少頭数の今週は的中のチャンス、前半戦は絞り込んで

2013年02月02日(土) 20:00

 特別登録を見た先週日曜の時点である程度は覚悟していたものの、明日2月3日(日)のWIN5は総出走頭数が57頭、総組み合わせ数が16万1280通り(前日16時現在)という極端な少頭数になりました。私は先週公開分の当コラムで「“かなり少ない”と指摘した前回よりさらに少頭数」と書きましたが、総組み合わせ数で言えば先週1月27日(日)は36万6080通り、先々週1月20日(日)は43万9296通り。それぞれ明日2月3日(日)の約2.3倍、約2.7倍だったわけです。

 ちなみに、過去最高の総組み合わせ数となった2011年10月30日(日)のWIN5は141万48通りで、明日2月3日(日)と比べれば約8.7倍。3連単の総組み合わせ数は3連複の6倍ですけど、3連単と3連複が同じくらいの配当になるレースなんてまずありませんよね。払戻金の原資を的中票で山分けするパリミチュエル方式が採用されている以上、WIN5も「総組み合わせ数が多いほど高配当決着の可能性は高い」「総組み合わせ数が少なければ低配当決着になりやすい」という性質は通常の式別と同じ。明日2月3日(日)のWIN5は、出走頭数が多いときのWIN5に比べると、3連単と3連複の差よりもさらに大きい配当的なギャップがあると考えなければなりません。

 実際、総組み合わせ数が20万通り未満のWIN5は過去に4回あったものの、配当はそれぞれ29万7610円、6万6800円、37万7890円、29万8670円。億クラスはもちろん、100万円程度の配当すら期待しにくい状況にあります。たまたまこの4回が堅く収まっただけと思われるかもしれませんが、4回とも単勝1番人気馬は2勝止まりだったうえ、残る3レースのうち1レースで単勝5番人気以下の伏兵が優勝。それでも各回の配当はこの程度だったのです。波乱の可能性がまったくないとは言えませんけど、購入点数をできるだけ絞り、その分だけ1点あたりの金額を上げるような立ち回りが必要なのではないでしょうか。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都10R 斑鳩S
 メジャーアスリートを取り上げた理由は7走前の橘S。今回と同じ京都芝1400m外回りの条件ですが、この時にクビ差の2着。この馬が京都を走ったのは後にも先にもこの1走だけですが、適性があるからこその結果でしょう。今回の仕上げは当時に非常に酷似。短期休養明けで標準坂路。最終追い切りは併せ馬で橘S時が同入、今回が先着。仕上がりだけに関して言えば、今回のほうが勝てる内容かも知れません。

推奨馬:4.メジャーアスリート

■今週の多点買いレース
→京都11R きらさぎ賞
 頭数の少ないレースだけに絞るべきかも知れませんが、調教内容からは1着ということに関して、3頭を同等評価したいと考えています。まずは栗東坂路で終い最速ラップを踏めたマズルファイヤーとアドマイヤドバイ。これはきさらぎ賞の好走調教ですが、3日目に行われた京都芝1800mでも2戦2勝。今の馬場状態を考慮しても、この2頭が非常に有利な状況ですが、池江泰寿厩舎の勝負調教に該当したリグヴェーダも1着の魅力はあります。

推奨馬:2.マズルファイヤー、6.リグヴェーダ、7.アドマイヤドバイ

【奥田隆一郎のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都10R 早春S
 ノーステアは、東京芝コースで4勝(6連対)をあげる東京巧者。休み明けの前々走にて東京芝2000mのプロミネントJTを連対。前走の阪神芝2400mは凡走したが、叩き3走目で東京に戻る今回は巻き返せる。

推奨馬:5.ノーステア

■今週の多点買いレース
→中京11R 長篠S
 コンサートレディを穴で狙う。休養前に3連勝を挙げ、そのなかに直結コースの中山芝1200mの勝利も含まれる。前走の南総Sは出遅れたために惨敗したが、叩いたことで勝ち馬との差は詰めている。今回は叩き3走目となり、スタート決めれば大駆けを期待できる。サカジロロイヤルは、前々走にて直結コース阪神芝1200mで1000万クラスを勝ち上がった。全4勝を芝1200mで挙げている馬だが、前走は芝1400mの昇級戦で4着に善戦。今回は適距離の1200mに短縮されるため、前走以上の好勝負になる。サクラアドニスは、直結コースの中山芝1200mで勝浦特別を勝ち、昇級後の2戦でも馬券にからんだ。コース適性があり、クラス慣れも見込めるため勝ち負けになる。

推奨馬:1.コンサートレディ、4.サカジロロイヤル、9.サクラアドニス

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都10R 斑鳩S
 土曜日の京都芝のレースを見ると、骨格が軽くて決め手のある馬が好走していた。オールブランニューはこの血統の割に手先が軽く、切れがあるタイプ。今の馬場は、まさにピッタリだ。相手も大したことがないし、ここは勝ち負けに持ち込める場面。

推奨馬:1.オールブランニュー

■今週の多点買いレース
→京都11R きらさぎ賞
 バッドボーイは前走が逃げる形でエピファネイアにコンマ1秒差のレース。能力は高い。今回は更に条件が向きそうだし、ここもチャンスは十分。リグヴェーダは高い能力の持ち主。本来なら主役候補。ただ、前走が雪で中止になって、無駄な輸送を強いられた分、写真を見ると張りが一息に映る。デキさえ良ければ勝ち負けなので押さえてはおきたい。アドマイヤドバイは写真を見る限りかなりデキが良い印象。今の馬場も合いっていそう。ラストインパクトはセンスの良さが光る。能力は確実に高いものを持っているし、外差し馬場も歓迎の口。

推奨馬:1.バッドボーイ、6.リグヴェーダ、7.アドマイヤドバイ、9.ラストインパクト

【伊吹雅也のWIN5見解】
●今週の1点勝負レース
→東京10R 早春ステークス
 昨年の1回東京芝2400mは、4歳以上のレースに限ると、前走がJRAの平地競走、かつ今回と同じクラスか今回よりも下のクラス、かつその前走で出走メンバー中4位以下の上がり3ハロンタイムに終わっていた馬が[0-0-1-19]。末脚に安定感がある馬を重視すべきでしょう。狙ってみたいのは蛯名正義騎手とノーステアのコンビ。実績のないコースだった前走も上がり3ハロンタイムは出走メンバー中2位でしたし、走り慣れたこのコースなら素直に信頼できそうです。

推奨馬:5.ノーステア

●今週の多点買いレース
→京都11R きさらぎ賞
 2009年以降はJRA重賞かオープン特別で3着以内となった経験のある馬が[2-0-1-12]といまひとつ。このうち、2000m未満のJRA重賞かオープン特別で3着以内となった経験のある馬は[0-0-1-10]とさらに苦戦しています。一方、前走がJRAの新馬、未勝利、500万下、かつ前走から中3週以上で出走した馬は2009年以降[2-4-2-8]と堅実。格下であるにもかかわらず早い時期からこのレースを目標としていた馬は狙い目です。注目はラジオNIKKEI杯2着のバッドボーイ、前走から中3週以上で臨むリグヴェーダ、アドマイヤドバイ、ラストインパクト。少頭数のわりに支持が割れそうですし、他の4レースが絞りやすそうな分、このレースは手堅く構えてみました。

推奨馬:1.バッドボーイ、6.リグヴェーダ、7.アドマイヤドバイ、9.ラストインパクト

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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