今週のWIN5は出走頭数が66頭、総組み合わせ数が34万2144通り(土曜17時現在)。どちらも史上12番目の少なさです。重賞の2鞍(マーチS、高松宮記念)はさすがにフルゲートでしたが、残る3レースはそれぞれ9頭立て、11頭立て、12頭立ての少頭数。比較的当てやすい状況と言えます。

　ちなみに、今週のWIN5対象レースはすべて古馬(4歳以上)のレース。先週までに開催されたWIN5対象レースのうち、古馬(3歳以上、4歳以上)かつ12頭立て以下だったレースは59鞍あり、単勝1番人気馬の勝率は42.4%に達していました。古馬かつ13頭立て以上のレースは28.8%ですから、やはり最有力と目されている馬が人気に応える可能性は格段に上がるようです。

　ただ、私が先週の当コラム(但馬Sの展望)で指摘したとおり、少頭数のレースを人気薄が勝つと配当的な妙味は跳ね上がる傾向にあります。上位人気馬が信頼できないと見たら、あえて手広く構えてみるのもひとつの手。メリハリをつけた買い目で効率よく好配当を狙いたいところです。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神11R　六甲S
　出走頭数は多くありませんが、難解なメンバーが集まった今週のWIN5対象レース。1点に絞ることは非常に難しいと思いますが、あえて選択するなら、このレースのゴールスキー。前走時も高い評価をしましたが、伸び切れず5着。落胆したことは忘れませんが、今週の追い切りの動きを見ていると、やっぱり勝っても不思議ない雰囲気を持っています。久しぶりにCWで追っていますから、馬体重も少し絞れているでしょう。

推奨馬：8.ゴールスキー

●今週の多点買いレース
→中京11R　高松宮記念
　新しくなった中京競馬場の芝短距離で明確な調教傾向として結果に表れているのが、美浦坂路での最終追い切り馬の好走。それに該当する中ではサンカルロとアポロフェニックス。前者は今週の美浦坂路で右手前での豪快なフットワークを見せており、新装中京は最適。後者はコーナーリングで上手に加速して、その勢いを直線どこまで持続できるかでしょう。
　G1らしい厳しい流れになれば、栗東坂路のパワーが優る可能性も高く、そうなった場合はカレンチャン、ダッシャーゴーゴー、ロードカナロアまで押さえれば大丈夫です。

推奨馬：1.ロードカナロア、7.アポロフェニックス、10.カレンチャン、15.ダッシャーゴーゴー、17.サンカルロ

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神11R　六甲S
　ゴールスキーは、この距離が得意でG1レースのマイルCSでも馬券にからんだ。阪神芝コースは3勝、その内の2勝はマイル戦であり、変わり身を警戒する。

推奨馬：8.ゴールスキー

●今週の多点買いレース
→中京11R　高松宮記念
　新しい中京競馬場の芝1200mで施行される。新コースは直線に坂ができたので、これまでに比べて坂のあるコースを得意とする馬が激走しやすい。直結コース(仮)は、坂のある阪神芝1200m、阪神芝1400m、中山芝1200m、東京芝1400m、東京芝1600mとする。そして、1人気になりそうなロードカナロアは、平坦コースの小倉と京都芝1200mを5連勝、しばらく坂のあるコースを走っていない。そのため、次の馬に逆転の可能性があり、狙い目となる。

◆サンカルロは、近2走で阪神芝1400mの阪神カップ1着と阪急杯3着になった。
◆カレンチャンは、中山芝1200mのスプリンターズSを制した。
◆ジョーカプチーノは、東京芝1600mでNHKマイルCを勝ち、東京芝1400mにて京王杯SCを3着に激走した。
◆ロードカナロアは押さえ評価で、この4頭を推奨する。

推奨馬：1.ロードカナロア、10.カレンチャン、16.ジョーカプチーノ、17.サンカルロ

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中京11R　高松宮記念
　ここはカレンチャン一本でいきたい。前走は休み明けで斤量を背負わされた上に内伸び馬場で外枠。さすがに伸び切れなかった。それでも4着に入ったあたり、やはり力が上。クロフネ産駒で力の要る馬場も苦にしないし、枠順も手頃。ここは勝ち切れると見る。

推奨馬：10.カレンチャン

●今週の多点買いレース
→中山11R　マーチS
　ここは穴っぽい馬が数頭いるレース。人気どころも悪くないので多点買いしておきたい。まずはタカオノボル。ネオユニヴァース産駒で脚抜き良い馬場は合うし、好位の内枠でロスなく乗れそうなのも良い。うまく行けば頭まであっても。タガノロックオンは前走で大幅良化。馬場も合うし勝ち負け。アイファーソングはここでもやれる素質あり。軽ハンデと展開の利でチャンスあり。シルクシュナイダーはここでは力が上。軽い馬場にも対応できる様になっているし、上位争い必至。

推奨馬：1.タカオノボル、6.タガノロックオン、12.アイファーソング、13.シルクシュナイダー

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R　マーチS
　前走で6着以下に敗れていた馬は2002年以降[1-2-2-66]、前走と同じか前走よりも軽い負担重量で出走する馬は2002年以降[3-6-7-101]。波乱の多いハンデキャップ競走ですが、優勝馬の大部分は近走好調な実績馬でした。これならシルクシュナイダーを素直に信頼したほうが良さそう。アグネスデジタル牡馬と相性がいいジョッキーなので乗り替わりは問題ありませんし、今回は相手関係にも恵まれた印象です。また、今年の2〜3回中山ダート1800m(3月24日終了時点)は、3月10日以降かつ4歳以上のレースに限ると前走で先行していた馬が不振。開催が進んで差し有利の馬場になってきた点もプラスだと思います。

推奨馬：13.シルクシュナイダー

●今週の多点買いレース
→中京10R　名古屋城S
　今年の1回中京芝2200m(3月24日終了時点)は、4歳以上のレースに限ると出走メンバー中2位以内の上がり3ハロンタイムをマークできなかった馬が[0-1-2-30]。レース終盤の瞬発力が問われる馬場です。また、距離延長組がやや不振で、芝2200m以上のレースに実績のある馬が好走例の大部分を占めていました。人気サイドから選ぶならダコールですが、他にも面白い馬がいるのでもう少し手を広げても良さそう。前走でコース適性の高さを証明したトウカイパラダイス、相性のいいジョッキーに乗り替わるうえ左回りも合いそうなゴールドブライアン、休養明けを苦にしないシャイニーブラウンあたりは要注意でしょう。当日のオッズや他レースで選ぶ馬の人気も考慮しながら、効率の良い買い目で押さえておきたいと思います。

推奨馬:1.トウカイパラダイス、4.ゴールドブライアン、8.シャイニーブラウン、9.ダコール