2013年05月27日(月) 18:00
日本ダービーは、馬の能力や勝負強さだけでは勝てない。手がける陣営すべての人びとの積年の執念が求められる。でも、積み重ねた執念の努力に馬の能力が重なり、それで勝てるというものでもない。執念を燃やしつづけるライバルはあふれている。幸運も味方に引き入れなくてはならない。ダービー馬は、たった1頭である。
ほぼ予測された通りのペースで、良馬場の勝ち時計は「2分24秒3」。全体のレースバランスは「1分12秒2-1分12秒1」。候補と目された有力馬なら、どの馬にもチャンスの生じた流れ(ペース)であり、どの馬とて乗り切れた時計である。
最後の最後に抜け出したのは、キズナ(武豊騎手。父ディープインパクト)だった。ノースヒルズの前田幸治代表が牧場経営に乗り出して約30年。これがノースヒルズグループ初の日本ダービー制覇。同じく初優勝の佐々木晶三調教師は、ディープインパクトの勝った2005年、インティライミ(佐藤哲三騎手)の2着があった。キズナを育てたのは落馬事故で現在リハビリ中の、その佐藤哲三騎手。代わって主戦を務めることになった武豊騎手にとっては・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。