2012年04月28日(土) 20:00
先週4月22日のWIN5はいろいろと興味深い決着でしたね。総出走頭数は史上3位タイの80頭。これだけの多頭数なら堅く収まる可能性は低いと思っていたのですが、結果的に単勝1番人気馬が3勝、残る2レースも単勝2番人気と単勝3番人気の馬が制すという平穏な展開でした。しかも、確定配当は11万9250円止まり。出走頭数が多かったおかげで多少伸びた印象はあるものの、この金額は単勝支持率から算出した配当理論値とほぼ同じです。これまでの傾向を見る限り、10万円を超えるゾーンだと実際の配当が配当理論値を上回る(=単勝よりもWIN5の方が妙味あるオッズとなっている)ことも少なくなかったので、「意外と上手く買われていたんだな」と思いました。
私は導入当初から「超人気サイドのWIN5(数万円程度のゾーン)は恐ろしく妙味が薄いだろう」と考えていて、実際にその読みはほぼ合っていたのですが、世間がWIN5に慣れてきたことで、現在は10万円程度のゾーンも妙味が薄くなっているのかもしれません。個人的に、今後はもう少し上の配当を狙うよう予想や買い目を調整していくつもりです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →福島11R 福島民友C この原稿は7日目2Rの福島1200mを見終えて書いていますが、このレースで上位を占めたのは人気のトラック調教馬。どうやら坂路調教馬が差せるような馬場にはなっていない模様。それならハナを切って押し切り可能な標準併用のフォーエバーマーク。最終追い切りは9走前1着時と同じ南Pでの馬なり追い。この馬にとっても、勝てるチャンスがあるのは今回でしょう。
推奨馬:3.フォーエバーマーク
●今週の多点買いレース →東京10R オアシスS 東京ダート1600mに適性の高い調教タイプは併用ですが、オアシスSに限ってはトラック調教馬が5年連続で勝利。これを重視するなら、アーリーロブスト、ナニハトモアレ、ナムラタイタン、ヒラボクワイルドしか該当馬がいません。逆にこの調教傾向を崩すなら、春開催の東京ダート1600mは5戦3勝の須貝尚介厩舎。特に本数多い調教タイプは信頼度が高く、シルクシュナイダーがトラック調教馬をまとめて面倒見る可能性もあります。
推奨馬:2.ヒラボクワイルド、4.ナニハトモアレ、7.アーリーロブスト、11.シルクシュナイダー、12.ナムラタイタン
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京11R スイートピーS プレノタートは、直結コース東京マイルのクイーンCで人気薄ながら4着に好走した。GIレースの桜花賞からのローテとなり、今回は相手がかなりラクになる。脚質的に直線が長くて広い東京は合っており、オープン特別のレベルなら勝ち負けになる。
推奨馬:11.プレノタート
●今週の多点買いレース →福島11R 福島民友C テイエムオオタカは、直結コースの函館芝1200mにて重賞の函館スプリントSを連対した。休養明けを叩いた走りごろの3走目で適距離の1200mに出走するため、変わり身を警戒する。ブルーミンバーは、3走前に直結コース・中山芝1200mのオープン特別を勝っている。休み明けを叩いた前走で良化をしめし、今回は前走以上の勝ち負けになる。パドトロワは、直結コースのGIレース・スプリンターズSを連対した。休み明けの前走を凡走したが、2走目で変身できる。
推奨馬:5.パドトロワ、9.ブルーミンバー、10.テイエムオオタカ
【古澤秀和のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →京都11R 天皇賞・春 ここは面白くも何とも無いがオルフェーヴルで。言うまでもなく力は抜けているし、唯一の不安材料は外枠くらい。ただ、今回は流れがある程度速くなりそうだし、前走のようなことはまず無さそう。不良馬場で強い競馬を見せ、軽い馬場も難なくこなす、正に何でもできる馬。デキも前走より絞れて良くなっているので、ここは素直に1点でまとめておきたい。
推奨馬:18.オルフェーヴル
●今週の多点買いレース →京都10R 端午S ここは3頭買っておくことをお奨めする。まずは内枠からバンザイ。ここ2走は結果が出なかったが、馬体は悪くない。今回はダート替わりになるが体型的にはこなせそうだし、母父アフリートの血統を考えればむしろ良いかも。内枠でハナを切れそうなのも有利な材料で、逃げ切りの可能性は十分にある。イジゲンのここ2走は正に異次元。追われてからの反応が良いし、末脚はこの世代でも上位に部類するだろう。ただ、今の京都ダートは前が有利なので、その辺りは不安材料。あまり外を回すようだと厳しい。ハタノヴァンクールはダートで全て強い勝ち方。前残り馬場が敵となるが、早めに捲っていけるタイプだし、問題は無さそう。世代のダート馬ではトップクラスの力がある馬だし、このメンバーでも当然勝ち負け。
推奨馬:1.バンザイ、6.イジゲン、10.ハタノヴァンクール
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →京都10R 端午S 昨年の3回京都ダート1800mは、1000万下から上のクラスに限ると、前走がJRAの平地競走、かつ前走の4コーナーを4番手以下で通過した馬が[2-4-3-80]。以上の条件に該当する馬は今年の3回京都ダート1800mでも[0-1-1-20]と苦戦しています。注目は川田将雅騎手とアントニオピサのコンビ。ここ2戦がいずれも好内容でしたし、展開に恵まれそうなここは昇級緒戦でも信頼できそうです。実績上位のハタノヴァンクールに人気が集中しそうな分、配当的な妙味も大きいでしょう。
推奨馬:14.アントニオピサ
●今週の多点買いレース →東京11R スイートピーS 前走が1800m未満だった馬は2007年以降[1-0-1-29]。単勝3番人気以内だった馬に限っても[0-0-1-6]ですし、この臨戦過程で唯一連対を果たしたアロマキャンドル(2008年1着)はオープン特別勝ちの実績がある馬でした。芝1800m以上で好走している必要はありませんが、前走で芝1800m以上の流れを経験していない馬は割り引きが必要です。一方、前走が芝1800m以上、かつ父にヘイルトゥリーズン系種牡馬を持つ馬は2007年以降[4-4-3-16]と堅実。東京芝が合いそうなハッピーウィーク、ハーツクライ産駒と相性がいいジョッキーに乗り替わるダイワズーム、前走が好内容だったウインフロレゾン、アグネスタキオン牝馬と相性がいいジョッキーに乗り替わるセシリアを中心に手広く押さえたいと思います。
推奨馬:6.ハッピーウィーク、7.ダイワズーム、17.ウインフロレゾン、18.セシリア
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。