2013年06月15日(土) 20:00
2013年の夏季競馬は今週が3週目。我ながら気の早い話だとは思うのですが、ここ2週のレース結果を見てひとつ気になった点があります。今夏はまだ3歳の馬がWIN5対象レースを勝っていないのです。
WIN5対象レース以外を含めた古馬(3歳以上)のレースにおいても、3歳の馬は先週時点で6勝止まり。ちなみに、昨年の同時期(夏季競馬開幕から2週終了時点)における勝利数は14、東京と阪神の2場に限っても13勝していました。昨夏に比べると、今年の3歳世代は全体的に苦戦していると言っていいでしょう。
こうした結果を世代全体のレベルに因るものと考えるなら、今後もしばらくは3歳世代の評価を下げたいところ。WIN5の予想においても購入点数の削減に繋がる重要なヒントとなり得ます。ただし、この時期は3歳世代の成績に注目しているファンが多いので、このまま不振が続くようであればそのうちオッズに反映されてしまうはず。「世代全体のレベルよりも個々の能力を重視すべきだろう」と考えるなら、あえて3歳世代に注目し妙味ある配当を狙うのもひとつの手です。いずれにせよ、今後しばらくは3歳世代の扱いがポイントになるんじゃないでしょうか。
なお、明日6月16日のWIN5は総出走頭数が78頭、総組み合わせ数が89万8560通り(前日16時現在)。出走頭数や組み合わせ数の多さを考えれば、高額配当が飛び出す可能性は比較的高いと思います。ただし、人気の集中しそうな馬がいるレースもいくつかありますから、メリハリの効いた買い目作りを心掛けたいところです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →函館11R 函館スプリントS 2010年以降の函館スプリントSで好走している調教条件は「最終追い切りで速い5F時計を出している」というもの。3年のうち、2勝を挙げており、昨年のドリームバレンチノもこれに該当していました。今年のドリームバレンチノは最終追い切りの時計が非常に遅く、昨年とは全く違います。ならば、最終追い切りの時計が速かったパドトロワが斤量に関係なく、勝ち切ってくれると予測しました。
推奨馬:14.パドトロワ
■今週の多点買いレース →阪神11R 米子S 昨年、大波乱となったこのレースですが、阪神芝1600mで行われた近2年には調教条件で共通点があります。それが「最終追い切り栗東坂路で2F25.9秒以下」というもの。馬券圏内に入った6頭はすべて、これに該当していました。今年の該当馬は4頭。タガノエルシコ、シャイニーホーク、トップゾーン、ウインドジャズ。勝ち馬はこの中にいると思います。
推奨馬:1.タガノエルシコ、14.シャイニーホーク、4.トップゾーン、17.ウインドジャズ
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →東京11R ユニコーンS 前走はダート替わりのレースだったが、正に能力の違いを見せつける勝ちっぷり。それ以上に収穫だったのが、控えてあれだけ伸びたこと。あの内容なら距離が延びても大丈夫だろう。中間の馬体写真を見ても素晴らしいし、ここは一気の突き抜けを期待。
推奨馬:12.サウンドリアーナ
■今週の多点買いレース →函館11R 函館スプリントS ドリームバレンチノはここでは明らかに力上位。開幕週の馬場で59キロという斤量だけがポイント。昨年のように楽にはいくまいが、当然ここでも勝ち負けには持ち込んできそうだ。パドトロワは休み明けの前走で惨敗したが、正に狙い通りのローテーションで全く度外視して良いだろう。洋芝が合う馬だし、先行力を生かせる今の馬場なら勝ち負けに持ち込めても良い。アドマイヤセプターは惨敗を続けているが、デキ自体は悪くない。ここはペースが速くなりそうだし、そうなればこの馬の出番がありそうだ。
推奨馬:12.ドリームバレンチノ、14.パドトロワ、16.アドマイヤセプター
【伊吹雅也のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →東京11R ユニコーンS 前走で2着以下に敗れていた馬は2005年以降[0-2-5-69]。また、前走が1着でも、その前走が500万下、かつ1800m未満のレースだった馬は2005年以降[0-1-0-24]と苦戦しています。注目は武豊騎手とサウンドリアーナのコンビ。前走までにJRAで3勝以上をマークしていた馬は2005年以降[6-4-1-8]と堅実ですし、同じJRA3勝のチャーリーブレイヴが休養明けで臨む分、状態面のアドバンテージも大きいと見ました。
■今週の多点買いレース →東京10R 相模湖特別 今年の2〜3回東京芝1400m(6月15日終了時点)は、古馬(3歳以上、4歳以上)のレースに限ると前走で1400m未満のレースに出走していた馬が[0-0-1-46]。芝1200mに適性のありそうな馬は評価を下げるべきでしょう。また、Cコースで施行されたレースに限ると、前走がJRAのレース、かつ前走の4コーナーを8番手以下で通過した馬が[0-0-1-22]。今週からDコースに替わっていますが、先行有利の傾向は変わらないと思います。狙ってみたいのは前走が好内容だったジョーオリオン、ミナレット、先団でレースを進められる可能性がありそうなマイネルハイセンス、アミカブルナンバー。
推奨馬:2.ジョーオリオン、7.マイネルハイセンス、10.アミカブルナンバー、12.ミナレット
【石橋武のWIN5見解】 ■今週の「単勝二頭流」レース →阪神10R 灘S スズカルーセントは、2走前に今回と同じ阪神ダート1800mを勝ち上がって昇級してきた。昨年までは500万下も勝ちあぐねていたが、半年の休養を挟んで馬が変わった。休養明け緒戦で500万下をマクって大勝すると、1000万下もわずか2戦でクリア。1600万下に昇級した前走もあっさり掲示板を確保とクラスの壁は一切感じさせないレースぶりだ。クラス2走目でさらなる前進が期待できる。
ダイヤノゲンセキは、昇級緒戦の前走で勝ち馬から2馬身弱の差で4着。いきなり1600万クラスにメドを立てた。昨秋は調子を崩していたが、休養を挟むことで完全に復調した。距離実績、コース実績ともにあり、先行から押し切るという安定感溢れる競馬できっちり勝ち切ってくれるだろう。
推奨馬:6.スズカルーセント(人気馬)、10.ダイヤノゲンセキ(穴馬)
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。