キャリーオーバーの今週は可能な限り手を広げ確実に獲る!

2012年12月01日(土) 20:00

 先週11月25日のWIN5は、東京9Rのキャピタルステークスでいきなり単勝18番人気(単勝オッズ397.4倍)のヤマニンウイスカーが優勝。以降のレースもすべて単勝3番人気以下の馬が制し、史上2度目の2億円+キャリーオーバー決着となりました。ちなみに、単勝18番人気馬の勝利は21世紀になってから3度目。JRA全体でも“数年に一度”クラスの大波乱が、WIN5対象レース、それも1レース目に発生するとは……。残念ながら、先週のWIN5を楽しめた方はごくわずかでしょう。

 しかし、先週の的中票数が2票に止まったおかげで、明日12月2日のWIN5はキャリーオーバー分の2億4966万2660円が配当に上乗せされます。普段のWIN5や通常の式別よりも期待値が高くなるわけですから、より一層気合を入れて臨みたいところです。ちなみに、控除率を理論上の上限である26.2%と仮定した場合、売得金額が9億5291万0900円までなら払戻金の原資(売得金額から26.2%を除いた額+キャリーオーバー)は売得金額を超えるので、期待値が100%超ということになります。それ以上の売り上げになると100%を割ってしまいますが、それでも15億円くらいまでなら90%以上となる計算。おトクであることに変わりはありません。

 なお、明日12月2日のWIN5は総出走頭数が75頭、総組み合わせ数が71万8080通り(前日16時現在)とかなり多め。極端な低配当はなさそうですが、その分だけ可能な限り手を広げたいところです。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→中京11R 浜松S
 今週の対象レースの中、調教適性で1頭に絞ることができるのがこのレース。中京競馬場の1600m以下の距離は芝ダート問わず、美浦坂路で終い最速ラップの追い切りが好走調教となります。

 バルスピュールは美浦坂路で1F12.1秒の終い最速ラップで追い切られており、出走メンバーでは最も高い調教適性を持っています。

推奨馬:9.バルスピュール

■今週の多点買いレース
→中山11R ターコイズS
 過去5年の1着馬5頭のうち、4頭は調教本数標準以上の坂路調教馬でした。通常は併用調教馬に適性の高い中山芝1600mですが、牝馬限定戦ということもあって、スピード調教が重要なのでしょう。

 該当馬の中でもクッカーニャ、ミッドサマーフェア、アミカブルナンバーを上位評価。競馬予想TV!では、このレースが担当になっており、選択3頭という縛りがありますが、もう1頭増やせるならサウンドオブハートまで押さえれば万全です。

推奨馬:13.クッカーニャ、9.ミッドサマーフェア、7.アミカブルナンバー、2.サウンドオブハート

【奥田隆一郎のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神10R 逆瀬川S
 サクラアルディートは、近2走で直結コースの京都芝1800mに出走して1000万クラスを勝ち上がり、現級を連対した。昇級緒戦の前走で馬券になったように、地力強化と好調ぶりがうかがえる。今回のコースに対して適性があるため、勝ち負けになる。

推奨馬:3.サクラアルディート

■今週の多点買いレース
→中山11R ターコイズS
 ギンザボナンザは、中山芝1600mで3歳時にアネモネSを勝ち、古馬になって昨年のターコイズSを連対した。その他にも中山マイルで好成績を収めており、コース巧者といえる。今回はハンデ戦だが、昨年と同じ斤量で出走するため、得意コースでの激走を期待する。ダイワズームは、直結コースの中山芝1800mで未勝利と500万クラスを勝ち上がり、直結コースの東京芝1800mでスイートピーS(OPEN)を制した。秋2戦を叩いて良化したところで、適性的に向くコースに出走するため、変わり身を警戒する。また、前走のGIレースから今回はオープン特別のハンデ戦に格下げして、相手関係もラクになる。トーセンベニザクラは、同コースのフェアリーS(G3)の勝ち馬。この馬も秋2戦して上昇中、重賞を制した舞台で変身を期待する。

推奨馬:5.ギンザボナンザ、6.ダイワズーム、14.トーセンベニザクラ

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神10R 逆瀬川S
 土曜日の阪神芝コースの傾向を見ていると、先行馬、特に逃げ馬が有利。ここは単騎で逃げられそうだし、2番枠という枠順も有利。他の有力馬が切れで勝負するタイプだけに、ここは逃げ切りが濃厚だ。

推奨馬:2.アナバティック

■今週の多点買いレース
→阪神11R ジャパンCダート
 ここは多点買いで臨みたい。ハタノヴァンクールの前走はまだ筋肉に張りが無かった。叩かれた今回は変わっているし、差しが決まる馬場で前進必至。トゥザグローリーは初ダートだが、土曜日のダートは芝経験馬の好走が目立った。能力が高い馬だけに、ここでも注意が必要。トランセンドは叩かれて急上昇している。今年は枠順も良いし、去年よりも楽に運べそうだ。ローマンレジェンドは6連勝の通り強い。鞍上も良いし馬場も合いそう。ワンダーアキュートは前走の圧勝で一皮むけた印象。中間の馬体・調教共に良い。馬場も合うし、ここは勝ち負け必至。ソリタリーキングの前走はちょっと情けなかったが、それまでの3連勝の内容は本物。中間の馬体を見るとここでも引けを取らないはずだ。

推奨馬:
1.ハタノヴァンクール、5.トゥザグローリー、7.トランセンド、10.ローマンレジェンド、12.ワンダーアキュート、15.ソリタリーキング

【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神10R 逆瀬川S
 昨年の6回阪神芝1800m外回りは、3歳以上のレースに限ると、前走の4コーナーを4番手以内で通過した馬が[0-2-3-17]。差し有利とまでは言えませんが、先行力の高い馬は過信禁物です。また、好走馬の大部分は父にサンデーサイレンス系種牡馬かキングマンボ系種牡馬を持つ馬でした。注目は川田将雅騎手とサクラアルディートのコンビ。昇級緒戦の前走が好内容でしたし、阪神芝1800m外回りも合うと思います。

推奨馬:3.サクラアルディート

■今週の多点買いレース
→中山11R ターコイズS
 現在の施行条件で行われるようになった2006年以降は、JRA重賞で優勝経験のある馬が[0-1-0-14]。ハンデキャップ競走らしく、実績馬があまり信頼できません。また、JRA、かつ1600m未満のレースで優勝経験のある馬は2008年以降[0-0-3-28]。芝1600m以上を得意としている馬に注目すべきでしょう。狙ってみたいのはギンザボナンザ、ダイワズーム、マイネエポナ、アイスフォーリスの4頭。昨年のターコイズステークス2着馬で内めの枠にも実績があるギンザボナンザは特に楽しみです。

推奨馬:5.ギンザボナンザ、6.ダイワズーム、10.マイネエポナ、16.アイスフォーリス

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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