2013年06月01日(土) 20:00 5
先週5月26日のWIN5は3537万7470円の高額配当決着。ただ、総出走頭数(84頭)、総組み合わせ数(130万6368通り)とも歴代単独2位の多頭数でしたから、波乱が起きたこと自体は想定の範囲内でした。先週ほどではありませんが、明日6月2日のWIN5も総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が84万6720通り(前日16時現在)とまずまずの多頭数。堅く収まる可能性はそれほど高くなさそうです。
なお、今週から開催が3回東京と3回阪神に切り替わって夏季競馬に突入。古馬のレースに3歳馬が出走可能してくるほか、一部の4歳馬にはクラスの再編、いわゆる“降級”が発生します。WIN5に限った話ではありませんが、条件クラスのレースは3歳勢や降級組の扱いがひとつのポイント。昨年の夏季競馬スタートから1開催分の期間(2013年6月2日~2013年6月24日)を集計対象とした、3歳以上、かつ500万下、1000万下、1600万下のレースにおける年齢別勝利数を振り返ってみると、3歳が29勝、4歳が64勝、5歳以上が24勝となっていました。シェアで言えば3歳が約24.8%、4歳が約54.7%、5歳以上が約20.5%。やはり、降級組をはじめとする4歳勢が中心と見るべきでしょう。
ただ、見方を変えれば3歳や5歳以上の馬もそれぞれ1/4くらいのシェアを占めているわけで、こちらも無視するわけにはいきません。3歳以上、かつ条件クラスのレースが4つある明日のような構成なら、3歳が1勝、4歳が2勝、5歳以上が1勝くらいの割合になる計算。特に5歳以上の馬は3歳や降級の4歳が注目を集める分だけ不当に評価を落としがちで、高額配当を演出するケースが多々あります。4歳が中心というセオリーを踏まえつつ、3歳や5歳以上を上手く絡めていきたいところです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京11R 安田記念
当欄で推奨する馬は、過去の同レースで1着になった馬との調教の共通点を紹介し、今年の該当馬を選んでいますが、こと、安田記念に関しては、1着馬の調教の共通点に確実なデータがありません。
そうなると、大切なのは、現在の状態。ロードカナロアは1週前の坂路での追い切りが度肝を抜く2F24.0秒。しかも最後まで余力を残して、これで動けているのですから、大したもの。また、最終追い切りも3F36秒台はCWコースでは破格の時計。距離対応に関する確信はありませんが、調教内容から絶好調であることは間違いありません。
推奨馬:10.ロードカナロア
■今週の多点買いレース
→阪神11R 垂水S
2011年以降、阪神芝1800mで行われた1600万下は7レース。そのうち、5レースの勝ち馬は坂路もしくは併用調教で、本数の多い調教タイプでした。
このレースも例にもれず、坂路もしくは併用の本数多い調教タイプが勝つはず。坂路調教で本数多いカレンミロティックは5走前1着時と同じ追い切り内容。あとはダローネガ、アドマイヤフライト、ミルドリームまで。
推奨馬:3.カレンミロティック、10.ダローネガ、5.アドマイヤフライト、6.ミルドリーム
【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京11R 安田記念
いつもは休み明けは凡走に終わることが多いが、今期は緒戦のマイラーズCを快勝。5歳になって益々充実している。今の東京の芝は、時計は速くてもある程度パワーを要求されるし、中団から脚を伸ばすタイプに有利な馬場でもある。正にこの馬にピッタリの条件だ。枠順も良いところを引けたし、あとは直線で捌いて伸びるだけ。勝ち負け必至だろう。
推奨馬:7.グランプリボス
■今週の多点買いレース
→阪神11R 垂水S
カレンミロティックはこのクラスで3連続2着。順番待ちという感じ。今回は降級馬もいて楽な戦いにはならないが、馬場も合っているし勝ち切れてもおかしくはない。
メイショウサミットは休み明けの前走で5着。切れ味勝負の馬場だっただけに健闘と言える内容だ。今回は前残り馬場での競馬になるし、チャンスは十分ある。
アドマイヤフライトは降級戦になるし、当然ここでは力上位。距離が短いところはあるので、取りこぼしはあるが、当然買っておかなければいけない。
ミルドリームは今の馬場にピッタリの印象。休み明けを叩かれて降級と、条件的にも当然勝ち負け。
ダローネガも降級。今の馬場も合っているし、これも押さえは必要だ。
推奨馬:3.カレンミロティック、4.メイショウサミット、5.アドマイヤフライト、6.ミルドリーム、10.ダローネガ
【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京10R 由比ヶ浜特別
今年の2~3回東京芝1400m(6月1日終了時点)は、古馬(3歳以上、4歳以上)のレースに限ると、前走で1400m未満のレースに出走していた馬が[0-0-1-37]。純粋な距離延長組だけでなく、1400m未満のレースに適性がある馬も苦戦している印象でした。注目は吉田豊騎手とジョーオリオンのコンビ。このメンバー構成なら展開に恵まれそうですし、1400m未満のレースで人気を裏切り続けている分、現在の東京芝1400mは合っていそうです。
推奨馬:4.ジョーオリオン
■今週の多点買いレース
→阪神10R 箕面特別
昨年の3回阪神ダート1400mは、3歳以上のレースに限ると、5~8枠の馬が[1-1-2-35]といまひとつ。外めの枠に入った馬は評価を下げるべきでしょう。狙ってみたいのはここ2戦が好内容だったカシノインカローズ、展開に恵まれそうなガールズストーリー、オープン特別勝ちの実績があるフリートストリート、3歳で上積みがありそうなピエナトップガン。
推奨馬:1.カシノインカローズ、4.ガールズストーリー、5.フリートストリート、9.ピエナトップガン
【石橋武のWIN5見解】
■今週の「単勝二頭流」レース
→東京9R ホンコンJCトロフィー
ダノンジェラートはセントライト記念3着からG1菊花賞へ駒を進めた(7着)実力馬。この東京芝2000mでは未勝利戦を勝利しており、さらに昇級緒戦となった昨夏の500万下のレースでも古馬初挑戦ながら2馬身差の圧勝を見せていた。ここでは力上位は明らかで、あっさりの場面が見られるだろう。
同レースはダノンジェラートが強力だが、メンバー構成的に出入りの激しい競馬にはならないだろう。手頃な頭数でもあり、スローが見込めるだけに、ダノンジェラートを封じるとすれば前にいる馬。ということで◎ボーイフレンドを推す。2走前にはひとクラス上の1000万下で同コースを2着に逃げ粘っており、降級戦のここはさらにラクな流れも望める。逃げ残りを期待する。
推奨馬:4.ダノンジェラート(人気馬)、14.ボーイフレンド(穴馬)
伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。