールゼアハーツ、イグゼキュティヴ、スーサングレートの4頭。ただ、ミッションモードは着順ほど惜しくない競馬が続いていますし、既に6歳を迎えたイグゼキュティヴも大きな上積みは期待できません。また、スーサングレートはコンビ実績のないジョッキーに乗り替わる点が不安。これなら、距離延長と乗り替わりで上積みが期待できるヒールゼアハーツ1頭に絞り込むべきでしょう。
推奨馬:7.ヒールゼアハーツ
●今週の多点買いレース →中山11R 中山記念 中山記念はコース適性がポイントになるレース。2003年以降の優勝馬9頭は、馬場状態が不良だった2010年のトーセンクラウンを除くと、いずれも中山芝の重賞で連対経験のある馬でした。ただし、同年の中山金杯で3着以内だった馬は2002年以降[0-0-2-6]。同じ中山芝で距離も近い重賞なのですが、このレースの好走馬だけは毎年のように人気を裏切っています。ちなみに、近年では唯一の例外となったトーセンクラウンも、中山芝で1600万下勝ちやオープン特別3着の実績があった馬です。今年の出走メンバーに当て嵌めてみると、中山金杯で好走したフェデラリスト、ダイワファルコン、中山芝の重賞に実績がないレッドデイヴィスは評価を下げたいところ。また、有馬記念3着の実績があるトゥザグローリーも、芝2000m未満の重賞で[0-0-0-2]と苦戦している点が気になります。これなら、朝日杯フューチュリティステークス2着の実績があるリアルインパクトやフィフスペトルを中心に、予算と相談しながら手広く押さえるべきでしょう。
推奨馬:2.リアルインパクト、9.フィフスペトル
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。