セプテンバーS

2013年09月20日(金) 18:00

 昨年の勝ちタイムは、ニシノステディーが抜け出して「1分06秒9」のコースレコードだった。開催の1週目、レオアクティブが1600mに1分30秒7の日本レコードを樹立したのと同じ日である。その1200mの記録は、スプリンターズSのロードカナロアによって後日、1分06秒7に更新されている

 今年は、Cコースとはいえ3週目に行われること。また、開催の最初から昨年ほどの超高速馬場ではないので、1分08秒前後の勝ちタイムではないかと推測したい。

 柴山騎手とのコンビで【2-0-0-1】の成績を残すラフレーズカフェ(父マンハッタンカフェ)で穴狙い。

 昨年の暮れにこの中山芝1200mで1000万特別を直線一気の末脚で差し切ったあと、今年の1月、1600万条件のサンライズSを再び後方一気の切れをみせて2連勝。ともに今回と同じ柴山騎手だった。勝ちタイムはともに1分09秒2。正直、これは物足りない走破タイムであり、ある程度タイムがかかったほうがいいのは確かだが、同じ勝ち時計とはいえ、1000万特別は自身「34秒7-34秒5」=1分09秒2。一方、1600万特別は「35秒6-33秒6」=1分09秒2。自身の前半3ハロンが約1秒も異なる追走で、1600万特別を制した際のほうが楽な差し切りだった。素質があればこそ型。まだ持てる能力を全開していない可能性が高い。

 追い込み一手はスタートがまずいためだが、休み明けだった前回の新潟戦では、スタートで後手を踏むことなく他馬と互角に出て、中団の後方にはつけている。再三の出負けクセが解消してきたように感じられた。ポップロックが代表するタフなファミリー出身で、まだ4歳秋。もうひとまわりパワーアップし、成長してくれる可能性がある。

 休み前の鞍馬S1200m(オープン特別)では、関西の短距離戦でたまに出現する前半3ハロンのほうが遅い流れに後方追走となったが、この馬は「35秒4-32秒7」というオープンの1200mとは思えないアンバランスなラップで1分08秒1。ハンデ戦とはいえ、0秒4しか負けていない。

 コースが関係するとはいえ、ここ2戦で、1200mの持ちタイムを1分08秒1まで短縮し、1400mの時計も1分20秒3にまで詰めている。最高上がり3ハロンも33秒6から、32秒7まで短縮している。また今回も出負けしているようでは、後方差詰めにとどまってしまうが、現在の状態の良さから「互角」に出てくれるほうに賭けたい。

 前回は重馬場で動けなかったが、2走前に小倉とはいえ1分06秒9があるミヤジエムジェイ(父キングカメハメハ)は、再三乗り替わって主戦騎手がいないかのようだが、今回の柴田善騎手とは【0-2-0-1】。良馬場で巻き返す。

 以下、58キロはちょっと重くても、相手が相手だけに…のセイコーライコウ、上がり馬プレイズエターナル。押えに「ブランダムール、レオパステル、マッキーコバルト」をピックアップしたい。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

新着コラム

コラムを探す