公明正大、団結力の勝利に

2013年05月31日(金) 12:00 36

 キズナ&武豊騎手、ゴール前キッチリと前を捉えての素晴しい勝利でしたね。私もゴール前は特に大興奮でした。

 しかも今回においては、いろいろな情報が錯綜した馬や直前での騎手の乗り替わりなど、心をかき乱されるようなスッキリとしないこともあっただけに、早くから日本ダービー1本に絞り、公明正大かつ団結力を持って進んできたキズナが勝ったことが、個人的には凄く嬉しかったです。

 競馬場の帰り道、「王道にはかなわないな…。策士策に溺れるだったなぁ」と呟きながら競馬場を後にするファンの方がいらっしゃいましたが、まさにその通りだったなぁ~と感じるものでした。

 しかも弥生賞で権利が取れず毎日杯へと進んだものの、それはダービーへ向けての賞金を加算する為と定め、皐月賞をパス。

 この判断こそが今回のダービー制覇へと繋がっていることは間違いなく、なおかつその師の決意に、「プロが言うならば」と、皐月賞への色気を持たず同意された前田オーナーの心意気があってこそ。まさに信頼関係、絆あってこその勝利。

 あ~本当に気持ちよかったです。

 しかも武豊騎手の嬉しそうなレース後の表情。そしてその表情に負けないぐらいのファンの方々から伝わる喜び。やはり武豊騎手が勝つと違いますね~。改めて競馬界における武豊騎手の功績と実績も感じるものでした。

 さぁ今週は安田記念となります。週中の取材前まではカレンブラックヒルにしようと思っていたのですが、何だか今までとは違う雰囲気? で、どことなく優しすぎる印象…。

 秋山騎手にその点を聞いてみると、「僕もそう思って…。だから始めて追いきりでメンコをとってみたけど、年齢を重ねて落ち着いてきたのか? それとも気合いが…? こればかりは今回のレースで分かると思う」と、フェブラリーまではこの馬に騎乗する際は強気なコメントを発してきた秋山騎手も半信半疑な様子。ちょっと判断が難しく、個人的にも自信をもって推奨できないところも…。

 一方、好ケハイを感じたのが、ショウナンマイティ・ロードカナロア、そしてサダムパテックでした。

 東京競馬5週連続G1のラスト、可能ならば当日は競馬場でお逢いしましょう。なんと5週に渡るG1勝利ジョッキーのサイン入りレプリカゼッケンなどが当たるチャンスもありますので、是非とも皆さん足をお運びになってください。それでは、ホソジュンでしたぁ。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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