NHKマイルC、左回りで前進!ブライトライン

2012年04月26日(木) 18:00

 来週はNHKマイルC。人気になるであろうカレンブラックヒルはデビューから3戦3勝。もちろん、彼を度外視はできませんが、今回はカレンブラックヒルとは対照的に9戦ものステップを経て出走してくるブライトラインに注目してみました。

 いまの時期、3歳馬は大人っぽい馬もいれば、まだまだ子供っぽさが抜けない馬もいますがブライトラインは後者です。担当の伊藤助手によれば「普段は大人しい」そうですが、1頭になると少々ヤンチャな面をみせるそうです。

ジッとできないブライトライン

ジッとできないブライトライン

 たとえば、競馬雑誌に載っている“立ち姿”と呼ばれる写真を撮影するとき。自分からポーズを取りサッサと済ませる馬も多いのですが、ブライトラインはあまりジッとしていられませんでした。1頭で立つのがイヤなようです。

 それでも「根っこの部分ではとても人間を信頼しているんです。牧場で大切に育てられたんだろうな、というのが普段の様子から伝わってきます」(伊藤助手)とのこと。確かに、馬はジャレているつもりかもしれませんが相手は1馬力の持ち主。馬にとっては些細なアクションも人にすれば大きく見えますよね。

 競走馬はレースを重ねるにつれて自分のパターンを確立していきます。ブライトラインが自分のかたちを確立したのは2走前のファルコンSとのこと。

「デビュー後しばらくはフラフラする競馬が多かったです。前にいったこともありますが、行くと引っかかってしまい折り合いが思うようにつかなかった。でも、ファルコンSでは道中は前に壁をつくり、直線で勝負して結果がでました。ブライトラインにはこのスタイルが合うようです」(伊藤助手)

 東京競馬場で行われるNHKマイルなら、ファルコンSと同じく左回りで直線勝負!の競馬が結果につながりやすいでしょう。

黒光りする青毛の馬体

黒光りする青毛の馬体

「これまで9戦使っていますがクッションのきいた動きをすることもあり、馬体に傷みが少ないです。多くのレースを走っているけれど、疲れは残っていませんよ」(伊藤助手)

 その体調のよさは毛ヅヤのよさからもヒシヒシと伝わります。ひじょうに肌が薄く、ツヤツヤと黒光りしているんですよ。お父さんのフジキセキは青鹿毛の真っ黒な馬体をしていましたが、ブライトラインの馬体の黒さは父の上をいく青毛です。

「ブライトラインは真冬でも今と同じくらいツヤがあるんですよ」と伊藤助手。冬場は冬毛が出て見栄えが悪くなるものですが、ブライトラインに限っては冬毛さえもほとんど見られなかったそうです。これは珍しい。それだけずっとコンスタントに体調がいい、ということでしょう。

 NHKマイル当日、どんな天候になるのか想像がつきませんが、少々の曇り空でもブライトラインの体はピカピカに光っていることでしょう。皆さんもぜひ、その目で確認してくださいね。

オールザウェイベイビーの2010

オールザウェイベイビーの2010

 今年はダービー終了の翌週から新馬戦がはじまるとあって、例年より早くから緑色の2歳用ゼッケンをみかけるようになりました。

 松田博資厩舎にも2歳の2歳馬が入厩。「7月にデビューしたアドマイヤキッスの入厩も早かったがここまでではなかった。4月のこんなに早い時期に2歳が入るのは開業以来初めて」(松田博師)とのこと。オールザウェイベイビーの2010(牝、父・ディープインパクト)とグレースランドの2010(牡、父・ディープインパクト)です。2頭とも脚が長くてスラッとしていますよ。続きはまた来週!

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花岡貴子

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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