大阪−ハンブルグC攻略が勝利をつかむ天王山!

2012年04月07日(土) 20:00

 東日本大震災の影響で取りやめとなっていた福島開催が今週から復活。今年の1回福島でWIN5対象レースに組み込まれる予定なのは、明日4月8日の吾妻小富士賞(4歳以上1000万下・芝1200m)、4月15日の奥の細道特別(4歳以上1000万下・芝2600m)、4月22日の福島中央テレビ杯(4歳以上1000万下・芝1200m)、4月29日の福島民友カップ(4歳以上オープン・芝1200m)です。コースもクラスもかなり偏っているので、いち早く攻略の糸口を掴めれば向こう1か月のWIN5において大きな武器となるでしょう。

 ちなみに、1回福島、かつ1000万下から上のクラスのレースで単勝オッズ5倍未満に支持された馬の成績は、2010年1回福島が[1-1-0-6]、2009年1回福島が[0-1-2-5]となっています。要するに、開催全体の傾向としては上位人気馬が期待を裏切りがちです。波乱必至と見て手を広げるべきか、それとも一般的なイメージの裏をかいて人気サイドに寄せるべきなのか――。最終的には出走メンバー次第ですが、こうしたポイントについてもある程度は方針を決めておいた方がいいと思います。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山10R 隅田川特別
 頭数は少なくても絞りにくいこのレース。思い切って1点に絞るなら、調教不足の前走からしっかり本数が強化されて乗込併用に仕上がったオメガブレイン。10走前の同時期中山芝1600mを今回と同じ「乗込」の調教タイプで制しています。また、5日目に行われた中山芝1600mの未勝利戦を制したのは馬ナリ平均併用。同系統の調教タイプが勝っていることもオメガブレイン1頭に絞る後押しとなってくれました。

推奨馬:10.オメガブレイン

●今週の多点買いレース
→阪神10R 大阪―ハンブルクC
 頭数の少ないレースですが、少し点数を広げておいた方がよいレース。阪神芝2400m標準併用、標準多め併用といった調教タイプに適性の高い条件です。標準多め併用のエーシンミラージュはメンバー最上位の適性ですから、この1頭と言ってもよいのですが、同じ標準多め併用のスーサングレートや同じ系統の標準多め坂路主体スマートロビンも気になるところ。逃げ残りを注意するなら標準多め併用のゴールデンハインドでしょうし、標準併用のトパンガも気になります。

推奨馬:2.スーサングレート、6.スマートロビン、8.エーシンミラージュ、10.トパンガ、11.ゴールデンハインド

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山10R 隅田川特別
ラインジェシカは中山マイルで2戦2連対、500万下を勝ち上がっている。前走は位置取りが後ろすぎて、差してはきたが2着までだった。今回は距離が延びて中団から競馬ができるため、このクラスは勝ち上がれる。

推奨馬:9.ラインジェシカ

●今週の多点買いレース
→阪神10R 大阪―ハンブルクC
◆メイショウウズシオは、前々走にて直結コースの京都芝1800mを勝ち、前走にて同コースの御堂筋Sを圧勝した。昨年の大阪-ハンブルクカップの3着馬は、前走で御堂筋Sを勝っており、昇級緒戦から好勝負できる。

◆トパンガは、前々走にて直結コース・京都芝2400mの松籟Sを勝利した。前走は距離3400mの重賞で敗れたが、適距離2400mに戻ってオープン特別なら変わり身がある。

◆スマートロビンは、3走前に直結コース京都芝2400mの比叡Sを勝っている。同コースの重賞、神戸新聞杯で4着に善戦しており、オープン特別は勝ち負けになる。

推奨馬:6.スマートロビン、9.メイショウウズシオ、10.トパンガ

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神11R 桜花賞
 ここはジョワドヴィーヴル1頭で決め打ちしたい。前走は休み明けで3着に敗れたが、パドックで前との感覚が開きすぎていたように馬がぼけていた感じ。初戦の時もそうだったが、レースでのエンジンの掛かりも悪かった。叩かれた今回は馬体の張りもグンと良くなっているし、そうなってくればエンジンの違いを見せられるはず。通常の馬券的にもこの馬の配当が美味しくなるレースとなるだろう。

推奨馬:17.ジョワドヴィーヴル

●今週の多点買いレース
→中山11R 春雷S
 ここは混戦模様。多点買い対象レースとして指定したい。まずはツルマルネオ。内枠での立ち回りがうまい方だし、この1番枠は最高の枠順。好位のインコースで立ち回れば出番も十分ある。エーシンホワイティは中山コースとの相性が問題だが、今日のような時計の出る競馬なら問題ない。スタートを決めて前目に付ければチャンス。パドトロワは香港での惨敗明けなのは気になるが、スプリンターズSで2着に入ったように力上位。この相手なら休み明けの58キロでも好勝負。ブルーミンバーは中山コースとの相性抜群。斤量は重いが、押さえておく必要があるだろう。あとはパンパンの良馬場で見直したいスギノエンデバー辺りまでが頭候補。

推奨馬:1.ツルマルネオ、2.エーシンホワイティ、4.パドトロワ、9.ブルーミンバー、14.スギノエンデバー

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→阪神10R 大阪―ハンブルクC
 4コーナーを4番手以内で通過した馬は2007年以降[0-1-1-21]、前走がJRAの平地競走、かつ前走の4コーナーを4番手以内で通過していた馬は[0-1-2-16]。圧倒的に差し馬が優勢なレースです。なお、前走が2400m以下だった馬は2007年以降[1-2-5-31]。上位人気馬はそれなりに善戦していますが、連対圏まで来た馬はほとんどいません。信頼できそうなのは岩田康誠騎手とエーシンミラージュのコンビ。前走が素晴らしい内容でしたし、脚質や臨戦過程もイメージに合います。重賞で好走経験がない分、負担重量の面でも恵まれた印象です。

推奨馬:8.エーシンミラージュ

●今週の多点買いレース
→中山11R 春雷S
 4コーナーを4番手以下で通過した馬は2008年以降[0-2-0-32]。こちらは先行馬を重視すべきレースと言えます。また、2008年以降の優勝馬はいずれも7〜8枠の馬。どちらかと言うと外枠の方がレースをしやすいようです。脚質と実績だけで選ぶなら最有力候補はパドトロワ。ただ、やや内めの枠に入ってしまった点が気になりますし、前走から中9週以上のレースで[0-1-0-3]と苦戦していることを考えても、人気ほどの信頼度は感じられません。これなら伏兵の大駆け期待して手を広げたいところ。中山芝1200mに実績のあるケイアイアストン、先行できそうなアーリーロブスト、好枠に入ったスギノエンデバー、ジェイケイセラヴィを狙ってみます。

推奨馬:6.ケイアイアストン、10.アーリーロブスト、14.スギノエンデバー、15.ジェイケイセラヴィ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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