2013年07月27日(土) 20:00
今週から2回新潟、2回小倉、3回函館の開催がスタート。夏季競馬の折り返し地点を迎えました。今年6月2日以降に発売された計8回のWIN5を振り返ってみると、30万円未満の低配当決着がひとつもない一方で、300万円以上の高配当決着も1回(6月23日、2615万4770円)だけ。「安過ぎず、高過ぎず」といった印象の手頃な決着が続いています。1回あたりの購入点数(購入額)がそれほど多くない方の中にも、的中された方や惜しいところまで行った方がたくさんいらっしゃるでしょう。
正直なところ、私はここ8回のWIN5を見て「夏季競馬らしくない決着が続いているな」と思いました。春秋のGIシーズンに比べると、この時期は馬券に参加している方がだいぶ少ないはず。売り上げが小さければそれだけオッズ(配当)の歪みは大きくなりますから、高い方にも低い方にも配当が大きくブレるのではないかと予想していたのです。しかし、今のところそうはなっていません。
こうした流れが変わるとするならば、やはり開催替わりの今週あたりがひとつのポイントでしょうか。過去に発売されたWIN5(計120回)のうち、新潟と小倉が同時に開催されていた日は12回あって、このうち的中なし+1億円以上の配当は2回(割合にして約17%、以下同)、100万円未満の配当は7回(約58%)でした。一方、残る108回のうち、的中なし+1億円以上の配当は10回(約9%)、100万円未満の配当は39回(約36%)。これらの数字を素直に解釈するならば、「新潟と小倉が同時に開催されている時期は、それ以外の時期と比べて“やや堅めの決着”や“極端に荒れた決着”が多い」と言えます。サンプルの数を考えると「ジンクス」の域を出ませんが、一応はアタマに入れておくべきかもしれません。(伊吹雅也)
【井内利彰のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →新潟10R 日本海S 過去6年の日本海Sで10頭立て以下だったのは、2007年と2012年。それぞれの年の1着馬は標準少めトラック、標準トラックということで、トラック調教馬でした。 どちらも逃げ先行脚質だったことを考慮すると、標準トラックで先行できるマイネルグート。最終追い切りが南Pというのも、新潟芝内回りには適しています。
推奨馬:3.マイネルグート
■今週の多点買いレース →小倉10R 西部日刊スポーツ杯 過去3年、小倉ダート1700mの良馬場、16頭立てで行われた1000万下は、7レースありましたが、調教本数の多いタイプが3勝、一杯に追われているタイプが2勝。レースの流れが激しくなりやすいので、調教の本数もしくは強さが必要になるのでしょう。 どちらも兼ね備えているスパルタ併用がナンヨースラッガー、あとは強さでコルージャ、ゴッドツェッペリン、本数でシルクターンベリー、プルーフポジティブです。
推奨馬:1.ナンヨースラッガー、2.コルージャ、8.ゴッドツェッペリン、10.シルクターンベリー、16.プルーフポジティブ
【古澤秀和のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →函館11R クイーンS 前残り馬場で最内枠を引けたのは大きいし、このメンバー構成なら楽に好位のインを取れそう。馬場も条件も合っているし、展開も楽になりそう。ここは当然勝ち負け。
推奨馬:1.オールザットジャズ
■今週の多点買いレース →小倉10R 西部日刊スポーツ杯 クラージュドールは2連勝の内容が強かったし、タイプ的に脚抜きの良い馬場も合いそう。自分で動いていけるので小倉コースも問題ないだろう。勝ち負け可能。 エーシンバリントンは前走の内容が良かったし、先行タイプだけに和田騎手との手も合いそう。脚抜きの良い馬場も問題ないし、ここは上位争い必至。 プルーフポジティブはここ2戦、ハナを切って強い勝ち方を見せている。ゴールドアリュール産駒で脚抜きの良い馬場も合うし、ここも先手を取り切れば逃げ切りまで十分ある。
推奨馬:12.クラージュドール、14.エーシンバリントン、16.プルーフポジティブ
【伊吹雅也のWIN5見解】 ■今週の1点勝負レース →新潟11R アイビスサマーダッシュ 前走6着以下、かつ前年以前のアイビスサマーダッシュで3着以内となった経験がなかった馬は2008年以降[0-2-1-38]。前走好走馬を重視すべきでしょう。なお、2010年以降の優勝馬3頭はいずれも前走の4コーナーを先頭で通過していた馬でした。注目は酒井学騎手とハクサンムーンのコンビ。3歳の馬が人気を裏切りがちなレースなので昨年の結果(4着)は度外視できますし、負担重量が減る点もプラスだと思います。
推奨馬:13.ハクサンムーン
■今週の多点買いレース →新潟10R 日本海S 昨年の2〜3回新潟芝2200mは、3歳以上のレースに限ると、4コーナーを5番手以下で通過した馬が[0-2-2-26]。ゴール前の直線が短い内回りなので、先行力がある馬を警戒すべきでしょう。狙ってみたいのは新潟芝2200mで1000万下勝ちの実績があるオマワリサン、距離延長で変わり身がありそうなマイネルグート。差し馬なら前走を勝ち切っている4歳のエーシングングンが楽しみです。
推奨馬:1.オマワリサン、3.マイネルグート、6.エーシングングン
【石橋武のWIN5見解】 ■今週の「単勝二頭流」レース →小倉11R 佐世保S バーバラは、前走で重賞のCBC賞で5着に善戦。ひとつひとつクラスを勝ち上がり、力をつけてきたところを証明した。小倉コースは初お目見えとなるが、似た形態の京都芝1200m内で先行からの好走を幾度となく見せており、むしろ得意コースと言えるだろう。春からの続戦で4戦目となるが、3月上旬→5月初旬→6月下旬→今回と、きっちり間隔をあけて調整していることから疲れは残っていないことが伺い知れる。順当なら同馬の圧勝があってもおかしくはない。
エーシンセノーテは昨年の同時期に、今回と同じ小倉芝1200mで行われた2歳オープン特別のフェニックス賞を6馬身差の圧勝。同レースは出走馬のレベル的にも大していばれるものではないが、続く重賞の小倉2歳Sでは特有のハイペースを前に行った馬のなかで唯一上位に入線しており、このコースに対する適性のうかがえる内容だった。ちなみに当時の1、2着はその後デイリー杯で上位に走るなど、クラシック戦線をにぎわせた馬。レベル的には問題ない。今回は半年以上の休み明けとなるが、新馬戦から動けていた気性と52キロの軽斤量を利して、開幕馬場で一気に逃げ切りを図る。
推奨馬:9.バーバラ(人気馬)、10.エーシンセノーテ(穴馬)
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。