サトノアラジン、ボルト走法/吉田竜作マル秘週報

2013年08月28日(水) 19:00

 小倉競馬の滞在出張期間は普段は接することのない藤沢和、上原といった関東の名門キュウ舎を取材できたことで記者としても大きな刺激になった。しかし、一番の“衝撃”は遠い小倉のターフビジョンから見た新潟競馬のある映像。それが10日に行われたサトノアラジン(牡・池江)の芝外1600メートル新馬戦だ。

 当時は栗東を離れていたので直接取材をする環境になかったうえに、週末栗東から小倉へやってきた記者仲間から入ってきた情報は「池江先生は泣きが入っている」というもの。さらには「白井キュウ舎のスザクは相当な大物らしい」という声も。単勝オッズはサトノアラジンが1.5倍に対し、スザクは4.5倍。(スザク勝負の)誘惑を断ち切るのは簡単ではなかったが、仕事にかこつけて馬券を見送り、大型の画面でレースを見守ることにした。

 ゲートが開くとスザクが軽快に好位につけるのとは対照的に、サトノアラジンはモタつき気味。戸崎圭に促されて直線で大外に進路を取ったときもまだ頼りなさそうに見えたのだが、ゆったりとしたフットワークで加速しスザクに並びかける。脚の回転数では明らかにスザクの方が速いのだが、そこからどんどん後続を引き離したのはサトノアラジンの方。ターフビジョンに大映しになっても全くスピード感はないが、一見速く見える馬たちを置き去りにしていくシーンは違和感を覚えるというか…それこそ父ディープインパクトのデビュー戦とはまた違った衝撃だった。

 栗東に戻って池江調教師にその感想をぶつけてみると・・・

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