2003年02月04日(火) 17:46
一戦一戦、春の目標を定める為のレースが消化されていきます。
レース体系、それも距離別の体系が確立して、おおよそのローテーションは読み取れるようになったとは言え、その先の主役を約束されているものならともかくも、そうでないものにとっては、そのステップレースこそ、出世街道に乗れるかどうかの重要な戦いになっています。
そこで少しばかり気になることが出てきました。
2回中山2日目にあったマイルの東京新聞杯、去年はアドマイヤコジーンがここで復活し、G1安田記念の勝利に結びつけました。東京で行われることで同じ東京の安田記念との関連も深いとみたくなるレースです。ところが今年は中山でした。このことがどんな影響を及ぼすか、考えないわけにはいきません。
ローエングリンが半マイルを45秒5のハイペースで飛ばし、これを4角最後方から追い込んで下したボールドブライアンの末脚は、マイルの新星出現を叫びたくなるものでした。
予想以上の凄い脚、これならの期待は当然としても、まだまだ課題は残されています。
5勝全てが右回りの中山、京都、札幌でのもので、前哨戦で勝利したとは言え、まだ確たる裏づけがあるとは言えません。
同様のことが共同通信杯にも充てはまります。例年なら、ダービーの為に一度東京を経験しておきたいと、ここを走るものがいるのですが、最近でもジャングルポケットがそうでした。中山となると、そうした意味は消え、クラシック出走権を確保しておくためという色合いだけ濃くなります。
先をにらんでこの春のクラシック戦線を見るとき、オークス、ダービーは、例年と事情を異にしている点が、やがて大きく扱われるようになるでしょう。コースが変わることによる影響を今から注目すべきと思っています。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。