サンタアニタトロフィー展望

2012年07月31日(火) 18:00

◆サンタアニタトロフィー展望
(8月1日 大井 サラ3歳以上 ハンデ 南関東SIII 1600m)

 サンタアニタトロフィーは、昭和55年関東盃の名称で創設。当時重賞レースが少なかった経緯もあり(グレード制導入前)、実質上、帝王賞、東京大賞典に次ぐ、格と重みを持っていた。歴代優勝馬には、テツノカチドキ、ガルダン、ジョージモナーク、アブクマポーロなど、そうそうたる名前(今でいうGI級)が並ぶ。ただ、近年はかなり寂しい。もとより酷暑の時期であること、重賞増加、対してオープン馬の質量が追いつかないこと。いわゆる“B級グルメ”に、レース格を下げてしまった。

 昨年一転条件変更(千六→千八)、しかも“外国馬招待”はドラスティックな改革と思えたが、結局これは単発の“記念競走”で終了らしい。何やら八方ふさがり。外国馬、JRA馬への開放は“経済上”難しいという結論か。それなら現存オープン馬のレベルアップ以外に手だてはない。ひとまず南関東、素質馬、上昇馬の奮闘がテーマになる。なお今回データは昨年を例外とし、13〜22年、10年間の数字でまとめた。

(1)…波乱含み。1人気[4-3-0-3]、2人気[2-3-2-3]は悪くないが、このワンツー決着は近年ない。3番人気は[2-0-1-7]と両極端。伏兵がどこかにからむパターン。

(2)…大井優勢。大井=7勝、2着3回。出走頭数比を割り引いても注目できる。船橋=3勝、2着6回もイメージ通り。他場所好走は浦和クレイアートビュン2着、川崎ロッキーアピール3着だけ。

(3)…4歳馬。4歳=5勝、2着3回と大きくリード。次いで5歳=2勝、2着2回、6歳=2勝、2着2回と、これは同数。ただ7歳馬=1勝、2着1回、8歳馬も2着に2頭食い込んでいる。
 
(4)…好位差し。逃げ=1、先行=6、差し=11、追込み=2。過去10年、純粋な逃げ切りは1頭もなく、好位差しが主流。ハンデは、56〜56.5キロの馬が断然強く、4勝して2着7回。

※…データ推奨馬・・・

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吉川彰彦

日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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