2013年06月08日(土) 20:00 7
先週6月2日のWIN5は31万6580円の配当で決着。5レース中4レースを単勝オッズ4倍以下の馬が勝ったものの、3レース目の由比ヶ浜特別で単勝オッズ18.9倍(単勝9番人気)のデンファレが優勝を果たし、それなりに配当が伸びました。デンファレは前走で2着に好走していた6歳牝馬。前回の当コラムでも指摘した通り、この時期に行われる条件クラスのレースは3歳勢や降級の4歳勢にばかり注目が集まるので、5歳以上の馬は過小評価されがちです。勝率自体は低くても、3-4レースにつき1レースくらいは勝ってもおかしくないだけのシェアがあるのですから、5歳以上というだけの理由で安易に軽視してしまわないよう注意しましょう。
明日6月9日のWIN5は総出走頭数が78頭、総組み合わせ数が90万3168通り(前日16時現在)。このまま発走すれば総組み合わせ数は歴代20位ですから、まずまずの多頭数と言えます。なお、総組み合わせ数が90万通りを超えた過去19回のうち、100万円未満の配当で決着したのは2回だけでした。ローカル場にはフルゲート頭数の少ないコースがあるので、今後は出走頭数や組み合わせ数がグッと少なくなる回も増えてくるはず。高額配当を狙うのであれば、東京や阪神で開催されている今の時期を大切にしたいところです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神10R 小豆島特別
降級馬と勝ち上がりの馬、そして現級で好走している馬が混在していて、今週の対象レースでも、一番難しいかも知れません。
だからこそ、逆に絞って、ラトルスネーク。須貝尚介厩舎の勝負調教に該当しましたし、最終追い切りは、坂路で終い最速が踏めました。近2走はハンデ戦で酷量を背負わされていたことも考えると、0.5キロ軽くなる材料もプラス。
推奨馬:15.ラトルスネーク
■今週の多点買いレース
→東京10R 多摩川S
先週の安田記念を見ていても、今の東京芝1600mは上がり33秒台の脚を使えないようでは、勝ち負けに加われません。これに坂路調教の要素を持っていることが、勝つための条件と設定すると、対象馬を絞ることができます。
トゥザサミットは昨年同レースの2着馬ですが、当時よりも調教内容は適性があります。あとはラインジェシカ、メジャーアスリート。速い上がりが使えるという意味で、パワースポットまで押さえます。
推奨馬:17.トゥザサミット、18.ラインジェシカ、9.メジャーアスリート、7.パワースポット
【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神11R マーメイドS
ここはアロマティコ1頭で攻めたい。前走ヴィクトリアマイル時は素晴らしい馬体を見せていたが、距離が足りずに惨敗。ただ、終いの脚は凄かったし、能力のあるところは見せた。今回は阪神の2000mに条件が替わるが、決め手があれば差し届く馬場なので、この馬には合っていそうだ。展開的にもある程度流れが速くなりそうでこの馬には向くはずだし、ここは一気の差し切りを期待。
推奨馬:7.アロマティコ
■今週の多点買いレース
→阪神10R 小豆島特別
ロードガルーダは今回が降級戦。この枠なら好位の内でうまく脚が溜まるはずだし、枠順と脚質的にも有利。まず勝ち負けになるだろう。
タマモトッププレイは力のある馬だが、2段降級で印も薄い。妙味十分。ベストの阪神芝1400mなら勝ててもおかしくない。
ラトルスネークはなかなか勝ち切れないが、うまく脚を溜めればもっと弾けるはず。似たように引っ掛かかってパワーのあるグランプリボスをうまく抑えた浜中騎手の手腕に期待。定量戦でもあり、まず崩れることはないだろう。
推奨馬:4.ロードガルーダ、6.タマモトッププレイ、15.ラトルスネーク
【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→阪神10R 小豆島特別
昨年の3回阪神芝1400mは、3歳以上のレースに限ると5-8枠の馬が[1-0-1-26]。今年の3回阪神芝も現在のところ基本的に内枠有利です。注目は池添謙一騎手に乗り替わるタマモトッププレイ。阪神芝1400mで1600万下勝ちの実績がある馬ですし、ここ2戦はコンビ実績のないジョッキーが騎乗していたので度外視可能でしょう。
推奨馬:6.タマモトッププレイ
■今週の多点買いレース
→阪神11R マーメイドステークス
ハンデキャップ競走となった2006年以降は、JRA重賞かオープン特別で優勝経験のある馬が[1-2-3-35]、JRAGIで3着以内となった経験のある馬が[0-1-1-18]。実績馬がまったく信頼できません。一方、JRA重賞かオープン特別で優勝経験がなく、なおかつ前走が芝1800-2000mだった馬は2006年以降[6-4-3-23]と安定しています。狙ってみたいのは負担重量に恵まれた印象のマイネオーチャード、マイファーストラヴ、ピュアブリーゼ、ハワイアンウインド。
推奨馬:2.マイネオーチャード、4.マイファーストラヴ、5.ピュアブリーゼ、9.ハワイアンウインド
【石橋武のWIN5見解】
■今週の「単勝二頭流」レース
→阪神10R 小豆島特別
ロードガルーダは、2走前に今回と同じ阪神芝1400mで行なわれた千種川特別(1000万下)を勝って昇級。昇級緒戦となった前走もコースは東京に替わったものの同距離1400mでいきなりの2着。芝1400mへの適性、そして実力を見せつけた。今回は再び1000万下に戻って得意の芝1400m戦。もう反則としか言いようがない。もともと大崩れがない馬だけに、きっちり決めてくれるだろう。
ニンジャは、2走前に今回と同じ阪神芝1400mで行なわれた心斎橋Sを10番人気ながら2着に激走、得意の芝1400mなら上のクラスでも勝負できることを示した。加えて、同馬は阪神コースも得意としており、今回の阪神芝1400mはまさにベストの舞台と言える。前走は2走ボケの影響か、流れ込むだけの競馬になってしまったが、叩き3走目となる今回は上積みも大きい。巻き返しが期待できる。
推奨馬:4.ロードガルーダ(人気馬)、1.ニンジャ(穴馬)
伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。