フラワーC

2012年03月16日(金) 18:00

 近年では、10年オウケンサクラ(桜2着)、06年キストゥへヴン(桜1着)、05年シーザリオ(桜2着)、04年ダンスインザムード(桜1着)…などがここをステップに桜花賞快走に成功している。かつてあまり桜花賞とは結びつかず、むしろオークスの伏兵を送った当時とはちょっと流れが変わっているが、シーザリオもオウケンサクラも関西の所属馬。
どうしても桜花賞に出走したい。そんなステップで遠征してきた関西馬と、光る素質馬にはこのあとの桜花賞を関連させて検討してもいいが、多くのケースはここで結果が残せるなら桜花賞挑戦、となるのがパターン。今年の場合はタフなコンディションの1800mは最初からわかっている。独立の1800m重賞と考えていいだろう。

 予報どおり少し渋った馬場になるとみて、気配絶好のチャーチクワイア(父ネオユニヴァース)を狙いたい。2勝はともに東京の芝1400mだが、未勝利勝ちも、前回の500万特別勝ちも、好位のインでスパートを待って、坂のあたりで一気に抜け出しての勝ち星。一瞬の脚をうまくなだめて引き出した印象が濃かった。中山は初コースだがむしろ東京より合っていると思えるのが狙いの根拠。

 また、渋り気味の馬場の春の2冠を制したネオユニヴァース産駒。おそらく現在の中山の芝はマイナスとならない可能性が高い。母方はシンコウラブリイが代表する一族。ましてこの馬の場合、母の父フレンチデピュティ。渋馬場は歓迎に近いと思える。1800mは初めてだが、もう折り合いはOK。過去2勝の1400mがベストとは限らない。好位のインで流れに乗れること必至。成長力にも疑問はない。

 同じく目下のデキが光っているのはターフデライト(父アグネスタキオン)。2戦目のフェアリーSが9着とはいえ、差はわずか0秒3。こちらは中山の平均ペースの流れでこそ真価発揮と思える。

 自在脚質の関西馬メイショウスザンナ(父アグネスデジタル)を3番手に、渋馬場OKのマイネボヌール(今期絶好調のロージズインメイ産駒)、オメガハートランド、キャトルフィーユ、ラスヴェンチュラス。少し手広く流したい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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