先入観を持たずに大胆に予想することが勝利へのポイント

2013年03月09日(土) 20:00

 明日3月10日(日)のWIN5は今年一番の多頭数。総出走頭数は79頭、総組み合わせ数も95万8464通り(前日14時現在)に達しています。総組み合わせ数が90万通りを超えた回は過去に13回ありましたけど、このうち配当が100万円を下回ったのはわずか1回。数百万〜数千万円クラスの高額配当決着になる可能性が高そうです。

 また、明日に関しては4〜5レース目がいずれも牝馬限定の重賞である点も気になるところ。フィリーズレビューと中山牝馬ステークスは昨年も同日(3月11日)に開催されましたが、中山牝馬ステークスを単勝8番人気のレディアルバローザが制したことにより、WIN5の配当は2321万8680円まで伸びました。もともと牝馬限定のレースは波乱が起きやすいという印象を持たれていますから、明日もこの2レースで伏兵を狙おうと考えている方が多いかもしれません。

 しかし、先週までに行われたWIN5対象レース(計505レース)を集計したところ、単勝5倍未満の馬が勝ったレースの割合は、牝馬限定が61.1%、それ以外のレースが47.8%。意外に思われるかもしれませんが、牡牝混合より牝馬限定の方が荒れにくいのです。実際、昨年のフィリーズレビューを制したのは単勝1番人気(単勝オッズ3.5倍)のアイムユアーズでした。最終的には出走メンバー次第ということになりますが、少なくとも「牝馬限定のレースは荒れる」という先入観を持って予想に臨むのは避けるべきでしょう。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神11R フィリーズレビュー
 今週のWIN5で1点に絞るのは至難の業。対象レースでどれか絞らなければいけないとなれば、このレースでしょう。開催が延期された2011年を除く、2005年以降の1着馬7頭のうち、標準併用が4頭。そのうち3頭が直近の3年にあたります。今年の標準併用はサンブルエミューズしかいません。上位人気が予想されるサウンドリアーナ、メイショウマンボはいずれも過去の1着馬の最終追い切り内容でなかったり、調教タイプでなかったりするので、これを重視して1頭に絞ることにしました。

推奨馬:12.サンブルエミューズ

■今週の多点買いレース
→中山11R 中山牝馬S
 調教タイプから1着馬を選ぶということになれば、併用重視。その中でも堀宣行厩舎の鉄板スポットに該当しているオメガハートランドは外せません。また同じく併用調教だと、オールザットジャズ。こちらは角居勝彦厩舎の勝負調教に該当しています。調教タイプとしてはマイネサマンサくらいしかいないトラック調教ですが、今回のマイネイサベルの仕上がりは1着があって不思議ないものなので、押さえました。

推奨馬:9.オメガハートランド、16.オールザットジャズ、11.マイネイサベル

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神11R フィリーズレビュー
 ここはサウンドリアーナ1頭で大丈夫だろう。力はここでは断然抜けているし、距離短縮も大きなプラス材料。前に行ける脚質も今の馬場に合っているし、内目の枠まで引けた。条件が揃っているし、まず負けないだろう。

推奨馬:5.サウンドリアーナ

■今週の多点買いレース
→阪神10R 甲南S
 エアハリファは詰め切れないところはあるが、大崩れなく堅実に走る。今回は休み明けを叩かれて2走目で上積みがありそうだし、当然上位争いに加わってくる。マストハブは馬体の良くなっていた前走で先行。レースぶりに幅を見せた。距離短縮はむしろプラスだし、能力的に押し切りまで十分ある。ヴァンヌーヴォーの前走は馬体が良かったし、レースでも楽々の手応えで4コーナーを曲がったが、そこから伸び切れなかった。この辺りは休み明けの分だろう。能力はここでも通用するものを持っているし、ここは頭で買っておきたい。マーチャンテイマーは軽い造りで先行できるタイプなので今の馬場は合っていそうだ。気が勝ったタイプで休み明けもむしろ良さそうだし、ここは押さえておきたいところ。

推奨馬:2.エアハリファ、3.マストハブ、4.ヴァンヌーヴォー、11.マーチャンテイマー

【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神11R フィリーズレビュー
 前走がJRA重賞、オープン特別以外だった馬は2008年以降[0-1-2-27]。基本的に実績馬が強いレースです。ただし、前走がJRA重賞かオープン特別だった馬のうち、その前走で3着以内に好走していた馬は2008年以降[1-1-1-12]といまひとつ。直近のレースとは異なる適性を求められるようで、コース替わりがプラスに働きそうな馬を重視すべきだと思います。注目は戸崎圭太騎手とサウンドリアーナのコンビ。芝ならミスタープロスペクター系牝馬と相性がいいジョッキーなので乗り替わりの影響は小さそうですし、距離短縮もプラスでしょう。

推奨馬:5.サウンドリアーナ

■今週の多点買いレース
→中山10R 東風ステークス
 昨年の2〜3回中山芝1600mは、4歳以上のレースに限ると1〜4枠の馬が[2-4-2-42]といまひとつ。このうち、単勝オッズが10倍以上だった馬は[0-1-1-32]とさらに苦戦しています。今年の2回中山も今のところ同様なので、外めの枠に入った馬を重視したいところです。狙ってみたいのは展開が向きそうなサトノタイガー、ゴール前の直線が短いコースもこなしているスピリタス、コース適性が高いヒットジャポット。内めの枠から選ぶなら、ここ2戦連続で出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークしているメジャーアスリート。

推奨馬:1.メジャーアスリート、11.サトノタイガー、13.スピリタス、16.ヒットジャポット

【石橋武のWIN5見解】
■今週の「単勝二頭流」レース
→中京11R トリトンステークス
 サカジロロイヤルは1200m戦で順調に戦績を伸ばしてきた。1600万下での3走目となる前走で2着と結果を出し、クラス慣れも十分。意外性はないものの、安定感ある走りできっちり勝ち切る可能性は十分だ。

 オーシャンカレントは、デビューから長らくダートを主戦場としていたが、1600万下で低迷。矛先を芝戦に向けてきた。それが功を奏し、芝路線に移ってからの5戦は2着1回、3着1回を含めて掲示板を外していない。3着となった前走は今回と同コースの中京芝1200mで結果をだしており、ここも大いに期待できる。

推奨馬:10.サカジロロイヤル(人気馬)、6.オーシャンカレント(穴馬)

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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