波乱のオールカマーで見えてきたこと

2013年09月25日(水) 18:00

 今年のオールカマーは、なんとも味わい深いレースになった。

 出馬表を一目見たとき、これは嫌なレースだという感触を覚えた。というのも、1番人気のダノンバラードが切りにくいからだ。

 GI宝塚記念激走直後のレースなら危ない人気馬だが、疲れやすいディープインパクト産駒の休み明けだ。リフレッシュして疲労が取れているだろうから、休み明けでは狙いを下げる理由はない。

 しかも中山2200mは、古馬になって唯一の重賞勝ちであるAJCCと全く同じ舞台。

 ディープインパクト産駒にしては、ある程度上がりが掛かった方が良いタイプで、中山の2200mはちょうど良い舞台設定になるのだ。

 また、ディープインパクト産駒の初年度から解説しているように、比較的S質の強いタイプの方が長く走りやすい傾向にある。そういった意味では、こういう上がりが掛かると良いタイプは、息が長い走りをする確率が高まると考えて良いだろう。

 それが、どちらかというと早い時期にピークを迎えやすいディープインパクト産駒には珍しく、5歳でGII初勝利を挙げた所以でもある。となると、5歳秋になったからといって、それほどパフォーマンスが落ちることもないだろう。

 以上から切る材料が少ない1番人気で、馬券的には興味が失せるタイプのレースになる。

 ただ、それでも少し気になる点があった・・・

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今井雅宏

ストレス、ショック療法など、競走馬の心身構造を馬券にする「Mの法則」を発見し、従来の競馬常識を完全に覆した。現在は、競馬雑誌等で活躍中のほか、馬券研究会「Mの会」を主催し、毎週予想情報の提供を行なっている。主な著書に「短縮ショッカー」、「ウマゲノム版種牡馬辞典」、「ポケット版 大穴血統辞典」などがある。

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