2013年06月29日(土) 20:00
今週から2回福島と3回中京がスタートし、本格的な夏季競馬に突入します。諸々の環境が春のGIシーズンとは異なってくる分、WIN5に対する姿勢も微調整して臨みたいところです。
これまでにWIN5は116回発売されていますが、このうち開催場がすべてローカル場(札幌、函館、福島、新潟、中京、小倉)だった日は16回。配当の分布は10万円未満が2回(約13%)、100万円未満が9回(約56%)、1000万円未満が12回(75%)となっていました。一方、中央場所(東京、中山、京都、阪神)をひとつ以上含む日の配当分布は、10万円未満が8回(8%)、100万円未満が35回(35%)、1000万円未満が70回(70%)となっています。こうした傾向から判断するなら「ローカル場ばかりの日は低配当決着となる可能性が比較的高い」と言えるでしょう。
ただし、3000万円以上の配当か“的中なし”だった回の数は、すべてローカル場だった日が4回(25%)、その他の日が18回(18%)。超高額配当が飛び出す可能性は、むしろすべてローカル場だった日の方が高いと言えるかもしれません。
これは「サンプルが少ないと振れ幅が大きくなる」という統計の原則に因るものかもしれませんが、この時期は総出走頭数や総組み合わせ数が少なくなりがちということもあって、普段よりも人気サイドの組番に票が集中している可能性もありそう。「堅く収まったら仕方ない」と割り切ることができるのなら、あえて超高額配当を狙ってみるのもひとつの手です。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →中京11R CBC賞 中京競馬場が新しくなってから、芝1200mで行われた重賞は3レース。そのうち、2レースの勝ち馬は併用系統の調教タイプでした。 このレースに出走馬で、併用系統の調教タイプに該当する馬は2頭いますが、その中でもザッハトルテを選んだのは、昨年のCBC賞1着馬(マジンプロスパー)と同じ追い切りパターン。2週続けて、CW追い、その中間に坂路という、きれいな併用調教です。
推奨馬:6.ザッハトルテ
■今週の多点買いレース →福島11R ラジオNIKKEI賞 福島芝1800mで行われた、近5年のラジオNIKKEI賞は最終追い切りが南Wの馬しか勝っていません。この調教条件だけで、勝ち馬を絞ると、該当馬は9頭。難しいレースだけに、そのくらい頭数を入れてもいいかも知れませんが、実現するには資金が必要になります。 南W追い切りの中でも勝率が高いのは調教本数の多い馬。それに該当するのが、ダイワブレイディ、ケイアイチョウサン、カフェリュウジン、フラムドグロワールです。
推奨馬:10.ダイワブレイディ、11.ケイアイチョウサン、5.カフェリュウジン、7.フラムドグロワール
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →福島11RラジオNIKKEI賞 ここはアドマイヤドバイ1頭で狙いたい。今日の福島競馬の傾向を見ていると、道中内をロスなく進んで、最後まできっちりと伸びる馬が上位にきていた。その条件にピッタリの競馬ができるタイプだし、小回りのコース形状もこの馬には合っている印象。ハンデも軽く、ここは押し切りを期待したい。
推奨馬:3.アドマイヤドバイ
■今週の多点買いレース →中京11R CBC賞 バーバラは決め手があるタイプで、今の馬場には合っている。道中ロスなく溜めての差し切りを期待したい。 サドンストームは前走が強い勝ち方だったし、一時のスランプは抜けた感じだ。高速馬場は微妙だが、今の馬場はフラットと言える馬場だし、ここも勝ち負けに持ち込んできそうだ。 ハクサンムーンは高松宮記念以来のレースになるが、写真を見る限り仕上がりは良さそう。高松宮記念では前半ゆっくり行けたこともあるが、外が伸びる馬場で際内を通って踏ん張ったのは力のある証拠。ハンデは重くなるが、ここはスピードで圧倒の場面も。 マジンプロスパーは昨年の覇者。今年はハンデが0.5キロ重くなるが、その辺りはあまり影響なさそう。写真では少し太く見えるので、当日の仕上がりは鍵。
推奨馬:1.バーバラ、4.サドンストーム、12.ハクサンムーン、14.マジンプロスパー
【伊吹雅也のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →中京10R 御嶽特別 昨年の2回中京ダート1800mは、1000万下から上のクラス、かつ単勝オッズが20倍未満だった馬に限ると、父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬が[3-0-1-4]、父にサンデーサイレンス系以外の種牡馬を持つ馬が[0-2-0-5]。サンデーサイレンス系種牡馬の産駒を重視すべきでしょう。注目は鮫島良太騎手とブロードソードのコンビ。ダートではまだ底を見せていませんし、降級の4歳がいないここなら素直に信頼できると思います。
推奨馬:10.ブロードソード
■今週の多点買いレース →福島11R ラジオNIKKEI賞 2008年以降は父にサンデーサイレンス系以外の種牡馬を持つ馬が[0-1-5-32]。こちらもサンデーサイレンス系種牡馬の産駒を重視したいところです。ただし、父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬のうち、同年にJRA重賞かオープン特別で3着以内となった経験がある馬は2008年以降[0-3-0-12]と苦戦していました。狙ってみたいのはマンハッタンカフェ産駒のカフェリュウジン、ステイゴールド産駒のシンネン。血統や実績に目を瞑れば、ゴール前の直線が短いコースを得意としているミエノワンダーも侮れません。
推奨馬:5.カフェリュウジン、12.ミエノワンダー、16.シンネン
【石橋武のWIN5見解】 ■今週の「単勝二頭流」レース →中京10R 御嶽特別 サトノプリンシパルは、2走前に中山ダート1800mで行なわれた伏竜S(OP特別)で3着に好走。その次走で兵庫CS(G2)を制するコパノリッキーと僅差の勝負をしており、古馬と3キロの斤量差があれば能力的にはここでも十分通用する。前走は気難しいところがあったのか、イマイチ走る気がなかったようだが、その点でこの乗り替わりは歓迎。上手い具合に内枠をひき、単騎で逃げられそうな点もプラス。
シルクターンベリーは2010年の秋に現級を勝って以降、1年以上の休養を挟むなど、なかなか順調に結果を残すことができなかった。もともと鋭い差し脚を武器に戦っていた馬だったが、不調時はその差し脚をコンスタントに繰り出せなかったことからも本調子でなかったことがわかる。しかし、近走は徐々に鋭い脚が復活。近2走はメンバー中最速の脚で上がっており、またこの半年近い休みがいい休養になったようで、調教内容が一変している。今回は内枠に逃げ・先行馬が揃っており、展開的に恵まれる可能性もある。直線一気の末脚に賭けてみたい。
推奨馬:4.サトノプリンシパル(人気馬)、11.シルクターンベリー(穴馬)
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。