2013年04月04日(木) 18:00
栗東トレセンの桜並木
武豊騎手がクラシック有力馬に騎乗するとあって、取材陣の数もいつもより多く、雰囲気もすごく明るく盛り上がっていましたよ。「正直、小倉のデビュー戦に乗ったとき、この馬が桜花賞の有力候補になり、今週のこの記者会見で話すことになるとは思いませんでした(笑)」と武豊騎手。ユタカさんの話はところどころ、必ずホンワカとした笑いを誘うような部分があるんですよね。だから、会見場の雰囲気も和らぐ。その空気を察知したユタカさんがまた面白そうなことを言う、というかんじ。まぁ、毎回それがウケるわけではないのですが、それでも負けじとまた明るく笑いを誘う言葉を探してくるのがユタカさんであり、そんな雰囲気のよさに思わずこちらも頬を緩ませてしまうのであります。その現場にいあわせるたび、「あぁ、ユタカさんが帰ってきたなぁ」と実感させられます。
会見場の雰囲気が和らぐ豊さんの笑い
肝心のクロフネサプライズでの作戦ですが「まだハッキリはわかりませんが、逃げていないときもある程度先行するかたちで結果を出しているので、先行はしたいと考えています。新しい阪神コースになってから追い込み有利になっているのは確かですが、この馬は同じ阪神の外まわりで先行して2回結果を残していますからね。その点は気にしていません」(武豊騎手)とのこと。
弟の武幸四郎騎手も有力なメイショウマンボに騎乗していますが、その点については「自分が勝てば、相手は誰でもいい」と、また取材陣を笑わせていました。「今年はいいパートナーと出れるので嬉しい」と素直に喜びを口にしていたユタカさん。桜花賞のあともその笑顔、見れるといいですね。
調整中のコパノリチャード
しかし、続く日曜に坂路で2本追い切ったところ、水曜日ほどパーフェクトな折り合いはみせなかったそうです。「やはり速い時計を出すとそのあとは少しガクッときます。だから、今週の日曜日は先週ほどは厳しく追い切らない予定です」(岡田助手)。コパノリチャードの素晴らしさはあの豊かなスピード。「他の馬がついてこうようにも、そんなことしたら潰れてしまうやろ」と宮師はマイペースでいれば自然と先行することになると察しています。
「いまのリチャードはギアがトップとローの2段しかありません。だから、そのあいだにもう一段階作りたかったのですが、今それをやってしまうとこの馬のスピードをつぶしかねません。そこで、前走後は皐月賞に向けてしっかりクールダウンさせ、落ち着かせて折り合いをつけさせるように仕上げています。ゲートもいいので、自然と先行するかたちになるでしょうね。」(岡田助手)当週は藤岡康太騎手が追い切りをつける予定とのこと。折り合いと状態に注目しましょう。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)