2003年02月18日(火) 17:34 0
昨年の市場からも、エコルプレイス、ソルティビッド、ハツラツ、カフェベネチアンらをはじめ、活躍馬が続々と生まれている『ファシグ・ティプトン・コールダーセール』が、2月25日にフロリダのコールダー競馬場で開催される。
血統的な面では、上場番号81番の父エーピーインディの牡馬が最大の注目。母がアラバマS、テストSとG1・2勝のノヴェンバースノウで、いとこに昨年のダービー卿CT勝馬グラスワールドもいるという牝系である。2月16日に行われた1回めの公開調教でも1ハロン=10秒4の好時計をマークし、セール最高値の有力候補となっている。
上場番号179番は、父がリーディングサイヤーのストームキャットで、いとこにG1・5連勝を飾った「アイアンホース」ジャイアンツコウズウェイ、叔母にクイーンS勝馬エアザイオンがいる牝馬。1回めの公開調教は、1ハロン=10秒6だった。
昨年のこのセールで75万ドルで購買され、現在ケンタッキーダービーの有力候補となっているカフウェインの妹にあたるのが、上場番号182番の牝馬だ。これも、1回めの公開調教で1ハロン=10秒4という好時計をマークしている。
1回めの公開調教で1ハロン=10秒フラットの最速時計を計示したのが、上場番号142番の父テイルオヴザキャットの牡馬と、197番の父ヘネシーの牝馬。このうち、上場番号142番の父テイルオヴザキャットの牡馬は、姉にG3フロリダオークス勝馬フレンチサテンがおり、血統もそこそこである。
16日に2ハロンを追い切って20秒8という破格の時計を出したのが、上場番号282番の牝馬。2歳時にバレッツセールで1F=10秒27の猛時計を披露した父アンブライドルズソングを彷彿とさせる馬だ。
21秒6という、2ハロンでは3番目の時計を出した上場番号120番は、いとこにG1NHKマイルC4着馬メジャーカフェがいる。父が期待の新種牡馬オールドトリエステだけに、これも注目の1頭だろう。
POGファンにとっては必見のせり結果は、再来週のこのコラムでお伝えする。
合田直弘
1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。