2013年08月19日(月) 18:00
洋芝の函館は「道悪馬場」に転じるとき、他場の渋馬場よりはるかにパワーを要する芝コースに変化する。それもレースを重ねるごとにタフなコースになる。この日、朝の1レースの2歳未勝利戦は芝1200m1分13秒0だった。上位を占めたのは同じ函館で1分10〜11秒台の時計を持つ馬である。3レースの3歳未勝利戦は、やっぱり1分10秒台の持ちタイムのある馬が、今度は1分14秒3の勝ち時計だった。たちまち状況が違っていた。
スタッフと、ひとしきり昔むかしの函館の道悪の話題になった。現在とは馬場の作り方からして異なるが、1973年の函館は張り替えた芝に雨が降り続き、文字通り水田と化した。芝1200mの函館3歳S(当時)を勝ったサクライワイ(父マタドア)の勝ちタイムは、1ハロン異なる1分21秒7だった、などと…。もう古典に近いが、快速牝馬サクライワイはのちに日本レコードの1分08秒4でスプリンターズSを勝ったスピード馬である。
芝2400mの「みなみ北海道S」を逃げ切ったのは、福永洋一騎手のヒシダイセン(父スパニッシュイクスプレス)。この重の鬼の勝ちタイムは2分48秒3。3秒4も離れて入線の2着馬はすでに大差。そのあとも大差、大差。最下位グループは7秒も8秒も離れて歩いていた……。
そうこうしているうちに、行われたのは・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。