混戦の東西重賞は多点買いで勝負!

2012年06月30日(土) 20:00

 今週から2回中京が開幕。7月1日は尾頭橋特別、CBC賞の2競走がWIN5対象レースに組み込まれています。

 今年の1回中京でWIN5に組み込まれたレースは計5競走ありましたが、単勝1番人気馬は[0-1-2-2]と一度も勝ち切れず、単勝3番人気以内に推された馬も[1-4-2-8]。3月18日の中京スポニチ賞を単勝12番人気のメイショウゾウセンが制すなど、波乱の決着が目立ちました。この開催は特別全体でも単勝1番人気馬が[2-4-3-16]と大苦戦。リニューアルオープン直後ということもあり、メディアやファンがコースの傾向を掴み切れないまま終わってしまった印象です。

 1開催分のデータが集まったとはいえ、施行時期が変わる今開催はまた違った傾向になる可能性もありそう。難しいことは確かですが、いち早く攻略法を確立できれば大きなアドバンテージになるので、考えようによっては絶好のチャンスとも言えます。今後に向けた観察を行うと同時に、向こう数週は思い切った買い目で高額配当を狙っていくべきかもしれません。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→函館11R 巴賞
 函館巧者も揃うメンバー構成だけに、なかなか1点に絞りにくいレースではありますが、調教視点からはアリゼオに託してみたいと思います。長期休養明けなので、通常は狙いにくいところですが、1週前の併せ馬できっちり先着し、最終追いは単走。これは堀宣行厩舎の勝負調教。これだけの長休なら、最終追いを併せたいはずですが、単走で問題なく仕上がっているということ。これは毎日王冠1着時とほぼ同じ時計の出し方です。

推奨馬:4.アリゼオ

●今週の多点買いレース
→福島11R ラジオNIKKEI賞
 福島芝1800mで行われたラジオNIKKEI賞での大きな特徴は、近5年で2006年以外は美浦所属馬が4連勝中ということ。その4頭すべてが最終追い切りは南Wでした。小回りの1800mにトラック調教が適性高いという結果が顕著に出ているレースですから、今年も傾向に従いましょう。南Wで優劣をつけるなら、好走時と調教パターンが似ている順にクリールカイザー、ファイナルフォーム、ハイクラウン、アーデントという具合になります。

推奨馬:3.クリールカイザー、6.ファイナルフォーム、10アーデント、11.ハイクラウン

【奥田隆一郎のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→函館11R 巴賞
 ルルーシュは、近走で直結コースの東京芝1600mと東京芝1800mを勝っている。デビュー以来、7戦4勝でいまだ底を見せておらず、軌道に乗った今ならオープン特別を勝ち負けになる。

推奨馬:12.ルルーシュ

●今週の多点買いレース
→福島10R 猪苗代特別
 アントウェルペンは、5走前に直結コースの札幌ダ1700mで500万クラスを勝ち上がり、2走前に直結コースの中山ダ1800mで現級を勝利した。前回の休み明けで勝っていることから鉄砲実績はあり、緒戦から注目したい。パワースポットは、3走前に直結コースの東京ダ1600mにて現級を勝っている。今回は降級戦なので、勝ち負けになる。タイガースラムは、同距離(ダ1700m)の500万下を勝ち上がり、近3走より距離短縮するのはプラス材料。このクラスに慣れてきたころで、適距離の大駆けを警戒する。

推奨馬:5.アントウェルペン、8.パワースポット、13.タイガースラム

【古澤秀和のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中京11R CBC賞
 混戦模様のレースだが、あえてここを穴の1点で攻め込みたい。対象馬はファインチョイス。ここのところ惨敗を繰り返しているが、状態は上向いてきている。特に今回は調教の動きが、最高だった函館2歳S制覇時のものに近づいてきているし、動ける態勢になっていると見る。50キロのハンデ、今の少し力が要る中京の馬場、そして程よい枠順を考えれば、ここは頭まで十分あっても良い。あえての1頭狙い撃ちで勝負。

推奨馬:7.ファインチョイス

●今週の多点買いレース
→福島11R ラジオNIKKEI賞
 ここは3歳重賞のハンデ戦だけに大混戦模様。多点買いで攻めたい。まずはショウナンカンムリ。馬体は使う毎に良くなっているし、ここに入っても通用して良い素質は持っている。ファイナルフォームは強烈な差し脚が魅力。長く脚を使えそうなタイプで、今の差しが決まりだした福島の馬場には適性が高いはずだ。ロードアクレイムは写真を見ると馬体が良い。高い素質を持っていて、走ってくるだろうし、ここでも通用してもいい。ダイワマッジョーレはどこからでもレースができるのが強み。今回のような3歳重賞のハンデ戦なら出番があっても良いだろう。調教でビシッと追われたいたことも好感。

推奨馬:1.ショウナンカンムリ、6.ファイナルフォーム、13.ロードアクレイム、14.ダイワマッジョーレ


【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→函館11R 巴賞
 今年の1回函館芝1800mは、3歳以上のレースに限ると、父にヘイロー系以外の種牡馬を持つ馬が[0-0-3-16]。このレースもヘイロー系(≒サンデーサイレンス系)種牡馬の産駒に注目したいところです。なお、前走が1800m未満だった馬は[1-1-1-12]といまひとつ。マイル前後の距離を得意としている馬は信頼できない印象でした。注目は柴山雄一騎手とトウカイパラダイスのコンビ。乗り替わりをきっかけに本格化しましたし、差す競馬が板についてきた今なら距離短縮も気になりません。内めの枠に入ってしまった点はやや心配ですが、中団でレースを進める分には問題ないと思います。

推奨馬:2.トウカイパラダイス

●今週の多点買いレース
→中京11R CBC賞
 今年の1回中京芝1200mは、前走の4コーナーを5番手以内で通過した馬が[0-1-1-16]。先行して好走した馬もいますが、その大半は差す競馬もできるタイプでした。なお、2006年以降のCBC賞は4歳以上、かつ55kg未満の負担重量で出走した牡馬が[0-1-0-25]。実績面で見劣りする馬は信頼できません。以上の傾向を考えると、一応の中心はダッシャーゴーゴー。しかし、グランプリエンゼル、スプリングサンダーの牝馬2頭にもチャンスはあると思います。どちらも実績は申し分なく、中京芝1200mのコース形態も合いそうです。

推奨馬:1.グランプリエンゼル、12.ダッシャーゴーゴー、15.スプリングサンダー

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

新着コラム

コラムを探す