2013年05月23日(木) 19:00
水曜追い切り後 鞍上武豊、佐々木師(左)
キズナ “お尻”12月
キズナ “お尻”今週
まず、キズナですが。ウェブ、新聞、雑誌などでたくさん写真を見られたと思うので、わたしのコーナーではあえて“お尻”を見てください。昨年12月に撮影したものと、今週撮影したものがあるのでぜひ見比べてくださいな。かなりボリュームが出たのがわかることでしょう。
普段栗東トレセン内で馬たちは数字だけのゼッケンをつけて歩いています。馬場に出ない日やコースでの調教を終えた後はゼッケンを外した状態で厩舎まわりを運動することもしばしばあります。なので、その馬の体の特徴や担当の方を把握していないと、その馬がいったい誰なのかわからないのです。
しかし…、キズナはわかるんですよね。パッと遠目から見ただけで「あ、キズナだ」とわかる。ここ数か月は特に強く感じます。そして、そう思うのは行き交う他厩舎の人たちも一緒。「キズナの馬体はここ数か月で格段にパワーアップしている」という意見、何度も聞いています。キズナは土曜日に東京競馬場へ輸送する予定。いい枠も引きましたし、調整過程の順調さならピカイチ。きっと日曜日にはピカピカの馬体をパドックで披露することでしょう。
一方、エピファネイアですが。水曜朝の共同記者会見で角居師が「ソエっ気」が出たと発言したことで、記者たちもかなり騒然としていました。わたしはいつも一緒に角居厩舎の取材をしている新聞記者さんたちとその記者会見の様子を録画したビデオで何度も確認。正直、「大丈夫なのか!?」と不安を共有しました。しかし、いろいろと過去を振り返りまして。ウオッカのダービーも直前は坂路調教だったこと、エピファネイアの新馬戦は熱発明けだったにも関わらず圧勝したこと、水曜朝の段階であえて角居師が発表したことなど、案外プラス材料もあると考えていました。それに馬の状態が芳しくないなら出走を取り消す決断ができる厩舎、ですしね。
その後の木曜朝、ちょうどエピファネイアが運動後の手入れを終えて馬房へ戻っていたので担当の鈴木助手に取材しました。
昨日の角居師の会見のことは当然ご存知でしたが、「確かにもともと脚元が決して強いほうではないけれど、大丈夫。今日も普通に運動しましたし動きに問題はありません」と不安を拭ってくれました。確かに、とくにバンテージを巻いている様子もなく、目立つ薬を塗っているわけでもなく、洗い場から馬房へ戻るときの歩様を見てもスムーズでした。今日の運動も「普段と変わらない様子」(鈴木助手)とのことでした。
エピファネイア
寝ているシゲルスダチ
最後に。シゲルスダチの最新情報です!既報どおり、現在シゲルスダチは鹿児島の牧場で調教を重ねています。先週、西園師は実際に牧場を訪ねてスダチの様子を確認してきたそうですよ。「体はそれほど大きくなった印象はないけれど、しっかり休養できたのはよかった。もうキャンターを乗り出していて、相変わらず元気がよかったです。」(西園師)
気になる帰厩時期ですが「約1ヶ月後をメドにしています」(西園師)とのこと。6月中旬から下旬にかけてになる見込みです。目標は小倉競馬。夏のクラス編成で条件も下がります。「重賞の北九州記念で2着の実績がある馬が、同じコースの条件戦に出れるのは有利」と西園師はかなり期待を寄せていましたよ。写真は在厩時にリラックスしていたときのもので我慢してくださいね。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)