2013年09月27日(金) 18:00
ダート中距離路線のトップグループの層は厚く、なおかつきわめて強力。東京大賞典を制している5歳ローマンレジェンド。初夏の帝王賞を勝った4歳ホッコータルマエ、同じく4歳ハタノヴァンクール、4歳フリートストリート。6歳馬はニホンピロアワーズ、ソリタリーキング。復活する5歳グレープブランデーなどに、ベテランのワンダーアキュート、エスポワールシチー、テスタマッタ、シビルウォーなどがいる。3歳にはインカンテーション、クリソライト、故障が癒えれば…のコパノリッキーもいる。
これから約3〜4ヶ月の間に、マイル以上のGI(格)のレースは、「南部杯、JBCクラシック、ジャパンCダート、東京大賞典、川崎記念」の5つが組まれている。
このGIIIはハンデ戦。トップグループの参戦はないから、ここで勢いをつけて軌道にのり、GI級を狙えるようなオープン馬に成長したいグループの対戦。2000mになって過去6回、比較の難しい大関、関脇クラスとあって、ずっと小波乱が連続している。
ハートビートソング(父ゼンノロブロイ)から入りたい。 もう6歳の秋だが、再三の脚部不安の休養があり、まだ13戦【5-1-3-4】。本物になるのはこれから。そう考えていい上昇の魅力は、若い3〜4歳馬にも見劣らない。阪神のダート2000mはここまで2戦2勝。芝の2000mも2戦2勝だから、圧倒的な距離適性がある。
注目すべきは4走前、この阪神ダート2000mのペテルギウスS(オープン特別)を2分03秒1で快勝していること。この持ちタイムは、このメンバーの阪神ダート2000mのものとするとNO.1。上がり36秒3で完勝だった。驚くべきは、そのとき脚部不安で1年7ヶ月ぶりのレースだったこと。そのころから脚部を考えてダート戦中心になったと思えるが、青葉賞3着、4歳時には目黒記念2着、果敢に挑戦した宝塚記念でも1秒0(10着)しか負けなかった実力は、ダートでも発揮できるのである。
今回は4ヶ月ぶりだが、迫力満点の動きをみせている。17ヶ月ぶりの4走前より動きの迫力は上回る。ファミリーはカナダ育ちで、4代母コールドリプライは、カナダ生まれの大種牡馬ノーザンダンサー産駒。日本では、サンデーサイレンスの初年度産駒として、初のクラシック馬(皐月賞)となったジェニュインの3代母が、このコールドリプライである。
相手本線は、ハートビートソング以外の休養明けグループはどうも本調子とはみえないので、目下の状態の良さでグラッツィア(父キングカメハメハ)が1番手。その次に、昨年の勝ち馬ナイスミーチュー(父キングカメハメハ)と、上昇3歳のサトノプリンシパル(父はA.P.インディ系の注目種牡馬バーナーディニ)。 押さえが、グランドシチー、クラシカルノヴァ、ケイアイレオーネ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。