ニュージーランドT

2012年04月06日(金) 18:00

 久しぶりの良馬場が望める。5月6日(日)のGI「NHKマイルC」を展望するグループとすると、人気を集めるはずだったジャスタウェイ(父ハーツクライ)が回避したことも重なり、現時点ではまだパンチ一歩ではないか。そんな組み合わせだが、みんな一戦ごとにパワーアップ中。新星の台頭にも期待したい。

 ◎に期待するのは、サドンストーム(父ストーミングホーム)。GI朝日杯FS1600mに挑戦したときが、今回とまったく同じ中山1600mの1番枠。その朝日杯FSではあまり枠順の利を生かしたとはいえない中団追走から、直線も最内を伸びて勝ったアルフレードから、0秒6差の6着。決して誉められた内容でもないが、2着マイネルロブスト(続く京成杯も2着)とは0秒3差しかなかった。

 好馬体が目についた。初めての関東への遠征競馬。距離1600mも初めてだったから、1分34秒0(今回の組み合わせでは断然No.1の持ち時計)で乗り切れれば上々だろう。

 前回の「ファルコンS」1400mでは、大外17番枠から強気に先行し、レオアクティブ(朝日杯FS3着)には雪辱する形で3着。さらにひと回り成長した感じの馬体だった。昨年のセントウルS2着、スプリンターズ5着。先週のドバイゴールデンシャヒーン3着だった香港のラッキーナイン(父ドバウィ)の半弟。

 このサドンストーム、ミスタープロスペクターの3×4、ノーザンダンサーの4×4、ヘイルトゥーリーズンの5×5など、著名血脈ばかりを集めてクロスした、ちょっとミーハーさえ思わせる血統背景をもつが、1戦ごとに良くなり、今回の調教でもそれは懸命に前に進もうと、ひたむきに走った。前回の行き脚から、朝日杯FSよりは前につけられると思える。

 ジュニアCを1分34秒2で2着の記録をもつセイクレットレーヴはこの中間の動きがさらに良くなり、これが相手筆頭。先行してシンザン記念2着(勝ち馬は桜花賞で人気のジェンティルドンナ)のマイネルアトラクトもベストに近い1600mなら好勝負だろう。アーリントンC2着のオリービンは、デキは文句なしと思えるが、16番枠を引くあたり少々運はない。穴馬フェスティヴタロー、レオンビスティー、ブライトラインと同列の連の相手にとどめたい。

「阪神牝馬S」は、昨年のこのレースを1分20秒5(55kg)でカレンチャンの半馬身差2着のアンシェルブルー(父マンハッタンカフェ)流し。今年は別定の規定で54kg。昨年よりデキはいいと思える。穴馬は武豊騎手のエーシンハーバー。

 人気上位のマルセリーナ(桜花賞馬)はともかく、アパパネは今回が買い時ともいえず、スプリングサンダーも内枠に死角がある。アンシェルブルーから少し手広くいきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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