2012年12月08日(土) 20:00
先週12月2日のWIN5は397万8890円の高配当決着。単勝1番人気馬が2勝、単勝5番人気以下で優勝を果たしたのはジャパンCダートのニホンピロアワーズ(単勝6番人気)だけ――と書くと簡単そうに見えますが、どのレースも支持が割れていて絞り込みにくい印象でしたし、あと一歩のところで的中を逃した方が多かったのではないかと思います。
ちなみに、発売金額は12億7374万3700円、払戻金の総額は397万8890円×299票で11億8968万8110円でしたから、最終的な期待値は約93.4%。2億4966万2660円のキャリーオーバーがあった分、通常時のWIN5(期待値は概ね73.8%)に比べて20%近くもおトクだった計算です。キャリーオーバーがなかった場合の払戻金は314万3890円で、1票あたりの上乗せ額は83万5000円。的中された皆さん、おめでとうございます。
明日12月9日のWIN5は総出走頭数が73頭、総組み合わせ数が62万8992通り(前日16時現在)で、いずれも標準並みといったところ。高額配当決着の可能性もそれなりにあると思いますが、特に高いとまでは言えません。しかしその一方、人気が極端に集中しそうな馬もあまりいないので、トリガミを恐れなければならないような配当となる可能性は低いはず。比較的買いやすいと思いますから、じっくりと戦略を練って臨みたいところです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →中京11R 尾張S 中京芝1200mで美浦坂路で最終追い切りを行い、終い最速ラップを踏めた馬に調教適性が高い条件。ここ最近はトラック調教だったビウイッチアスですが、これを知ってか、今回は坂路調教にシフトしてきました。そしてその内容はラスト1F11.6秒の終い最速。逃げ先行脚質の少ないメンバー構成でもあり、自分で流れをつくって、最後まで押し切れる。そんな調教適性が備わっているのが今回です。
推奨馬:3.ビウイッチアス
■今週の多点買いレース →中山11R カペラS 過去4年のカペラS優勝馬に共通する調教が「坂路で本数多く」というもの。これに該当している栗東所属馬が優勝を続けています。短距離ダート重賞だけに、該当馬が多いと思われがちですが、今年は3頭。タイセイシュバリエ、エーシンウェズン、セイクリムズン。ここは3頭を抑えておけば、問題なくクリアできるはずです。
推奨馬:4.セイクリムズン、5.エーシンウェズン、14.タイセイシュバリエ
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →中京11R 尾張S シゲルスダチは、春に直結コース阪神芝1400mのマーガレットS(OP)を勝ち、前走は直結コース京都芝1200mの京洛S(OP)の3着になった。オープン特別は勝ち負けになる馬、中京芝1200mに対する適性も高い。
推奨馬:7.シゲルスダチ
■今週の多点買いレース →阪神10R オリオンスS エーシンミラージュは、休み明けを叩いた3走目の前走にて、直結コース京都芝2200mの現級で馬券になった。今回は完全復調しており、得意の長距離戦で好勝負になる。エキストラエンドは、春に直結コースの重賞・京都新聞杯の馬券になった。休み明けを叩いた前走で直結コースの東京芝2400mを勝ち、引き続き注目する。タニノエポレットは、直結コースの東京芝2400mと京都芝2400mで1000万特別を勝利した。そして現級(1600万下)は、直結コースの京都芝2400mと同コースの阪神2400mで馬券になった。コース適性が高いため、穴馬として警戒する。
推奨馬:1.タニノエポレット、7.エーシンミラージュ、14.エキストラエンド
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →阪神10R オリオンS 以前から素質は高かったが、ここにきて本格化ムード。今の阪神の馬場は合っているし、中距離の外回りなら枠順の不利もない。ハンデ戦で55キロで出られるのは大きなプラス材料だし、ここは連勝を伸ばす場面と見る。
推奨馬:14.エキストラエンド
■今週の多点買いレース →阪神11R 阪神JF 阪神芝コースはマイルまでの距離なら内枠・先行が有利。その中で力がある2頭を推奨しておく。ローブティサージュは函館の新馬戦で見た時からかなりの大物感があったし、実際レース内容も非常に強かった。前走のファンタジーSは前が有利な馬場で脚質的に不利だったし、距離も少し短かった。今回はマイルに距離が延長されるし、コースも阪神の方が向いていそう。最内枠を引いてロスなく運べるし、間を割る瞬発力もある。ここは勝ち負けだろう。サウンドリアーナは前走のように好位のインコースで脚を溜められそう。前に行けばそこまで掛かる馬でもないし、距離延長も問題ないとみる。何より馬体の完成度がこの時期の2歳馬としてはかなり高いし、ここも上位争いは必至だ。
推奨馬:1.ローブティサージュ、3.サウンドリアーナ
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →中京11R 尾張S 今年の1〜3回中京芝1200m(12月8日終了時点)は、3歳以上か4歳以上のレースに限ると4コーナーを4番手以内で通過した馬が[2-3-7-40]。重賞だと先行策から押し切る馬もいますが、基本的に差し有利なコースと言えます。注目は北村友一騎手に乗り替わるスギノエンデバー。コンビ実績のないジョッキーが騎乗していた前走は度外視できますし、ゴール前の直線に急坂があるコースも問題ありません。
推奨馬:6.スギノエンデバー
●今週の多点買いレース →阪神10R オリオンS 阪神芝2400m外回りで開催されるようになった2006年以降は、4コーナーを6番手以下で通過した馬が[1-2-3-39]。基本的に先行有利なレースです。また、父にサンデーサイレンス系以外の種牡馬を持つ馬は[1-2-3-37]と苦戦していました。一応の中心は父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つノーステア、エキストラエンドですが、位置取り次第では付け入る隙がありそう。先行力のあるタガノキャプテン、トラストワンまで押さえておくべきだと思います。
推奨馬:3.タガノキャプテン、4.ノーステア、6.トラストワン、14.エキストラエンド
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。