2012年10月20日(土) 18:00 85
いまから約50年くらい前、天才馬産家として名を残すF.テシオは、「芦毛は病気である。それも、だんだん白くなる進行性の病気だ」と唱えた。また、一部の人々は「白髪だ」と考えたりもした。
そのくらい、歴史の中ではつい最近まで不思議な毛色だったのである。いろいろな理由で好まない国もあった。フランスのように、いまでも山のように芦毛がいて、芦毛×芦毛から誕生した「結合型」の遺伝子を持ち、芦毛産駒しか送らない馬さえ珍しくない国もある。日本に輸入された芦毛の種牡馬は、その大半がフランス産やフランス経由である。
皐月賞1頭、日本ダービー3頭、桜花賞1頭、オークス1頭というのが、クラシックの芦毛の勝ち馬数。ところが、菊花賞だけは別で、77年プレストウコウ、90年メジロマックイーン、93年ビワハヤヒデ、98年セイウンスカイ、02年ヒシミラクル。5頭も勝っている。また85年スダホーク、90年にはホワイトストーン(勝ち馬はメジロマックイーン)は2着に快走したりしている。
芦毛の毛色は、古くは・・・
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。