2013年02月09日(土) 20:00
先週の当コラムで「低配当決着になる可能性が高そう」と危惧していた2月3日(日)のWIN5は、5レースすべてで単勝1番人気馬が敗れたものの、19万3670円(1936.7倍)という平凡な配当になりました。
ちなみに、優勝馬5頭の単勝オッズは2.9倍、2.7倍、4.7倍、8.3倍、5.1倍でしたから、1万円スタートで単勝コロガシに成功したと仮定すると最終的な払戻金は1557万7440円。オッズ的に表現するなら約1558倍です。細かい計算式は省きますが、控除率の差を考えると、「WIN5のオッズ」は「単勝コロガシ(に成功したと仮定した場合)のオッズ」と比べて2倍以上になる方が自然。つまり、WIN5のオッズが1936.7倍、(仮想)単勝コロガシのオッズが約1558倍という先週2月3日(日)の結果は、WIN5を的中した方にとってかなり不利だったと言えます。
細かい理屈を抜きに結論だけ言ってしまうと、WIN5対象レースの総出走頭数が少なく、それでいて大きな波乱が起きなかった回のWIN5はこうした決着になりがち。実は先々週1月27日(日)のWIN5もほぼ同様で、私から見ると「苦労してWIN5を当てた方が可哀想だ」と思えるくらい配当が伸び悩みました。無論、総出走頭数が少なければ少ないほど的中する確率は上がりますし、実際にそう考えた方が多いのか、ここ2週のWIN5はそれ以前と比べて売り上げがやや多め。しかし、配当的な妙味を追い求めるなら、もう少し総出走頭数の多い回で勝負をかける方がおトクです。
今週2月10日(日)のWIN5は総組み合わせ数が30万9760通り(前日16時現在)。相変わらず少ないほうではあるのですが、先週の2倍近くにはなっているので、極端に妙味のない配当となる可能性は若干下がりました。先週が残念な結果になってしまった方も、「今週当てるほうがおトクなんだ」と前向きに考えて臨んでみてください。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →東京10R 雲雀S 雲雀Sの過去5年の1着馬の調教タイプは坂路とトラックの割合が3頭と2頭なので、調教場所は少し坂路が有利という程度ですが、近2年は坂路が連勝という直近傾向があります。もちろん坂路調教馬というだけでは該当馬がたくさんいますが、その中でも今回と同じ標準坂路で500万下、1000万下を勝っているショウナンラムジ。そして矢作芳人厩舎のノーザンFしがらき帰り。このデータにも逆らえません。
推奨馬:1.ショウナンラムジ
■今週の多点買いレース →小倉11R 北九州市制50周年記念 3連勝中のジョヴァンニが能力的に抜けていると考える方にはナンセンスな見解かも知れませんが、小倉ダート1700mは高額条件になると、強い調教「一杯」追いが重要になります。2012年の冬開催の小倉ダート1700mも1000万下より上のクラスで行われた5レース中、2レースが一杯平均坂路という調教タイプでした。 これにドンピシャ該当するのはキラウエア。自身も小倉ダート1700mを一杯平均坂路で好走歴があります(18走前)。同じく一杯平均系統からミッキーバラード、メタギャラクシーですが、2走前にこの条件を圧勝しているエスジーブルームが当時と同じ標準坂路で仕上げているだけに、逃げ残りがあるとすればこの馬。
推奨馬:3.エスジーブルーム、6.キラウエア、9.ミッキーバラード、12.メタギャラクシー
【奥田隆一郎のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →京都10R 飛鳥S ランリョウオーは、京都芝コースで6戦4連対。その中には、同コースの紫野特別(1000万下)の勝利や八坂S(1600万下)の2着がある。今回もっとも得意なコースなので、勝ち負けを期待できる。
推奨馬:1.ランリョウオー
■今週の多点買いレース →東京10R 雲雀S ダンツミュータントは、3〜4走前に直結コースの札幌芝1500mで500万〜1000万クラスを連勝。そして、休み明けで昇級戦となった元町Sの馬券になり、このクラスでも通用することを示した。前走は凡走したが、叩き3走目で適性の高いコースに出走するため巻き返せる。セイウンジャガーズは、5走前に同コース(東京芝1400m)の高尾特別(1000万下)を勝ち上がった。昇級後2戦は惨敗したが、近2走を4着好走してクラスに慣れてきた。今回が休み明け5走目で能力を出せるため、適性の高さを活かした激走を期待する。ウエストエンドは、4走前に直結コースの京都芝1400m外で現級を連対後、3走前に同コースの現級を2着激走した。前走も好走したように「能力×適性」の両方で高評価となる。
推奨馬:4.セイウンジャガーズ、5.ウエストエンド、10.ダンツミュータント
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →京都10R 飛鳥S ミルドリームは1800mの距離、京都の外回りともに適性が高い。今の馬場状態も合っていそうだし、ここは条件適性の面で他馬を一歩リード。勝ち切れると見たい。
推奨馬:9.ミルドリーム
■今週の多点買いレース →京都11R 京都記念 ベールドインパクトは前走で力のあるところを見せた。ディープインパクト産駒にしてはパワーがあるほうだし、荒れ気味の馬場も大丈夫。ある程度の切れも兼ね揃えているし、ここは勝ち負けに持ち込めてもいい。カポーティスターはグングン馬体が良くなっている。今週の写真を見るとトモがはち切れんばかり。先行して切れ負けせずに伸びる脚質も今の馬場に合っている。ショウナンマイティはここでは圧倒的に力上位だし、写真や調教を見ても仕上がりは悪くなさそう。脚質的に取りこぼしはあるが、1着の馬券は買っておいたほうがいい。
推奨馬:1.ベールドインパクト、9.カポーティスター、10.ショウナンマイティ
【伊吹雅也のWIN5見解】 ●今週の1点勝負レース →東京10R 雲雀ステークス 今年の1回東京芝1400m(2月9日終了時点)は、500万下から上のクラスのレースに限ると、3〜8枠の馬が[1-1-2-33]といまひとつ。このうち、4コーナーを2番手以下で通過した馬は[0-1-2-31]と優勝例がなく、4コーナーを5番手以下で通過した馬は[0-0-2-24]と連対例がありません。注目は柴田善臣騎手とアミカブルナンバーのコンビ。格上挑戦の前走が好内容でしたし、この枠順や現在の馬場状態なら立ち回りの上手さが活きると思います。近年の雲雀ステークスで4歳馬や前走好走馬の活躍が目立っている点も好材料です。
推奨馬:6.アミカブルナンバー
●今週の多点買いレース →東京11R 共同通信杯(トキノミノル記念) 前走でJRA重賞、オープン特別以外のレースに出走していた馬は2009年以降[0-0-1-28]。前走が500万下だった馬は評価を下げるべきでしょう。また、前走がJRA重賞やオープン特別だった馬を含め、前走で4着以下に敗れていた馬は2009年以降[0-0-1-18]。大敗からの一変もあまり期待できません。なお、2010年以降は父にサンデーサイレンス系以外の種牡馬を持つ馬が[0-0-1-15]と苦戦していました。注目はメイケイペガスター、クロスボウ、ケイアイチョウサンの3頭。いずれも前走がまずまずの内容でしたし、コース替わりはプラスだと思います。
推奨馬:8.メイケイペガスター、9.クロスボウ、10.ケイアイチョウサン
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。