日経新春杯は多点買いで手堅く、4〜5頭ピックアップがお得!?

2013年01月12日(土) 20:00

 先週1月5日(土)に発売された今年最初のWIN5は、単勝1番人気馬と単勝2番人気馬がそれぞれ2勝、残る1レースも単勝3番人気馬が勝って26万5000円の配当となりました。5レースすべてで単勝1〜3番人気馬を買ったとしても243点(100円ずつなら2万4300円)ですから、一見すると妙味ある配当に思えます。「こんな配当が引っ掛かるのなら、人気サイドの組み合わせを買い続けるだけでもソコソコ儲かるのでは?」と考えた方すらいらっしゃるかもしれません。

 しかし、先週までに行われた全93回のWIN5で5レースとも「単勝1〜3番人気の3頭」を選択する組み合わせを100円ずつ買い続けていたとすると、購入資金の総額は225万9900円、払戻金の総額は108万1630円。回収率にして約48%という散々な成績です。機械的に買い続けるのではなく、購入する機会を多少絞ったり、独自の予想で何頭か馬を入れ替えたりしたとしても、収支をプラスに持っていくのは至難の業でしょう。

 ちなみに、5レースとも「単勝1〜2番人気の2頭」を買い続けた場合の回収率は約89%(購入29万7600円、払戻26万4580円)。予想の精度にもよることは重々承知していますが、一般論として「3頭(ずつ)買うくらいなら2頭(ずつ)くらいまで絞った方がいい」と言える可能性は高いと思います。

 なお、5レースとも「単勝1〜4番人気の4頭」を買い続けた場合の回収率は約87%(購入952万3200円、払戻828万4840円)、「単勝1〜5番人気の5頭」なら回収率は約99%(購入2906万2500円、払戻2868万2830円)。実行できるかどうかはともかく、資金力にモノを言わせて1レースあたり4〜5頭ピックアップするような買い方も儲かる可能性は高いようです。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→中山11R ニューイヤーS
 基本的に中山芝1600mは調教本数多い併用調教馬に適性の高いコースですが、昨年から続く、今の中山開催でもその調教傾向ははっきりと出ており、標準多め併用系統が大きなアドバンテージになります。フレールジャックは標準多め坂路主体。この馬自身、前走の標準坂路からの上積みもありますし、すでに中山競馬場を経験して、勝っているという強みもあります。

推奨馬:14.フレールジャック

■今週の多点買いレース
→京都11R 日経新春杯
 過去4年の日経新春杯1着馬の調教タイプは標準多め坂路、標準併用、標準多め坂路主体、標準多め併用。調教本数が多くて、坂路もしくは併用というのが、勝つための調教内容というわけです。その筆頭は標準多め併用で角居勝彦厩舎の勝負調教に該当しているオールザットジャズ。あとは標準多め坂路のメイショウウズシオ、そして最終追い切りを終い最速ラップで追い切った標準併用のメイショウカンパク。この3頭が1着に近い馬だと思います。

推奨馬:4.メイショウカンパク、7.メイショウウズシオ、15.オールザットジャズ

【奥田隆一郎のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→中山10R 迎春S
フェデラルホールは、前々走にて中山芝2500mの九十九里特別を制して、コース実績がある。前走のGI・菊花賞から、自己条件へ戻るため勝ち負けになる。

推奨馬:8.フェデラルホール

■今週の多点買いレース
→京都10R 山科S
 エーシンジェイワンは、休養前に直結コースの新潟ダ1200mで1000万クラスを圧勝した。休み明けを2度叩いて着順を上げており、叩き3走目+適距離の今回は変わり身を警戒する。シルバーキセキは、2〜3走前に同コースの現級にて馬券になった。前走は距離1400mを凡走したが、得意な距離に戻るため巻き返せる。ポアゾンブラックを、穴馬として注目する。近2走は阪神ダ1400mを惨敗したが、平坦コースの1200mに替わり、大駆けを期待する。

推奨馬:10.シルバーキセキ、13.エーシンジェイワン、16.ポアゾンブラック

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都9R 五条坂特別
 ジョヴァンニが強いが、あえてここはタイムズアロー1頭に絞りたい。前走は1年以上の休み明けながらも、好位から抜け出して圧勝。能力の高さを見せつけた。馬体自体も良くなっていたし、今回はさらに良くなってきそう。もともと、このクラスで競馬をしていた馬だし、さらなる上積みを考えればジョヴァンニにも勝てておかしくない。

推奨馬:12.タイムズアロー

■今週の多点買いレース
→京都11R 日経新春杯
 カポーティスターは距離延長が歓迎材料になるし、今回はハンデ戦でハンデも軽い。馬場もちょうど合いそうだし、内枠の利を生かせば勝ち負け。カルドブレッサは同じくハンデが軽いし、血統的に今の馬場はピッタリ。格下の身でもチャンスあり。メイショウウズシオは馬体が良くなっているし、先行脚質が有利。距離はこれくらいがちょうど良いはずだし、先行からの押し切りを期待。

推奨馬:2.カポーティスター、5.カルドブレッサ、7.メイショウウズシオ

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→中山11R ニューイヤーS
 5〜8枠の馬は2008年以降[0-2-2-36]。圧倒的に内枠有利なレースです。ただし、1〜4枠だった馬のうち、前走の4コーナーを4番手以下で通過していた馬は2009年以降[0-1-2-17]。先行力のない馬は好枠を活かしきれていません。注目は横山典弘騎手とミトラのコンビ。休養明けは問題ないタイプですし、コース替わりもプラスに働くと思います。

推奨馬:8.ミトラ

●今週の多点買いレース
→京都9R 五条坂特別
 昨年の1〜2回京都ダート1900mは、1000万下から上のクラスに限ると、前走の4コーナーを6番手以内で通過した馬が[1-0-1-20]。先行馬は評価を下げるべきでしょう。なお、今年の1回京都ダート1800m(1月12日終了時点)は、4歳以上のレースに限ると5〜8枠の馬が[1-2-2-35]。どちらかと言うと内めの枠に入った馬が優勢です。狙ってみたいのは前走で出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークしたオーヴァージョイド、シルクエステート、ワイドバッハの3頭。先行勢からも押さえるならここ2戦が好内容だったジョヴァンニ。

推奨馬:1.オーヴァージョイド、4.シルクエステート、7.ワイドバッハ、8.ジョヴァンニ

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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