歴代単独2位の歴史的な多頭数、高配当決着の可能性大!

2013年05月18日(土) 20:00 10

 キャリーオーバーが話題となり、最終的に17億471万300円の売り上げがあった先週5月12日のWIN5。しかし、対象5レースのうち4レースを単勝1番人気馬が制し、残る1レースも単勝オッズ8.9倍(単勝5番人気)の人気サイド決着だったため、払戻金は11万4070円に止まりました。総組み合わせ数が100万通りを超えていたにもかかわらず100万円未満の配当で決着したのは史上初。出走頭数が多かっただけでなく、対象5レースのうち3レースがハンデキャップ競走、残る2レースも3歳限定戦と牝馬限定戦で、いかにも波乱を期待できそうだったのですが……。

 なお、払戻金の総額は11万4070円×1万5730票=17億9432万1100円で、発売金額を5%ほど上回っています。期待値がおよそ105%、つまり100円を賭ければ平均で約105円が戻ってくるという、馬券としては異例の状況だったわけです。結果的には低配当、それも単勝支持率に比べるとやや妙味の薄い額だったとはいえ、最初から上位人気馬同士の組番を狙っていた方には十分な払戻金だったはず。今後もキャリーオーバーがあって期待値の高い状況ならこうした作戦を検討すべきなのかもしれません。

 さて、明日5月19日のWIN5は総出走頭数が84頭、総組み合わせ数が132万7104通り(前日16時現在)。このまま発走すればともに歴代単独2位の歴史的な多頭数となります。裏目に出たばかりのセオリーを強調するのは心苦しいのですが、それでもやはりこの出走頭数なら高配当決着となる可能性の方が高いはず。絞るべきレースと手を広げるべきレースの見極めがひとつのポイントになりそうです。(伊吹雅也)

【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京10R フリーウェイS
 18頭多頭数のレースで1頭に絞ることほど難しい選択はないのですが、挙げ出したらキリのないメンバー。だったら、池江泰寿厩舎の勝負調教に該当したロードガルーダを選ぼうというわけです。

 中間の調教内容も十分ですし、思い切って後方待機のレースになれば、4走前のような強烈な末脚が使えるのかも知れません。

推奨馬:3.ロードガルーダ

■今週の多点買いレース
→東京11R オークス
 2011年、2012年の優勝馬に共通するのが「最終追い切りを栗東坂路でラスト1F12.9秒以下かつ終い最速ラップ」というもの。これに該当する2013年の出走馬はメイショウマンボだけ。過去の優勝馬の追い切り傾向が継続するなら、勝つのはこの馬。

 ただ、過去9年10頭の優勝馬のうち、調教本数の多い馬が7頭という傾向を重視するなら、標準多め坂路のデニムアンドルビー、レッドオーヴァルでしょう。

推奨馬:3.メイショウマンボ、5.デニムアンドルビー、1.レッドオーヴァル

【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都10R 昇竜S
 前走は脚抜きの良い馬場状態で馬場がこの馬には合っていたので、強いの一言だった。ゴールドアリュール産駒で脚抜きの良い馬場ならかなりの能力を持っているし、明日は雨が降ってそんな馬場状態になりそう。相手は揃ったが、ここも勝ち切れると見たい。

推奨馬:2.クリソライト

■今週の多点買いレース
→東京11R オークス
 メンバー構成を見るとそれほどペースは速くならないはず。馬場も前がある程度残る馬場なので、頭まで来るのはそこそこのポジションを取れる馬と見る。

 アユサンは順調に良くなってきているし、今回もふっくら好仕上がり。体型的に距離も問題ないし、ここも当然勝ち負けに持ち込んでくる。

 ローブティサージュの前走時は細いくらいの仕上げだったが、4コーナーの不利さえなければ上位争いできたのではないかという走りを見せた。やはり力がある。距離延長は問題ないタイプだし、鞍上も魅力で、ここは突き抜ける場面まであって良い。

 クロフネサプライズは前走よりもデキが良くなっている。展開も前走よりは楽になりそうだし、距離もギリギリこなせそう。馬場も味方して、上位争いになって良い。

推奨馬:4.アユサン、9.ローブティサージュ、16.クロフネサプライズ

【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→京都11R 深草ステークス
 今年の3回京都ダート1200m(5月18日終了時点)は、4歳以上のレースに限ると1~5枠の馬が[1-2-5-40]といまひとつ。また、前走がJRAのレース、かつ前走の4コーナーを3番手以内で通過した馬も[1-2-2-14]とあまり勝ち切れていません。注目は幸英明騎手とノーザンリバーのコンビ。ダートならアグネスタキオン産駒と相性がいいジョッキーなので乗り替わりは問題なさそうですし、今回は枠順や相手関係にも恵まれました。

推奨馬:16.ノーザンリバー

■今週の多点買いレース
→新潟11R 駿風ステークス
 今年の1回新潟芝1000m直線(5月18日終了時点)は、4歳以上のレースに限ると1~5枠の馬が[0-1-1-28]。このコースのセオリー通り、外めの枠に入った馬を重視すべきでしょう。狙ってみたいのは新潟芝1000m直線の1000万下で優勝経験があるアンヴァルト、バルスピュール、ビラゴーティアラ、レオパステル。

推奨馬:11.アンヴァルト、12.バルスピュール、13.ビラゴーティアラ、15.レオパステル

【石橋武のWIN5見解】
■今週の「単勝二頭流」レース
→京都11R 深草ステークス
 ノーザンリバーは11年のダービー以来、約2年ぶりを2回使われて見事に立ち直ってきた。特に前走はハイペースを追いかけて勝ち馬からクビ差にまで詰め寄り、ダート短距離に適性があるところを改めて示した格好だ。ヤマノサファイア同様、前が速くなりそうな展開は同馬にとってもプラス。長期休養明けの叩き3走目でさらなる前進が見込める。

 ヤマノサファイアは全4勝中3勝を京都ダートコースで挙げており、前走も同コースの京都ダ1200mで勝利。再度の昇級を果たした。平坦ダート1200-1400mで差し脚を活かす競馬が身上の同馬にとって、逃げ・先行馬が揃い、前が速くなる流れは願ってもないチャンスだ。実績あるコース、展開、順調に使われている強みを活かした大駆けが期待できる。

推奨馬:16.ノーザンリバー(人気馬)、8.ヤマノサファイア(穴馬)

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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