2013年05月06日(月) 18:00
10番人気の伏兵マイネルホウオウ(父スズカフェニックス)が最後方近くから外に持ち出して力強く伸び、1着馬から18着まで1秒2差の大接戦を制した。
高速決着になる近年のNHKマイルCにふさわしく、またまた記録は1分32秒台だった。レース全体のバランスは「46秒1-46秒6」=1分32秒7。コパノリチャードがリードした前半1000m通過は「57秒8」。もちろん先行タイプにとって楽な流れではあり得ないが、前半の半マイル(800m)も、後半の半マイルもそろって46秒台だったのは、シーキングザパールの勝った1997年、稍重でエルコンドルパサーが抜け出した1998年、クロフネが差し切って、グラスエイコウオーが粘った2001年に続き、史上4回目。最近10年間ではなかったしばらくぶりに落ち着いたバランス型であり、高速決着ながらレース全体は無理のない「平均ペース」に近い形である。レース上がりは「11秒3-11秒6-12秒0」=34秒9。どの馬にも大きな有利不利はなかったろう。
だから、勝ったマイネルホウオウと、2ケタ着順の後方に沈んだグループまで、だいたい6馬身前後のあいだに固まって入線したのだと考えることができる。また、あくまでレース全体のペースからの推測ではあるが、決して先行馬つぶれではない流れなのに、人気上位に支持された「先行グループ」は案外の内容であり、みんな差がなかった中で、差して上位に突っ込んだグループのほうが高い評価を受けるべき結果なのだろう。
マイネルホウオウは・・・
続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。
登録済みの方はこちらからログイン
バックナンバーを見る
このコラムをお気に入り登録する
お気に入り登録済み
お気に入りコラム登録完了
柏木集保「重賞レース回顧」をお気に入り登録しました。
戻る
※コラム公開をいち早くお知らせします。※マイページ、メール、プッシュに対応。
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。