2012年12月20日(木) 18:00
先週、毎日のように雨が降って馬場が悪いと書きましたが、その傾向は今週も変わらずじまい。当たるという理由で愛読しているウェザーニュースの天気予報でさえ、1時間単位の予報で雨マークがひとつもない日にも必ず降りますから…。うーん、なんなんでしょう。ある種の異常気象でしょうか。
そのせいもあり、馬場が完全に乾く日がないので、いくら空気が乾燥しても馬場だけは悪いという状態が続いています。そして、こんな馬場コンディションでもそれなりに時計が出る馬はパワーがあるのでしょう。
ジリオンは今週デビュー予定
ところが…。今週の追い切りでは3頭併せの真ん中にいながら、途中でやめてしまい、時計は86.6〜44.0〜17.0秒というチグハグなものでした。一体どうしたのでしょう? 担当の土屋助手に話を聞いてみました。
「少し気の小さいところがあって、ビックリしてしまったみたい。それにまだ走るということに前向きさが足りない。仕方ないのでレース前日の金曜日にもう一度追い切る予定」とのことでした。血統はローズS2着馬・メイプルシロップの孫で父はゼンノロブロイです。
「(同じゼンノロブロイ産駒の)ペルーサも競馬にあまり前向きな印象がない。ジリオンはまだ競馬というものがよくわかっていないようでボーッとしている。でも、ヤル気のスイッチが入ったら面白い馬に成長してくれると思うよ」(土屋助手)
馬体重は550キロで「まだ絞れる」とのこと。2歳馬はレースを走ってみないとわからない、とよく言います。いつ入るかはわかりませんが、本気のスイッチが入ったらパワーがありそうでなかなか面白そうです。
ルーラーシップ
ルーラーシップはこの中間、何度か尾を吊る矯正具をつけてゲート練習に挑んでいました。しかし、まったく問題なし。というか、それ以前も「練習ではとてもリラックスしており、ゲートにはまったく問題がない」(山田助手)とのことなので、この矯正具が効果を示しているのかどうかはよくわかりません。
ともあれ、この秋は負けはしましたが力のあるところを見せてくれました。「日本のGIを勝たせてあげたい」(クレイグ・ウィリアムズ騎手)という言葉が実現するといいですね。
あとはアーネストリーの取捨を悩んでいます。追い切り時計を見る限りでは明らかに復活の気配を漂わせています。「それ以上に、いいときの活気が戻っている」と佐々木師。馬体ピカピカ。体調自体はよさそうなので、あとはその活気がレースまでもってくれればとても面白い!
【お知らせ】 2012年度の更新は今回で終了となります。2013年度は1月10日から更新いたします。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)