京都新聞杯

2012年05月04日(金) 18:00

 今週のNHKマイルC、京都新聞杯、プリンシパルSが終了すると、あと1200mの葵ステークス、ダート1400mの昇竜Sはあるものの、5月27日の日本ダービーの出走予定馬がほぼ確定する。いまのところ賞金ボーダーは1800万円ぐらいかとみられているが、NHKマイルC組から回る馬が多く出たりするとラインは上がる。

 東京のプリンシパルSからは、賞金額も合わせて1頭だけ。京都新聞杯からは現在の賞金400万の馬は勝たないと無理だが、900万以上の獲得賞金の馬は2着でもほぼOKとなるから、「2頭」のダービー出走可能馬が生まれる公算が高い。1996年にNHKマイルCが新設されて以降16年間の、ダービー連対馬32頭の直前の出走レースは、

●皐月賞:17頭
●青葉賞、NHKマイルC、京都新聞杯(に相当):ともに4頭
●プリンシパルS:1頭
●その他:2頭

 という数字がある。もともと分の悪かったプリンシパルS出走馬に与えられる優先権が、2010年から1頭になったため、土曜の注目レースはどうしても京都新聞杯ということになる。

 事実上の最終切符が用意されているこの2200mに、なんとディープインパクト産駒が半数の6頭も出走してきた。最後の望みがかかっていることもあるだろう、その6頭全馬が乗り代わりである。

 ◎は、ひと息入れて立て直してきたエキストラエンド。角居厩舎は最終ステップを迎える時期になって、先週の青葉賞にミルドリーム(12着)、このレースにエキストラエンド、プリンシパルSにエアソミュール。3頭を使い分ける形になったが、もっともダービー出走の可能性が高いのはエキストラエンド(父ディープインパクト)となりそうである。

 連闘で未勝利を福永騎手にチェンジして快勝。あえて小倉に遠征して、中舘を配して2連勝。前回の弥生賞は中山の大外15番枠で、あまりコースに慣れていないC.デムーロ騎手で5着にとどまったが、外を回って0秒4差。内容は悪くなかった。

 使い詰めになったため、ひと息入れてあれから2か月。地元の京都なら馬体細化の心配もないだろう。2連勝の内容から自在性は十分ある。ここは、先手をとって粘り腰を生かしたいメイショウカドマツ(武豊騎手)が行くことはほぼ間違いないから、目標ははっきりしている。

 ディープインパクト産駒の中では、スピード型というより、平均ペース歓迎の中距離タイプ。京都外回り2200mの平坦の直線、良馬場なら切れ味でも1枚上としたい。

 前回の重馬場では切れをそがれた印象のあるアドマイヤバラードと、マイペースのみえているメイショウカドマツが2着候補の相手2頭。この2頭に3連単の3着候補として、ニューダイナスティ、トーセンホマレボシ、サイレントサタデー、ベールドインパクトを加えて3着の欄に6頭。やや多いがフォーメーション10点としたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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