2013年07月06日(土) 20:00
先週6月30日のWIN5は上位人気に推された馬たちが健闘。1〜4レース目を単勝オッズ5倍未満の馬が制し、5レース目の発走時点で1万9948票が残っていましたから、リーチに心躍らせていた方も多かったと思います。しかし、5レース目のラジオNIKKEI賞を制したのは単勝オッズ22.8倍(8番人気)のケイアイチョウサン。残っていた票のうち、この馬を拾っていたのは303票だけでした。割合にすると約1.5%で、これは単勝支持率(約3.5%)をはるかに下回る数字。リーチがかかっていた票のうち、大部分は5レース目も人気サイドの馬を選んでいて、ケイアイチョウサン級のダークホースにはあまり票が回っていなかったのでしょう。
ちなみに、過去117回のWIN5を振り返ってみると、単勝オッズ5倍以上の馬が1頭も勝てなかったのは4回(割合にして約3.4%、以下同)だけ。10倍以上の馬が勝てなかったのは23回(19.7%)、20倍以上の馬が勝てなかったのは69回(59.0%)となっています。要するに、単勝オッズ5倍以上の馬がWIN5に絡む確率は95%を超えており、10倍以上の馬が絡む確率も8割超、20倍以上の馬が絡む確率ですら4割超に達しているわけです。
5レースすべてで人気サイドの馬が勝ち、仮にそれを的中させたとしても、まず大きな配当にはなりません。しかも、ほとんどの回は単勝オッズ10倍以上の馬が(1頭以上)絡んでいて、単勝オッズ20倍以上の馬が絡むことも珍しくないのですから、最初からそういう決着を前提に買い目を組む方が効率的でしょう。WIN5くらい当てにくい馬券だと、不的中が続くうちに人気サイド同士の組番ばかりを買ってしまうようになりがち。適当な数の穴馬が混ざっているかどうか、自身の投票を定期的に見つめ直したいところです。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →中京10R 長久手特別 新装されてから、施行回数がさほど多くない、芝1600mの1000万下ですが、坂路で本数多い調教タイプか、併用系統の調教タイプ。どちらかが1着になるケースが目立っています。 これに該当して、橋口弘次郎厩舎の勝負調教に該当したリフトザウイングス。実は昨年の同レースで、同じ乗込坂路という調教タイプで9着。しかし、当時と違うのは厩舎の勝負調教に該当した点。これに託してみます。
推奨馬:8.リフトザウイングス
■今週の多点買いレース →函館11R マリーンS 2013年の函館ダート1700mはクラス問わず、併用系統の調教タイプが勝ち切るケースが目立っています。 この傾向に乗じて、連勝することができそうなブライトライン。栗東では、しっかりと坂路調教を積み、最終追い切りは函館Wで速い時計をマークしています。もし、負けることがあれば、同じく栗東坂路で調教を積んでいるロングロウ。こちらは、松田国英厩舎の鉄板スポットでもあります。
推奨馬:11.ブライトライン、1.ロングロウ
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →函館11R マリーンS ここは先行馬が多く、流れがある程度速くなりそう。ただ、馬場自体は圧倒的に先行有利なので、ある程度の位置には付けておきたい。ナリタシルクロードはそんな競馬ができるタイプだし、脚抜きの良い馬場も合っている。ここはメンバー的にも十分押し切り可能。あえてこの馬1頭で勝負したい。
推奨馬:7.ナリタシルクロード
■今週の多点買いレース →福島11R 七夕賞 タムロスカイは枠順に恵まれたし、今の福島の馬場は道中内を通る馬と先行する馬が圧倒的に有利。正に嵌りそうな条件で、パワーの要る馬場も合っている。条件が揃った感。 マイネルラクリマは良い枠を引けたし、力の要る馬場状態も合っている。捌き次第で頭まで。 トレイルブレイザーは休み明けでトップハンデと条件は悪いが、この相手なら明らかに力上位だし、4角先頭ならチャンスは十分にある。 ユニバーサルバンクは外枠を引いたが、先行力があるので、スタートから最初のコーナーまで距離のある2000mなら良いところに付けられそう。馬場の質も合っているし、ここは十分に好走が可能だ。
推奨馬:3.タムロスカイ、4.マイネルラクリマ、10.トレイルブレイザー、16.ユニバーサルバンク
【伊吹雅也のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →福島11R 七夕賞 6歳以上の馬は2008年以降[1-1-3-42]。連対した2頭はそれぞれ前年の七夕賞でも連対を果たしていた馬なので、基本的に高齢馬は割り引きと言えるでしょう。また、2010年以降はJRA、かつ2200m以上のレースで3着以内となった経験のある馬が[0-2-1-25]。近年は長距離をこなせる馬よりもマイラーに近いタイプの馬が優勢です。注目は柴田大知騎手とマイネルラクリマのコンビ。前々走でコース適性の高さを証明していますし、年齢や戦績からも今年のメンバー構成なら素直に信頼できると思います。
推奨馬:4.マイネルラクリマ
■今週の多点買いレース →函館11R マリーンステークス 2008年以降は前走が大沼ステークス、かつその前走で5着以内だった馬が[0-1-1-11]。このマリーンステークスとは同クラス、かつ同コースですが、連続で好走した馬はほとんどいません。また、2008年以降はダート1700m以上のJRA重賞かオープン特別で優勝経験のない馬が[0-3-4-38]。ダート中距離に実績のある馬を重視すべきでしょう。狙ってみたいのはダート1700m以上のJRA重賞やオープン特別で優勝経験のあるナリタシルクロード、サイレントメロディ、大沼ステークスで人気を裏切ったツクバコガネオー。もう1頭押さえるならここ2戦の内容が良かったロングロウ。
推奨馬:1.ロングロウ、7.ナリタシルクロード、9.ツクバコガネオー、12.サイレントメロディ
【石橋武のWIN5見解】 ■今週の「単勝二頭流」レース →函館11R マリーンS 函館ダートコースは最後の直線が短く、かつ坂の高低差が大きいコース形態となっており、芝のレースとは違って札幌コースの実績を重視する必要はない。むしろ起伏の大きい中山ダートコースで好走実績のある馬が狙い目。ということで◎ツクバコガネオー。今回と同じ函館ダ1700mを走った前走はスローペースを後ろから進めるというチグハグな競馬をしてしまったが、先行からも実績を残しているように、先行、差し自在のタイプ。大型馬の叩き3走目ということで大きな変わり身が期待でき、前走のようなことはないだろう。積極的に狙ってみたい。
ナリタシルクロードは函館ダート1700mを走った前走が5着。かなりのスローペースで、マクってきた勝ち馬を含め、3コーナー時点で前にいた上位4頭を交わせずにそのままゴールへなだれ込む形となってしまった。ただ今回はメンバー的にも先行馬が揃い、騎手心理として前走のイメージも強く残っていることで、ある程度流れる、場合によっては激流になる可能性もある。追ってかったるいところのある同馬だが、速い流れを押し切るという得意技を活かした激走を期待したい。
推奨馬:9.ツクバコガネオー(人気馬)、7.ナリタシルクロード(穴馬)
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。