前半戦は手広く、シンザン記念は1点買いでビシッと決める

2013年01月05日(土) 20:00

 2012年はWIN5が計54回発売され、発売金額の総額は500億円を突破しました。さすがに導入当初から比べると1回あたりの発売金額は少しずつ下がっていますが、昨年後半もビッグレースや変則開催、キャリーオーバーのない通常時で8億円前後をキープ。この辺で下げ止まりそうな印象がありますし、今後も「約6億円(約8億円-控除分)を的中者で山分けする式別」という認識で攻略方法を探っていくべきでしょう。究極の目標である2億円を狙うなら、自分以外の票数が1〜2票=他に1〜2人しか買っていないような組番を買う必要があるわけで、ハードルの高さを改めて実感できます。

 ちなみに、2012年の2億円決着は11月25日、12月9日(的中2通りのうち片方)の2回だけ。発生率にすると約4%です。1億円以上は5回(発生率約9%)、1000万円以上は18回(同約33%)、100万円以上は35回(同約65%)、10万円以上は47回(同約87%)。当然、この発生率を裏返せば「○○円未満」の配当が出るおおよその確率となります。ご自身が狙っている配当の発生率を確認し、今のうちに向こう一年の投票計画や予算を思い描いておくといいかもしれません。

 今年2回目となる明日1月6日(日)のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が86万160通り(前日15時現在)。今日1月5日(土)よりもやや多く、この時期としてはまずまずの頭数になりました。人気が集中しそうな馬もあまりいませんし、極端な低配当決着となる可能性は低いのではないでしょうか。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都9R 初夢S
 今週は年明け開催ということで、1点に絞ることは困難なWIN5だと思いますが、あえて調教適性から絞るのであれば、アルバトン。1月開催の京都ダート1800mに絶対的な良績を残すのが昆貢厩舎ですが、その中でも最終追い切りの併せ馬で遅れると[6-0-0-4]と勝率60%。凍結防止剤散布で重いダートになっているこの開催は併せで遅れるくらいのズブさがあってちょうどいいという理由ですが、アルバトンは調教タイプ的にも十分勝てる適性があります。

推奨馬:7.アルバトン

■今週の多点買いレース
→中山10R 初富士S
 中山芝1800mは1コーナーまでの距離が短く、先行したトラック調教馬にとってはアドバンテージの大きい条件。少し先行馬の多いメンバーではありますが、前残りを前提に考えたほうがよいでしょう。近走惨敗のメイショウゾウセンですが、今回は8走前逃げ切り1着時と同じ調教タイプの標準多め併用。すんなり先行できれば、結果を出してくれそう。逃げるメイショウサミット、先行するマイネルグートはもちろんですが、池上昌弘厩舎の勝負調教に該当したケープタウンシチー、追い込みでは前走から攻め強化したフルアクセルを押さえます。

推奨馬:2.フルアクセル、5.メイショウサミット9.メイショウゾウセン、12.ケープタウンシチー、14.マイネルグート

【奥田隆一郎のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都9R 初夢S
 マルカプレジオは、前々走にて同コースの北国新聞杯を快勝。昇級緒戦の前走は、最内で包まれて先行勢に前残りを許したが、スムーズな競馬なら現級でも勝ち負けになることを示した。

推奨馬:16.マルカプレジオ

■今週の多点買いレース
→中山10R 初富士S
 トーセンジャガーは、5走前に同コースの富里特別を勝ち上がった。また、現級に昇級後、直結コース東京芝1800mのむらさき賞を制した。直結+同コースの勝ち馬でコース適性が高く、現級実績もあるため好勝負になる。フルアクセルは、近2走で直結コースの東京芝1600mと中山芝1600mを激走した。今季は好調で軌道にも乗ったことから、引き続き注目する。ミカエルビスティーは、4走前に直結コース東京芝1800mのノベンバーSで馬券になった(3着)。中山は久しぶりの出走だが、2歳時にオープン特別を連対しており、コースに対応できる。

推奨馬:2.フルアクセル、4.トーセンジャガー、7.ミカエルビスティー

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都11R シンザン記念
 エーシントップは前走、出入りの激しい流れでひるんでしまった印象。今回も先行馬や抑えの利きにくい馬が揃っているが、この枠なら前に壁を作って進めるはず。トモの量が2歳馬離れしていて凄いし、マイルの距離も大丈夫なので、勝ち負けが期待できる。

推奨馬:2.エーシントップ

■今週の多点買いレース
→中山10R 初富士S
 タカオノボルは前走でデキの良さを生かした。京都のダートは馬場が軽いしこの馬にピッタリ。内枠を引いてロスなく運べるし、勝ち負けまで。メーデイアは前走が太目残りながらも圧勝。ここでも通用する素材。ハリケーンは、もともと素質が高かった馬だが、ここにきて一気に花開いてきた。軽い馬場も合っているし、ここでも当然勝ち負け。ジョーメテオは前走でデキの良さを生かせた。馬場も合っているし、ここでも。ショウナンマオは2連勝の内容がいい。馬体も良くなっているし、好位からでも大丈夫。楽に逃げられるようならさらにいい。マルカプレジオの前走は前を残してしまったが、能力の高さは示した。ここも相手は揃っているが、勝ち負けに持ち込むことは可能だ。

推奨馬:2.タカオノボル、6.メーデイア、8.ハリケーン、12.ジョーメテオ、13.ショウナンマオ、16.マルカプレジオ

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→京都11R シンザン記念
 5〜8枠の馬は2008年以降[0-0-2-38]。同時期、同コースの京都金杯と同じく、圧倒的に内枠有利なレースです。また、前走が1600m超だった馬は2008年以降[0-1-0-11]、前走が1600m未満だった馬は2010年以降[0-1-0-13]。前走も芝1600mのレースだった馬を重視すべきでしょう。注目は浜中俊騎手とエーシントップのコンビ。このメンバーなら実績上位ですし、枠順も申し分ありません。

推奨馬:2.エーシントップ

●今週の多点買いレース
→中山10R 初富士S
 昨年の5回中山芝1800mは、3歳以上のレースに限ると4コーナーを5番手以下で通過した馬が[0-1-1-40]。先行力のない馬が苦戦していましたし、昨年の1回中山芝1800mもほぼ同様の傾向でした。差し馬が人気を集めそうなこのレースも前残りを警戒したいところです。狙ってみたいのは明け4歳で伸び代がありそうなマイネエポナ、現級勝ちの実績があるトーセンジャガー、先行力が高いメイショウサミット。予算次第ではもう少し手広く押さえてもいいと思います。

推奨馬:3.マイネエポナ、4.トーセンジャガー、5.メイショウサミット

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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